THE B-TEAM 実況野郎文芸部
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特集コーナー
KATOO! 知恵袋
プリキュアの取材をしてしまった俺には、もう弾がないと思っていませんか? とんでもない! むしろ毎月やりたい!?  ということで今月は我が魂のゲーム「スーパーロボット大戦」のプロデューサーに電撃取材を敢行しました!
「スーパーロボット大戦」シリーズとは
「スーパーロボット大戦」シリーズとは
「マジンガーZ」や「ゲッターロボ」、「機動戦士ガンダム」などの様々なロボットアニメが一堂に会するシミュレーションRPG。最近はロボットアニメだけにとらわれず漫画、小説原作や他社のゲーム作品からも多数参戦している。豊富に動く戦闘アニメーションや作品の垣根を超えたクロスオーバーが見どころで幅広い年代に支持されている。男子ならば一度はプレイすべし。
公式サイト:http://www.suparobo.jp/

スーパーロボット大戦NEO
Wiiでリリースされる初の「スーパーロボット大戦シリーズ」。戦闘シーンにおいてはシリーズ4度目になる3Dポリゴンを使用している。「NG騎士ラムネ&40」、「覇王大系リューナイト」、「疾風!アイアンリーガー」などのSD作品やインターネット、雑誌企画でのみ展開していた「完全勝利ダイテイオー」の参戦が話題を呼んだ。2009年10月29日発売。希望小売価格:8,379円 (税込)

©伊東岳彦/集英社・サンライズ©国際映画社・つぼたしげお©サンライズ©創通・サンライズ©ダイナミック企画©PRODUCTION REED 1981©PRODUCTION REED 1990 ©1989 永井豪/ダイナミック企画・サンライズ©2004 永井豪・石川賢/ダイナミック企画・新早乙女研究所


取材のまえに
バンダイナムコゲームス本社
バンダイナムコゲームス本社。相当見上げないとロゴマークを見ることもかなわない。

 まだ学校で掛け算を習うくらい小さかったころ、俺の好きなゲームと言えばスーパーファミコンの「ザ・グレイトバトルシリーズ」と「スーパーロボット大戦」だった。
「ガンダム」や「仮面ライダー」「ウルトラマン」が同じ場所にいるというだけで楽しかったし、魅力的だった。続編が出るたびに近所の兄ちゃんと一緒に遊んだ。
 ある日その兄ちゃんがふとこんなことを言った。「バンプレストに電話すれば『グレバト』の最強パスワードが教えてもらえるんだぜ」。スーパーファミコン全盛期の当時にしては珍しかったパスワード制だったがこういう利点もある。パスワードさえ知っていればみんなが同じデータを共有できるのだ。
 恐る恐るバンプレストに電話する。
「はい、バンプレストです」「もしもし『ザ・グレイトバトル5』の一番強いパスワードを教えて下さい!」
 当時自分で電話を掛けるなんて友達の家に遊びに行く時くらいしかなかったのでしどろもどろになりながら言ったものだった。
手続きを済ませて待つ
手続きを済ませて待つ。「げんとうしゃ」ってどう書くんだっけ? 漢字が思い出せなくて受付の人に不審がられた。

 電話対応してくれた人は優しく教えてくれた、今だったら考えられないことだろう。
 パスワードは今でも覚えている、画面入力の時にバンプレストのロゴマークになるようにマスを塗り潰していくのだ。
 最高の状態で始まったゲームを目にした俺は狂喜乱舞し遊んだ。調子に乗って他のゲームのこともどんどん電話で聞いていったら電話代がかさんで親に怒られ、それからはもう電話をしないようになってしまった。
「ザ・グレイトバトルシリーズ」のリリースが落ち着いたころ今度は別のゲームに興味を惹かれることになった。同じバンプレストの「スーパーロボット大戦」だ。
 ロボットアニメの集大成とも言うべきこのシリーズは俺の中の「男のロマン」を刺激して止まなかった。新作が出れば学校をサボってそれこそ一日中テレビに向かうほどだった、それほどハマったのだ。
中に入ったらまず目につくのが、この滝
中に入ったらまず目につくのが、この滝。なぜ会社の中を滝が流れているのだろうか。

 あれから約15年、駆け出しのフリーライターとなった俺が二回目に取材を希望した人物は「スーパーロボット大戦シリーズ」のプロデューサー、寺田貴信さんだった。
 寺田さんなくしては今の「スパロボ」は存在していないのではないかと個人的に思っているくらいだ。イベントにもよく出演し、ファンサービスもバッチリこなすあの人へ取材したいと強く思い今回の特集に踏み切った。
 今回の取材申し込みの窓口はバンプレストではなくバンダイナムコゲームス。時代の流れというものか電話ではなくメールでのやり取りだったが、心の受話器はパスワードを聴いたあのころのままだ。意外にもすんなりOKを貰い、いざバンダイナムコゲームス本社へ。
 受け付けを済ませ、待つこと数分。会議室に案内されるとそこにはいつもスパロボイベントで見かける寺田貴信さんその人がいた。さあ、なにから質問しようか。


寺田貴信インタビュー

寺田貴信
寺田貴信プロデューサー
てらだ・たかのぶ 1969年11月11日生まれB型。京都府出身。株式会社バンプレソフト SR戦略推進室所属。ロボットアニメゲームの金字塔「スーパーロボット大戦シリーズ」を手掛けるチーフプロデューサー。新作が発売されるたびに雑誌や攻略本などのインタビューに顔を出しているので、ユーザーからの認知度は相当高い。なお、主人公に誕生日設定が出来るシリーズでこの誕生日を入力すると便利な「精神コマンド」を会得できる。通称寺田誕生日。

それじゃ君、スパロボやりなさい
加藤
最初どのような経緯でバンプレストに入社したのでしょうか。
寺田
子供のころに「マジンガーZ」「機動戦士ガンダム」などのロボットアニメブームの直撃を受け、「超合金」「ガンプラ」も好きでしたし、キャラクターを扱った仕事をしたいなと漠然と思ってたんです。バンダイの玩具部門に就職しようと面接に行ったら、不採用となり、その時にゲームに興味があるならバンプレストって所に行ってみればって話をされたんです。
加藤
アニメや特撮のほうに進もうとは思わなかったんですか?
寺田
興味はあったんですよ、でも絵も描けないし、そういう勉強もしてなかった。ゲームはこれからどんどんハードの性能も伸びるだろうし、映像的にもいろいろなことができそうだなと思ってこの道を選んだんです。
加藤
入社した後どのようにして「スーパーロボット大戦シリーズ」の制作に関わることになったのでしょうか。
寺田
「スパロボ」の存在は知ってましたし、プレイもしていましたが、作りたくはなかったんですよ、面倒臭そうだったんで(笑)。面接の時に「君は『スパロボ』をやる気はあるのか?」って言われて、僕はむしろ特撮のゲームがやりたいって言ったところ採用になったんです。そうしたら入った途端「それじゃ君、スパロボやりなさい」って。
加藤
選択権はなかったんですね。
寺田
全くありませんでした。
加藤
その当時の開発メンバーは今も残っておられるんですか?
寺田
ウチの会社だと、僕以外はあと一人しかいませんね。ちなみに今でも一緒に「スパロボ」をプロデュースしてます。
加藤
僕も最初にやった「スパロボ」は「第3次スーパーロボット大戦」(1993年発売)は8歳くらいの時でしたね。
寺田
若いなあ! そうですね。前に若いスタッフに「初めてやったスパロボは?」と聞いたら「第2次で、7歳でした」と答えられて。世代の差を実感しました(笑)。
加藤
プロデューサーとして参戦作品の許可や権利関係等で苦労した点はなんでしょうか。
寺田
権利の許諾関連については専任のスタッフがやってくれています。「スパロボ」参戦の第一の基準となるのは、バンダイグループ(現バンダイナムコグループ)で商品化権を取得しているかいないかなんですよ。
加藤
商品化権ですか?
寺田
そう、バンダイからおもちゃが出ている作品は、「スパロボ」にも参戦できる可能性が高いと言えます。例外もありますけどね。
加藤
寺田さん自らが交渉に行くというのもあるんでしょうか?
寺田
基本的には専任のスタッフに任せていますが、たまにありますね。今だと逆に原作サイドから「スパロボに出してくれ」と言われることもあったり。ありがたい話です。昔はそんなことなかったんで。
加藤
「そんな昔のやつを使ってどうするの」みたいなことを言われたり?
寺田
いえ、それはむしろ社内で言われてましたね。今は最初の「機動戦士ガンダム」もリアルタイムでどんどん商品化が進められていますが、20年近く前はそうじゃなかった。「スパロボ」初期の頃、「昔の作品より『F91』や『0083』のような最新のガンダムを商品化しろ」みたいなことを言われたことがあります。
加藤
当時「ザ・グレイトバトルシリーズ」とかも「ガンダム」と言ったらF91でしたしね。
寺田
そうですね、もちろんリアルタイムで展開している作品をやるのは当たり前というかそれをやって然るべきですが、当時考えてたのはそれとは関係のないところにあったんですよ。
加藤
例えばどういったところですか?
寺田
「帰ってきたウルトラマン」で、ピンチに陥った帰りマンをウルトラマンとセブンが助けに来るっていう展開があるんですが、あれに感動して、ロボットでもこう言うことはできるんじゃないかって。
加藤
ロボットアニメでもそういう部分はありますからね。
寺田
「東映まんが祭り」の劇場版マジンガーシリーズですね。「スパロボ」の原点です。名だたるヒーローが一同に会するというシチュエーションは、かなり昔からありました。「スパロボ」はそれをゲームに持ち込んだだけ。「ガンダム」と「マジンガーZ」が一緒にいるっていうのは本来ありえないことなんです。世界観が違いますから。それを「スーパーロボット大戦」というカテゴリで一括りにした。

SDだから可愛くじゃなく、SDでも格好良く
加藤
「スパロボ」のユニットはなぜSDなんでしょうか?
寺田
版権元や世界観が違う作品を一括りにする、それを僕達は「混載」と呼んでいるのですが、それを許可してもらう条件の一つに「SDでキャラクターを使用する」というのがあったんです。混載の世界はIFの世界ですから、原作との区別を図るためにも。しかし、僕達はSDとは言え、戦闘シーンなどの演出ではリアルタイプ、つまり原作を意識して作っていました。
加藤
当時はSDに違和感がある人も多かったんじゃないでしょうか?
寺田
僕自身も最初は違和感があったんです。ファーストガンダム世代ですからね。ただし、子供の頃に「ロボダッチ」などというものもあったので、デフォルメタイプのロボットが嫌いだというわけじゃないんですけど。でも、今の若い人はSDを素直に受け入れられる。(若い男性広報の方に向かって)違和感、ないやろ? むしろSDガンダムに目玉がついてないことに違和感があるやろ?
加藤
昔は目玉付いてましたもんね「スーパーロボット大戦F」(1997年発売)の頃ぐらいですか。
寺田
設定上目玉が付いてる「真・ゲッターロボ」みたいなのはアリなんですけどね。今の「スパロボ」のガンダムは、「SDガンダム ジージェネレーション」シリーズに合わせたスタイルになっています。それに、現状では「SDってどうなのよ」って思ってた世代が入れ替わって「SDでなきゃダメなんだ」みたいになってきましたね。
加藤
イメージとして「スパロボ」と言えばSDですからね。
寺田
僕自身、もう違和感はありません。むしろSDの方が色んなことが出来るようになってきました。たとえば身長10メートルの「鋼鉄ジーグ」がキロメートル単位の「バイラル・ジン」っていう戦艦にどうやってさば折りをぶちかますんだっていう、これはSDじゃないと表現できないんですよ。
加藤
まともにやったら、むしろ中乗り込んでるだろくらいの勢いですからね。
寺田
「イデオン」と「ダンバイン」がリアルスケールで戦ったらどうなるかというのはやってみたい、でもSDだとそこらへんは同じくらいのサイズになるし、実際どうやってるかっていうのは想像してもらえばいい。わざわざ見せることでもないなっていうのもあるんで、そういう意味じゃやっぱりSDっていうのは欠かせないです。
加藤
リアルタイプでも楽しいってのは「スクコマ」(スーパーロボット大戦Scramble Commander)(2003年発売)をやってると感じましたね。
寺田
「スクコマ」のアンケート結果で「リアルタイプに違和感がある」という意見が割とあって、ショックでかかったですねー(笑)。
加藤
リアルがダメっていう反応なんですね。
寺田
いえ、「Another Century's Episode」シリーズもリアルタイプですし、バンダイナムコゲームスのガンダムゲームもそのほとんどがそうですから、そんなことはないと思います。ただ、「スパロボ」だとSDの方がいいと言うか、馴染みがあると言うか。今じゃSDも主流の一つになっていますから、我々もSDだから可愛くじゃなく、SDでも格好良くみたいな形でやってます。
加藤
最新の「スーパーロボット大戦NEO」(2009年発売)も元からディフォルメタイプのロボットが多いですね。
寺田
「ラムネ&40」にしても「リューナイト」にしても元からそういう体型なので「NEO」のパッケージを見ると下の方にはリアルタイプに近いロボットが並んでるっていう(笑)。
加藤
「スパロボ」では珍しいパターンですね。
寺田
でも、キングスカッシャーやリューナイト・ゼファーはあのスタイルが正しいわけですから、原作ファンの人にとって違和感はないかも知れませんね。逆に原作を知らない人は、「キングスカッシャーのリアル頭身タイプって、どんな感じだろう?」と思われるかも(笑)。

やっぱり水戸黄門は必要なんですよ
加藤
イベントが多く、ユーザーとのふれあいを重視されていますが、その理由をお聞かせ下さい。
寺田
常に思ってるのはどうやって「笑わせるか」です。この「笑い」には「面白いものを作って笑わせる」とか「もう笑うしかないぐらい凄いものを作る」など色々な意味がありますが。イベントなどではお客さんの反応が気になりますし、参考になります。
加藤
PVを見てるお客さんを見るんですね。
寺田
そう、どこで受けるか知りたいんですよ。特にPVなんかは受け狙いで作ることが多いですから、お客さんの反応を見てるだけでも凄く楽しい。自分で受けると思ってたところが受けなかったっていうのもあるし、逆のパターンもあります。まあ、PVにしてもゲームにしてもどこでお客さんに受けるか完璧にわかったら、僕らはもっと稼いでますよ。ゲームを作らず、遊んで暮らしますよ(笑)。
加藤
それを聴いて安心しました。これからも「スパロボ」が作り続けられますね(笑)
寺田
そうですね(笑)。「スパロボ」は結構特殊なタイトルで、たとえばガンダムだけのソフトだと基本的にはガンダムファンに対するニーズにどう応えるかということになりますが、「スパロボ」はガンダムが好きな人もいれば、スーパーロボットが好きな人、ファンタジー系のロボットアニメが好きな人も大勢いらっしゃる。
加藤
色々なニーズや反応があるんですね。
寺田
それをまとめるのは毎回大変です。作品を作っているつもりもありますが僕らが作っているのは商品なので、やっぱり売らなきゃならない。だから少しでもお客さんと直に接する機会があればなと思ってやってます。なかなか難しいんですが、実際に話を聞いたり反応を見たりするのが、自分にとって励みになりますし、そういう機会はやっぱり大事にしたいです。自分自身もイベントに出たりするのは好きですから。
加藤
スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS」(2007年発売)の時は秋葉原でCM撮影があったじゃないですか。
寺田
ありましたね(笑)
加藤
僕も行ったんですよ、前の方で見せていただいて。
寺田
そうなんですか。いやーあれは罰ゲームです。発売延期したらやらせるぞって言われて、冗談だと思っていいよって言ったら本気だった(笑)
加藤
始発で行ったんですけど、大勢のファンが駆けつけてましたね。
寺田
むしろ来ないでくれって思ってたんですよ、恥ずかしいから(笑)。そうしたら約200人ものお客さんが来てくれて、相当ビックリしたと同時に嬉しかったです。何かあったら駆けつけてくれて、一緒に盛り上がってくれるお客さんがいてくれるんだなと感激しました。
加藤
あれは凄く楽しかったですね。
寺田
06年は「OGs」の前後で相当苦しんで、ここ10年で一番危なかった状態だったんですね。発売もかなり延期しましたし、売れるか売れないかも解らなかったですし。あのCM撮影の時は発売日だったんで、あの時のお客さんの反応を見て「売れるかも知れない」と思いました。当日は会社に行かず、昼頃までスタッフと秋葉原で盛り上がりつつお茶を飲んで、その後は売り場を見て回ってました。
加藤
やっぱりゲームショップは回られるんですか?
寺田
ゲームを作ってる人はみなさんやっておられると思うんです。売り場は見て回りますよ、絶対。自分で作った商品を買ってもらえるところを見たり、感想を聞いたりするのは嬉しい。そのために頑張っていると言っても過言じゃない。売り場やお客さんの反応が原動力です。イベントはそれがダイレクトに感じられるんで好きですし、今後もどんどんやっていきたいなと思ってます。
加藤
長く続いているシリーズですが、ユーザーに飽きさせないためにしている努力などはありますか。
寺田
次にあいつら何やってくれるんだろうという期待感の元になるものを仕込んでいかないとすぐ飽きられてしまうんです。でも、「スパロボ」にはロボットアニメという題材があり、新作が作られていくので、一から全てを作っているゲームよりはまだ楽なんですが。
加藤
参戦していない作品はまだまだありますからね。
寺田
アニメは1話30分、劇場でも最大180分ぐらいと区切りがあり、ゲームに比べて気軽に楽しめる。でも、ゲームはそうじゃない。自分が操作しなきゃならないし、時間もかかる。
加藤
相当のカロリーがいりますね。
寺田
だから、わざわざプレイに時間を割いてもらうだけの面白さなり、仕掛けなりを用意しないとダメなんです。アニメとは違った形でお客さんの興味を引っ張っていかないと。気を付けてるのはゲームの情報の出し方ですね。加減を間違えると過大期待をされ、蓋をあけてみたらアレ? っていうのになるとガックリされますし。かと言って、情報を過度に出し惜しみすると宣伝効果が薄まるし。難しいです。
加藤
ファンは新情報が出るたびにワーワー言って喜んでますね。
寺田
僕は関西人なので、基本的に笑ってもらってナンボってのがベースだと思ってます。だからどれだけネタを仕込むかです。最初に発表してからお客さんのお手元に届くまで時間もかかるし、ゲームをやるにしてもエンディング見るまで2,30時間かかったりしますから、いかにして興味を引き付けるかって言うのがキモであり一番難しいところなんです。
加藤
並々ならぬ努力をなさっているんですね。
寺田
広報展開については、広報スタッフと毎回喧々囂々やってますね。主要な情報を全部出し切ってしまうとお客さんに見切られちゃうから、ゲームをプレイして始めて体験できるサプライズは大事にしなければならない。発売前の情報を上手くコントロールしないと、プレイした時の楽しみが半減する恐れもある。
加藤
そうですね、僕は前情報すら見ないことが多々あったりします。
寺田
「スパロボ」に関してはよっぽどのことがない限り最強必殺技の絵を見せない。ただし、そういう大きなネタをトリガーとしてお客さんに興味を持ってもらおうという広報的な考えもわかるんです。でも、下手するとそれで終わっちゃう可能性もあるからなあ。
加藤
いきなり「ファイナルダイナミックスペシャル」や「シャッフル同盟拳」を見せられても、嬉しいけど後はないですからね。
寺田
切り札は最後までとっておくものでしょ?(笑)。期待を上手いこと煽り、それを次につなげる。僕はシリーズものを背負っているので、常に「次はどうする?」みたいなことは考えてます。
加藤
次に何があるんだろうって思わせるのは大事なんですね。
寺田
僕自身、新しいことにチャレンジしたいと思っていますが、定番も続けなければならない。定番があるからこそ、他の人達が斬新な企画を進められる。どっちがなくなってもダメなんですよ。やっぱり水戸黄門は必要なんですよ。
加藤
変わらない安心さってのはありますね
寺田
定番とかシリーズものはどうしてもマンネリとか保守的なイメージがつきまといますけどね。
加藤
見てる方はそう思うかもしれないです。
寺田
でも、それを言ったら過去の古典の演劇や歌舞伎をなんで今もやってるんだと言うことになる。一から作り出されるものもあれば、受け継がれていくものもある。ゲームだって、全てがネットに対応する必要はない。家で一人で内圧高めて「俺のロボットは最強だぜ」とか言うゲームがあってもおかしくはない。「スパロボ」でも今までのスタイルに固執する気はないですが、全てを一気に捨て去るつもりもないですね。手を変え品を変え、やっていきたいです。

30万通くらいハガキ来たらやります
加藤
手掛けてきた作品で一番のお気に入りはどれでしょうか。
寺田
うーん、難しい質問ですね(笑)。シリーズの中では「第3次スーパーロボット大戦」「新スーパーロボット大戦」(1996年発売)「スーパーロボット大戦α」(2000年発売)が大きな通過点になっていると思いますが。
加藤
その三つのなかで選ぶとしたらどれですかね?
寺田
やっぱり「α」かなあ。ヒットした作品でもあるし、その分苦労もしてる。後のシリーズにも大きな影響を与えていますからね。
加藤
「α」は革新的でしたね。
寺田
ある意味作り直したくない作品です(笑)。ボリュームも凄く、それ故に開発が難航して会社を潰しかけたし。今見ると30歳だった自分の熱意が、あの作品には異常なまでに込められてますね、いい意味でも悪い意味でも(笑)。
加藤
もう10年も前の作品ですしね、当時は中学生でした。
寺田
こないだふとしたきっかけでちょっとプレイしたんですが、自分の若気の至りに赤面しながらも、面白かった(笑)。「よくこんなネタ思いついたなー」みたいな感じで。
加藤
ファンとしてはぜひリメイクして欲しいですね。
寺田
いつかはやらなきゃならないかなとは思ってますが。今やり直すとなると相当の労力がかかるからなあ。
寺田
じゃあ、リメイク希望のハガキが30万通ぐらい来たらやります。あ、冗談ですよ、念のため(笑)。別にハガキが来なくても、お客さんからのリメイク要望は今でもかなり高いので。
加藤
僕は「F」が一番好きなんですけどね。
寺田
「F」ですか、懐かしい。あれも苦労したなあ。
加藤
一番やり直してるゲームなので、今のシステムでもやりたいと思っているんです。累計13周はしてますよ。
寺田
う〜ん、キツイですね。「F」と「α」は本当にキツイですね。あのボリュームで今のクオリティなら、新作ソフトを数本分くらい作るパワーがいります。
加藤
「F」は元々リメイクでしたしね。
寺田
そうなんです。 「第4次スーパーロボット大戦」(1995年発売)をベースにした新規の作品です。「伝説巨神イデオン」「トップをねらえ!」「新世紀エヴァンゲリオン」の参戦でえらいことになったなぁ。
加藤
その参戦作品だけでもストーリーがかなり壮大になりますからね。
寺田
リメイクのはずが、ほとんど新作を作っているような状態に(笑)。今、その「F」をリメイクするとなると難しいですね。
加藤
難しいですか。
寺田
ええ。作品を作るんだったら出来ますが、商品として考えたら難しい。新規参戦作品も欲しいでしょう? グラフィックが昔のままだったら、ダメでしょう? 今の映像クオリティやシステムの導入を希望されるでしょう?
加藤
そうですね。
寺田
昔の「スパロボ」のロボットは、基本的に1枚絵でアニメーションしなかったし。ガンダムだってこんな感じで(当時のガンダムの立ち絵をジェスチャーして)ビーム・ライフルもビーム・サーベルの演出も今思えば簡単に処理して。
加藤
ビーム・ライフルの向きとビームの発射方向が違いますからね(笑)。
寺田
そうそう! でも、手抜きしてたわけじゃないんですよ。昔は昔でグラフィックには相当苦労してましたし。
加藤
当時は「ゲッターロボ」のゲッタービームが指から出てましたからね。
寺田
そうです!昔の「スパロボ」のゲッター1のグラフィックは、指がちょうどお腹の所に被さっていて。それで原作の「ゲッターロボ」を見たことがない人は指から撃ってると思ってたみたいですね。「α」でゲッタービームをちゃんとお腹から出したんですが、それで事実を知った人は多いんじゃないかなぁ。
加藤
そういう勘違いも「スパロボ」ならではですね。
寺田
原作の「ダイターン3」のサンアタックを見てびっくりしました、ゲームの通りでしたって言われて、当たり前や! ゲームはアニメ見て作ってんねんからって(笑)。

ロボットが出てるアニメとロボットアニメは別なんです
寺田
「スパロボ」に出す作品について、よく「ユーザーの緻密なアンケートをとって、ニーズにきっちり応えるように」と言われるんですが、アンケート結果だけを鵜呑みにする気はないですね。「鋼鉄ジーグ」がパッケージでガーン!みたいなそんな作品作りたいですね。
加藤
ガ、ガーンというと……?
寺田
実は「鋼鉄ジーグ」は、かなり前から登場させたいと思っていた作品でして。で、ようやく「第2次スーパーロボット大戦?」(2003年発売)で許可してもらえて。僕ら的には嬉しくて、パッケージイラストで「鋼鉄ジーグ」を出したんですよ。そうしたら「もっと新しいロボットを出した方がいいのでは?」みたいなことを言われて。「何言うてんねん、俺らの世代にとって『鋼鉄ジーグ』の参戦は衝撃的やねん!」などと返答して、パッケージイラストでガーン!と(笑)。俺ら以外の世代に対してはどうやねん、ってのは当然ありましたが、そこは思い入れ優先で。「スパロボ」はそういうことがあってもいいタイトルだと思いますし、今後もそうありたいです。
加藤
アニメや映像になっていない漫画や小説原作のロボット作品が少しずつ参戦してますけど、映像になってないと駄目みたいなのはないんですか。
寺田
ゲーム発の「電脳戦機バーチャロン」も参戦していますし、ロボットでアニメになってないとダメだって言うのは特に決めてないです。
加藤
最近はいわゆる「ロボット」ではない作品も多数参戦していますが「最低ここを満たせば参戦できる」などという条件や決まりはあるんでしょうか。
寺田
そういうのは特にないです。
加藤
ないんですか、ロボットなら何でもいいということですかね?
寺田
そういうわけでもないんですが、条件はまちまちですね。ただ、開発に手間がかかるようになったので、登場作品やロボットの数は狭めざるを得ない。昔の「スパロボ」にはもっといろいろ出ていたんですが……。
加藤
なんでこんな機体まで? というのが大勢いましたね。
寺田
一度上げてしまったハードルを下げるのは難しい。商品を売るためには思い入れよりも人気優先で物事を決めなければならない時もある。出来ることなら、たくさんロボットを出したい。けど、その数が限られるならどうしても取捨選択せざるを得ない。でも、定番の奴しか出ないと思われるのもシャクなんですよ。変化球も投げてみたいです。そういう意味では色々考えてますよ。だから基準みたいなのはあってないようなものです。
加藤
そうなんですか、人型であればいいとかそういうのでもないですか?
寺田
基本的にはロボットが出ていて、敵と戦っている作品であれば、OKです。いわゆるロボットものとか、ロボットアニメですね。ただ、ロボットが出てるアニメとロボットアニメは別。単にロボットが出ていればOK、というわけではないです。条件や決まりはないと言いながら、ごちゃごちゃ言い訳してますね、僕(笑)。
加藤
参戦作品を決めてからストーリーを書きはじめるんですか。それともある程度こういう流れで行こうと決めてから作品を決めるのですか。
寺田
「スパロボ」の開発で最初にやるのは何を出すかっていうキャスティング会議。基本的には参戦作品を決めてから話を考えるパターンが多いです。「スーパーロボット大戦Z(2008年発売)」では、事前に過去と未来で時空を超える話をやろうってことになって、そこから「オーガス」「ザブングル」「∀ガンダム」「ガンダムX」などの参戦が決まりましたね。
加藤
「ナムコ×カプコン」やかつてのコンパチヒーローシリーズのような「ロボット物ではないスパロボ」といったコンセプトのゲームを作りたいという希望はありますか。
寺田
それは昔から常に考えていて、特撮のゲームは作りたいと思ってます。十数年前に比べたら、特撮物は盛り上がってますからね。毎年、映画もやってるし。その流れに乗りたいです。ここ近年はチャンス到来だと思ってます。
加藤
「スーパーヒーロー作戦」みたいなゲームはまたやりたいですね。
寺田
あれには思い入れがありまして。反省すべき点は多いんですが、作ってて楽しかった。特撮物だけに限定して、リメイクしたいなぁ。いや、一から作り直したいですね。

資料回ってきても見ないようにしています
加藤
休みの日にはなにをされているんでしょうか?
寺田
ドライブとショッピングですね。ショッピングと言っても、おもちゃですが(笑)。ロボットものなら一通り買います。
加藤
今はおもちゃも多いですからね。
寺田
秋葉原のヨドバシカメラだったら多分一日居られますよ。後は映画やアニメを見たり、ゲームをしています。
加藤
どんなゲームやっていますか?
寺田
注目される作品はとりあえず買ってます。あと、ガンダムのゲームをよくやってますね。やっぱりキャラゲー好きなんだなって思います。
加藤
おもちゃは仕事の一環として買ったりはしているんですか?
寺田
仕事100%、趣味100%ですね(笑)。トイザらスなどに行って、小さい子がお母さんに「シンケンジャーの折神買ってー」とか言ってる横で全部大人買いとか(笑)。乗ってる車が小さいんで、買ったおもちゃが入りきらず困るとか、家に置き場がなくなってきたとか悩みが多いです。
加藤
おもちゃで遊んだりはしてますか?
寺田
基本積んでますが、自室にはロボットのおもちゃがいっぱい並んでます。でも、「スパロボ」の仕事をしていると、いつ何が必要になるかわからないんですよ。かつて「ブレンパワード」を「スパロボ」に出した時、参考資料としてウチにあったプラモがもらわれていきました。ガンプラならともかく、レアなキットは最低2個購入しますね。自分用と資料用で(笑)。
加藤
思わぬところで役に立ったりすることがあるんですね。
寺田
ロボットものの映像商品は「スパロボ」参戦関係なしに発売したら全て会社で購入しています。個人的には特撮関連の映像も全部会社で揃えたい(笑)。まあ、好きな作品は自分で購入してますけど。
加藤
ロボットものではないアニメとかも見てますか?
寺田
時間があれば。日曜の朝は戦隊、ライダープリキュアを見て、その後ドラゴンボール改を見てたりします。特撮や女児向けアニメにそこそこ詳しいので、友達の子供に「おじちゃん何者?」って言われたりして(笑)
加藤
確かに子供からしたら不思議に思いますね。
寺田
ただ、こういう業界なんで事前にネタバレされるんですよ。キャラクターものを扱ってますから、資料や情報が回ってくるんです。今やってるプリキュアも事前に「実は4人目が……」と教えられ、「言うなよ! そういうことを!!」って(笑)。
加藤
勘弁して欲しいところですね。
寺田
加藤
はい、たしなむ程度ですが。
寺田
一時期ダンスの振り付けの先生が新しいプリキュアかもみたいな流れで話をふっていって、ミスリードさせようとしてたじゃないですか。
加藤
ありましたね。
寺田
答えは知ってたんですが、できれば本放送で知って驚きたかった。ガンダムや戦隊、ライダーの新デザインも事前に教えられることが多いんですが、なるべく見ないようにしてます(笑)。
加藤
それは辛いところですね。
寺田
こぼれ話1 原作との距離
加藤 参戦作品の原作はすべてご覧になってるんですか?
寺田 基本的には。ファーストインプレッションを大事にしたいなと思ってて、最初は素で見ます。2回目以降はメモを取ったり、ちょっと見方変えたりとかしてますね。かなりの数を見なきゃならないので大変です。まあ、贅沢な悩みですけど(笑)。
最近、忙しくて「シンケンジャー」を一月遅れぐらいで観ていて。ネタバレが嫌だったんで、特撮関連の記事もなるべく見ないようにしてたんですね。この間、おもちゃ屋に行ったら、提灯が売られていて驚きました。「提灯!? ダイゴヨウって何!?」(笑)。それを買ってから、録画してあったシンケンジャーを観てさらに衝撃。いい体験でした(笑)。

自分で足運んで買いに行ってナンボ
加藤
ネットの掲示板などは見てますか。
寺田
個人的にはほとんど見ませんね。掲示板での意見を否定するつもりはありませんが、どこの誰がどういう意図で書いたかわからない文章に振り回されても仕方がないし。まあ、僕自身が褒められてることは少ないでしょうから、自分で見ても辛いだけだし。ただ、ネットをチェックした部下から報告を受けることはあります。匿名の掲示板だからこそ、書ける意見もあるでしょうしね。だから、ネットでの意見を無視したり、軽視しているわけではありません。
加藤
ニコニコ動画やYouTubeなどの動画サイトに「スパロボ」の動画がアップされていたりしますが、それに対してはどう思っていますか?
寺田
作り手の人間としては、実際にゲームをプレイしてもらって、時間を経たところで判断して欲しいってのが本音ですね。
加藤
見るなりにはそれなりの手順がいりますからね。
寺田
つまみ食いだけでああだこうだ言われるのは辛いんですけど、否定はしませんよ。ゲームをどう楽しむかは、ユーザーさん次第なので。
加藤
そこは個人の自由ということですか。
寺田
「俺の作品を否定するには50時間以上プレイしないとダメだ」とかそんな偉そうなことは言えないです。自分もちょっとだけ見て「あの作品はダメだ」とかはよくあるんで。でも、自分じゃ動画サイトはほとんど見ないですね。
加藤
あ、見ないですか
寺田
公式にアップされているものは見ますよ。しかし、不法にアップされているものは、コンテンツものに関わっている人間として見ないようにしています。作り手側の立場としてやっちゃいけないことだと思ってますし。だけど、これは個人的なポリシーで、人に強要するつもりはないです。世の中の流れってものがありますからね。
加藤
そうですね
寺田
昔は映画館でしか見られなかった映画が、今はレンタルやネットで見られる、それは時代の流れでそうなってる。今どき「俺は映画は絶対に映画館じゃないと見ないんだ」って言ってる人もあまりいないでしょうし。
加藤
ビデオ屋でレンタルとかはされるんですか?
寺田
映像関係はレンタルしないでソフトを買うんですよ。最大の理由は返しに行くのが面倒臭いからなんですけど(笑)。おもちゃにしてもそうです、貰うことも多いんですけど、でもやっぱり自分で足運んで買いに行ってナンボかなって思います。
加藤
その方が満足感というか充実感がありますからね。
寺田
でしょ? 自分で楽しむものはなるべく自分でお金を出すようにしようと思ってます。

そこが一番のサプライズやっちゅーねん!
加藤
すべて自分の好きに「スパロボ」を作るとしたらどういう参戦作品にしますか。
寺田
自分の好みだけで「スパロボ」を作ったら絶対売れないです。それはさっきも言ったように作品じゃないから。会社から「寺田、よく頑張った。お前に10億やるから自分の好きなスパロボ作っていいよ」って言われたら9億持って逃げますよ僕は(笑) 1億で適当に作っておいて、じゃあって。
加藤
逃げるけど一応作るんですね(笑)。
寺田
もちろん冗談ですよ。でも、自分の金で「スパロボ」を作ってるわけじゃありませんからね。会社の金で作る以上、会社に利益を出さなきゃならない。だから、ユーザーのニーズに応えつつ、いかに上手く自分の好みややりたいことを織り交ぜられるか、そこが重要ですね。まあ、「スパロボ」に限られた話じゃありませんけど。
加藤
もし個人的に「スパロボ」を作るなら、何を参戦させたいですか?
寺田
言えないです(笑)
加藤
やっぱり言えないですよね。
寺田
そこが一番のサプライズやっちゅーねん! って話ですよ。よく聞かれるんですけど今どんなロボットアニメがお好きですかとか、次にどんなの出したいですかとか、そんな誘導尋問には引っ掛かりません(笑)。そりゃもちろん、参戦させたい作品や個人的にハマってる作品はいろいろありますよ、ありますけど言えないです。
加藤
現在「スパロボ」をプレイしていて、将来は製作に参加してみたいと思っているユーザーも多いと思うのですが、彼らに対して何か一言あればお願いします。
寺田
そうですね、ロボットアニメ好きで、人とちゃんとコミュニケーションが取れて、根性あることが条件かな。絵とかプログラムをやりたいなら、それなりのスキルは要求されますが。あとは好きなものを突き詰めたり研究する心ってのは必要かなと思います。
加藤
何かを極めるってことですか。
寺田
僕は「スパロボ」作ってますけど、全てのロボットアニメに詳しいかって言ったらそんな事はない、絶対お客さんの方が上なんですよ。作品が好きで極めている人それぞれには勝てない。でも、そういう方達を相手にしなければならない。だから、何かを突き詰めるっていう訓練はしておいた方がいいかなって思います。
加藤
それは何に対してでも?
寺田
別に何でもいいんですよ。仕事に関係なくても、アニメでもゲームでもいいし。一つの対象に対してどこまでグッズを集めてどこまで入り込むかっていう訓練が出来るし。
加藤
それなら僕は自信があります。
寺田
こぼれ話2 揺れる胸の問題
加藤 なぜ女性キャラクターの胸が揺れるようになったのでしょうか
寺田 気付いたら揺れてましたねー。いろいろと動くようになったので、自然な流れなんですかね(笑)。けど、僕は嫌いじゃないです。ただし、メカをきっちり動かすのが最優先です。
あとは実際に何をしたいかです。うちは「僕はやる気があるんでスパロボの仕事は何でもいいんでやらせて下さい」じゃダメなんですよ。何がしたいかは考えておいた方がいいです。シナリオをやりたいならそれなりの勉強をしなきゃならないし、絵が描きたいなら絵の勉強をするとか。昨今のゲーム業界は手に職持ってた方が就職は早いですから。それに加えて、うちはこだわりでゲームを作ってるんでこだわりがあればいいかな。「俺は何々を語らせたらうるさい」って言うのがあればいいと思います。そこから考えましょう。


俺はまだこの先やっていける
俺はまだこの先やっていける
 今この特集が世に出ているころには「スーパーロボット大戦NEO」が発売されて、全国に何万といるスパロボファンは寝る間も惜しんでプレイしているころだろう。
 スパロボが発売されたら1週間は不眠不休が鉄の掟なのだ。俺が今まさにその状態である。
「スパロボ」が発売したらクリアするまで家に引きこもり、クリアした後も2週目3週目に向けてまたコントローラを握る、そういう生活があってもいいじゃないか。
 男に生まれたからには誰しも一度はロボットに憧れを覚える。そんな熱い魂の炎を今も絶やさずにいられるのは数多のロボットアニメと「スーパーロボット大戦」のおかげでもある。
 今回は寺田さんの「スパロボ」に対するこだわりと熱い想いを直に感じることができ本当に感動し、「この方がいるなら俺はまだこの先やっていける」と心から思った。50、60歳になってもこのゲームをプレイする、そう心に誓いました。
 2年前のCM撮影の時に言った言葉「スパロボ最高!」を今一度声高らかに叫びたい。
 取材が終わり一安心。ミルクを飲みながら「DC兵士(ザコ敵)の声のアフレコやりたいなあ」と思う加藤であった。
THE B-TEAM 実況野郎文芸部