12月15日

 今日は渋谷のギャラリーで、日本ラブストーリー大賞の授賞式があった。
 成宮寛貴くんと大塚愛ちゃんが、特別選考委員としてプレゼンターをつとめてた。成宮くん、一番好きな小説は村上春樹さんの『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』って答えてたけど、あの本はあたしも大好き。特にヤミクロが。大塚愛ちゃんは色白でお人形みたいに可愛かった!
 選考委員のマンガ家、柴門ふみさんと「すっごく面白い」って完全に意見が一致した『スイッチ』っていう作品があって、それが審査員絶賛賞っていう特別賞になった。
 その賞を受賞した子の言葉がとってもよかったので、ちょっとここに書いておくね。
「きのう東京に来て、会った人みんなが私の小説を読んでくれていた。小説を認められるってことは、お金持ちになることでも有名になることでもなくて、自分の小説をみんなに読んでもらえるってことなんだと思いました」
 そうそう、やっぱりこれが作家の原点。
 読んでもらうことに勝る、ほめ言葉はない。そして心に残る何かを感じてもらえれば、最高のシアワセ! だって作品は自分の心から生まれ出た、結晶みたいなものだから。
 さくらちゃんというその子は、かなりキャラだちしてる不思議ちゃん系で、受賞式のあと、同じ審査員の浅倉卓弥さんとかと一緒にケーキをたべにいったとき、柴門先生に直筆で書いてもらったすてきなメガネ男子のマンガを2人でとりあった(笑)。この絵は一生、宝ものにします、柴門先生!!
 さくらちゃん、その不思議キャラ全開でこれからどんどん面白い作品、書いてね。
 ここにきてくれてるみんなの中にも、応募してくれた人がいると思う。もし今回がダメでも、あきらめずに書き続けてほしいな。
ソウルの入ってる、「どうしてもこれを書かなきゃ生きていけない!」っていう作品は、必ず誰かの心にひっかかる。
 命のかけらが作品になったら、きっと誰もがずっしりと手ごたえを感じるから。このときの写真、まにあわなかったのであとでアップするつもり。

 ここから先は、メガネふぇちの人にしか通じないかもしれない話。
 柴門先生もあたしと同じばりばりのメガネ男子ふぇちで、くるりの岸田くんがイイってとこまでかぶってた。
 それにしてもあたしの周りは熱烈なメガネ男子好きばっかり!! あの人もこの人もその人も……。
「ピンポン」のARATAが最高峰ってとこも、意見が一致する。あとメガネをかけた
ジョニー・デップとかもいいなー。
 みんなの中にもメガネふぇち、いっぱいいるよね?
 あたしの作品の中では『イノセント ワールド』のマサキや、『MADE IN HEAVEN』のクロズミや、『Mermaid Skin Boots』のミライが大好きなメガネ男子。
 柴門先生もやっぱり作品の中に好きなメガネ男子を必ず登場させるって言ってた。
 なんでメガネかけてる人が好きなのか、最近ずっと考えてるけど、やっぱり知的で繊細に見えるし、「他の人が見られない素顔は、あたしだけのもの! ほかの女の子には絶対に見せないで」っていう、独占感覚がもてるからかなー。
 それから、「メガネ男子がメガネをはずした瞬間の、少し細めた眼がサイコウに好き!」って言うのも、みんなに共通してる。
 あたし的に究極の瞬間は、キスをしながら、彼のメガネをはずしてあげるとき!!! 今までガラスごしだった眼が、素になってあたしを見つめるときが、いちばんときめいちゃう。それに近視の人って、メガネをとると視界がぼやけるせいか、瞳孔がキラキラしててすごくきれい。
 だから眼が悪い男の子は、みんなコンタクトをやめて眼鏡にして(笑)

 ちなみにあたしは、眼鏡の似合う女の子もカワイイ!! って思う。
 トミー・フェブルアリーとか、仲間由紀恵とか、すっごくキュート!!


(お仕事情報)

 なんと初の少女マンガ原作に挑戦しました!
 1月28日号の「別冊少女フレンド」(講談社)で掲載される、「ageha」という100p読みきりマンガで、絵は渡辺あゆさん。
 中学の親友同士、未宇とユーリの目標は雑誌モデルになること。でも片方だけが先に目標に追いついてしまったことから、2人の関係がぎくしゃくしはじめて……。
 女の子の親友に、ほんとの友情ってあるの?
 そんな人に贈る、リアルな物語です。
 少女フレンドは毎週買ってたから、うれしい!!

 それから、映画「ある子供」の試写を見ました。若いカップルに子供が生まれたことから、彼女と彼の間に、大きな感覚の差が生まれて、やがて彼は取り返しのつかない過ちを犯してしまう……。こんな恋愛の描き方、映画の撮り方もあるんだ!! って、新鮮な驚きを感じた。





12月1日

 日曜、街に出たら、もうクリスマス色のイルミネーションで華やかにキラキラ輝いてた。
 ビルの壁面にライトアップされた、ソリに乗ったサンタや、色とりどりの電球が点滅するホワイトツリー、ヒイラギの葉やビロードの赤いリボンに包まれたクリスマス・パッケージの山。
 歩行者もなんとなく浮き立ってる。
 もうすぐクリスマス。もうすぐ1年が終わる……。
 この季節も街の色も嫌いじゃない。ううん、どっちかっていうと好き、かな。

 でも、あたしは毎年、この景色を見るたびに、不思議な疑問にかられて自問自答する。
「これはだれかがシナリオを書いて、演出してる舞台のワンシーンなの?」って……。
 なんだか作り物のドールハウスみたいに、現実と感じられないんだ。
 最初はいつも小説やシナリオの世界に没頭してるからそんな風に見えるのかなって思った。
 でも、そのうち気づいた。子供のころから、いつも同じことを考えてたっけ。
 みんなが盛り上がって、プレゼント交換とかデートとかパーティーとかやってるとき、それに乗れず、いつもぼーっとそんなことを考えてる自分がいた。
「醒めてるね」「クールだね」「つまんなそうだね」
 そう言われると、あたしって可愛くないなーってまた凹んだけど。
 世界のいろんなものは、誰かが何かが演出してる。楽しく、にぎやかに、ゴージャスに!!
 そのほうがわくわくするし、テンションも上がる。
 でも、誰が、なんのために、演出するんだろう?
 いつだって考えてしまう、ひねくれ者のあたし。

 ひねくれ者は恋愛もひねくれてる。
 映画のラブシーンみたいな「ハマりすぎ」の場面になると、わざと顔を背けて憎まれ口を呟きたくなる。「好き」なのに「どうでもいい」って言ってみたり、平気じゃないのに、平気って言ってみたり。
 どうしてそんな風にひねくれてるんだろう?
 生まれつきって言っちゃえばそれまでだけど、そのせいでずいぶんツライ思いもしたのに、ぜんぜん直らない。
 子供のころ読んだ絵本では、ひねくれ者で強情な性格の女の子は、そのせいで困った事件に巻き込まれたり、神さまにおしおきされたりして、最後には素直ないい子になりましたっていうオチが多かった。
 やっぱり、素直なほうが、シアワセに近道できるんだって思う。

 だけど、たとえばシアワセそうなクリスマスのパーティーの輪に混じるんじゃなくて、どっか人に見えないとこからひっそりみんなを見てる自分のほうが、ほんとのあたしって気がする。なんかさびしー人みたいだけど(笑)、そのほうが心地いいし、いろんな眼に見えない綺麗なものが見えるし、心の声を感じられるんだもん。
 そっちのほうが、あたしにとっては自分に素直っていうことなのかな。
 みんなも、そういうことってあるよね?
「素直になりなよ」って言われて、「他人から見るとひねくれたり、屈折してるように見えても、これが素直なあたしなんだ」って。
 だからあたしにとっては、ひねくれてる自分を見せて受け入れてもらえると、「よかった、この人の前なら自然でいられる」って思う。
 ときどき、誰かに気に入られたくて「素直さ」を演じてる自分は、どっかウソくさくて好きになれない。

 クリスマスは好き、だけど嫌い。
 ひとりでいたい、でも淋しい。
 恋なんかしたくない、なのにいつのまにかしてる。

 また、ひねくれ者のクリスマスの季節がきた……。





11月15日

 みんな『Mermaid Skin Boots』を本屋さんで見つけてくれた?
 感想を送ってくれたら、めっちゃうれしいです。
 ちなみに今回の写真を生かしたステキな表紙や目次の装丁は野島伸也さんというデザイナーさん。
 ワガママなあたしのお願いをぜーんぶ聞いてくれて、こんなに美しい本にしてくれました。

 今、ナジュを主役にショートムービーを作ってるんだけど、あたしが小説だけじゃなく、シナリオとかショートムービーとか色んなことをやってるのには、自分なりに深いワケがあります。
 あたしは小説を書くとき、頭の中にイメージするビジュアル世界があって、それを文章に変換
するっていうやり方をする。
 たとえばナジュは背が163センチぐらい、スリムだけど胸は大きくて、可愛いランジェリーがよく似合うちょっと妖精ちっくだけどセクシーな女の子。彼女の着る服は、マルキューやANAPのセクシーなクラブ系や、インポートの古着をうまく組みあわせて……とか、ミライはPコートがよく似合うぷち寝癖のヘアがよく似合ってる眼鏡男子とか……。
 この世界に本当に実在する人間として、登場人物の体重や体温や香りまで書きたいから。
 ナジュの眼に見える光景もそう。空の色はこんな風に深いブルーで、夜空の月はいつもより赤みがかって不思議な金色とか、細かいとこまでちゃんと自分でイメージできないと気がすまない。
 だから、最初っから頭に小説のビジュアル・ワールドがインプットされてる。
 表紙はその世界を形にする大切な関門。だから蜷川実花さんのクリエーターとしてのステキな感性で、その世界を現実のものにしてもらう。

 本を出して頭の中に残ってるビジュアル・ワールドを、ストーリーのまま残したいときは、無性にシナリオを書いてムービーを撮りたくなる。
 もちろん、小説は小説。ムービーはムービー。まったく別の要素でできあがったものだけど、「世界の素」は同じ。1つの種子が色んなものに形を変えて、別世界の花を咲かせていくのは、あたしの中で自然なことに思える。

 でも文字と文章は、あたしにとって心のプリズムやリズム、響きかたを表現する、一番大切なもの。それがなかったら、世界の種もできない。
 考えてみたら、この世界のすべてのものが、文字や文章っていう種からできてる。コンピュータのマトリックスみたいに数列とか数式とか、DNAみたいに記号でできてるものもあるけど、それだってやっぱり「文字」の一種だよね。
 もしあたしをバラバラに分解して、文字だけで表現したら……ってよく考えるけど、きっとたった一日で味わった感情や考えたことだけで、何千枚も書けるほどたくさんの要素がまじり合ってる。
 そしてムービーを編集してみてわかったこと。
 小説を書くのと、ムービーの編集は、頭の使う場所は違うけど、でもすごく共通する部分がある。
 それが何かっていうのは、今度また詳しく書こうと思ってます。
 
 どうして人は、言葉や小説、音楽、絵や写真や映画で、何かを表現したいと思うんだろう。
 どうしてそういうものを見たり聞いたりして、自分の心を揺さぶりたいと思うんだろう。
 最近、よくそんなことを考える。
 ココロが真っ平らで波がないままだったら、きっと生きてることすら感じられない。そこに風が吹いたり、土砂降りがふったり、時には嵐が吹き荒れることで、はじめて自分っていう存在をたしかに実感できるから……かな。感覚や考えていることや感情を、誰かの表現の中に見つけることで、自分のカタチがはっきり見えてくる。あたしもよく、そんな経験をしてる。
 人間は生きた詩。ココロはいろんな色に反射したり、風を感じて音を出す、ものすごく繊細なモビール。
 醜くても綺麗でも、ココロに刻まれた感情や傷跡が、自分オリジナルのフィルターになる。だから幸せの感情も悩みや迷いの感情も、いつかもっと透き通った、もっと美しい色彩のフィルターになってくれるんだと信じてる。
 書くことは呼吸をすること。
 つくることは血液の循環。
 今、そんなふうに思う。

p.s.
 日本ラブストーリー大賞、たくさんの力作が集まりました。
 今、最終候補作品を読んでます。
 結果を楽しみにしててね。





11月1日

 11月13日頃、新刊『Mermaid Skin Boots』が全国の本屋さんに並びます。
 ショッキング・ピンクがものすごくインパクトある蜷川実花さんの素敵な表紙をぜひ見つけて! 今回の表紙はモデルはチエミちゃん。黒い瞳がキラキラしてて、超キュートでエキゾチックな12歳。
『Mermaid Skin Boots』っていうタイトルから、何を想像するかはみんな次第。
 あたしは、人魚のキラキラした金色の鱗で作ったブーツを想像して書いた。
 誰かの一番大切な彼女になりたい気持ちが叶えられず、セフレばかりが増えていく美大生ナジュ。男の子たちが帰った1人の夜の胸にぽっかり穴があいたような孤独を「キープだって楽しい生活はできる」と自分に言い聞かせ、明るくふるまってる。
『The 2nd Lovers』で短編として描いた「想う人の一番目になれない痛み」は、たくさんの女の子が体験してると思う。それをあたしの分身のナジュがどんな風に感じて、乗り越えていくかを見てほしい。
 愛のないセフレとのエッチだって、優しさはもらえる。生きている鼓動は伝わってくる。自分は生きていてもいいんだって、どこかで安心できる。
 たとえ本命の彼女のところに帰っていくことが分ってても、一瞬の暖かいぬくもりが、どん底の辛さから救ってくれる日がある。でもそうやって手にいれたものと同じぐらい、心の奥では愛のなさに傷ついてしまう。
 身体の寒さがあったまったぶん、心の寒さの行き場がなくなるから。そしていつの間にか傷つかないように、自分を守る言い訳だけがうまくなっていく。
 そんな関係を肯定することも、否定することもできないせつなさ……。
 あたしはそんな生活がキライじゃない。でも何かが足りない。何かに飢えてる。 いくら食べてもおなかいっぱいにならない、キラキラした光のお菓子を食べてるみたいに。
 この小説の中でナジュがあることに気づくことが、ストーリーのキーポイントになる。
 その「あること」は、実はあたし自身が自分について最近、気づいたことなんだ。 気づいたとき、すごく驚いた。
 自分のことは、自分が何でも知ってるって思ってたのに、本当は何も分かってなかったって。
「これがあたしなの」「これでいいの」「あたしはだいじょうぶ」って淋しさを殺して強がってた、昨日の自分。そして同じように心にささった棘を抜けないでいる女の子たちを抱きしめたくなった。
 あたしとナジュはすごくシンクロしてる。っていうか、あたし自身なんだと思う。
 だからこそ、一生懸命、もがいて前に進もうとしてるナジュがいとしい。





10月15日

「nowhere」

 nowhere……
 どこでもないけど、すべてがある場所。
 そんなところに行きたかった。
 歩き続けてれば、いつかたどり着くと思ってた。
 いつのまにか、みんなの歩いてる道から
 ずいぶん遠くにきたね。
 かすかな潮騒が聞こえる。
 きっとあのブーゲンビリアの垣根をくぐれば、
 向こう側は白い砂浜。
 でもまだ、海には行かない。

 標識はどこにもないけど、
 心の中に矢印が出てるから、
 この道をもう少し行ってみよう。
 もうすぐ陽が沈む。
 夜になるまでに着けるのかな。

 nowhere……
 何もないけど、何でもある場所。
 見つけたら一目でわかる。
 そこで大切な人と待ち合わせをした。
 いつのまにか地図に出ていない
 獣道を歩いていた。
 風が廻ってる。
 きっとあのブーゲンビリアの垣根をくぐれば、
 向こう側は白い砂浜。
 でもまだ、海には行かない。

 標識はどこにもないけど
 心の中に矢印が出てるから、
 この道をもう少し行ってみよう。
 星が降ってくる。
 夜明けまでに着けるのかな。



 今の気持ちを歌詞にしてみました。誰か曲をつけて(笑)
 ガイドブックにも地図にも出ていない場所。
 有名な施設とか歴史の記念碑とか、おいしいレストランとか何もない、ただ風が渡る広々とした草原。
 都会の片隅で、背丈より高い草が生えてる。のら猫が赤ちゃんを育てているような誰のものでもない空き地。そんな場所が大好き。
 何もないから、すべての物語が生まれる。どこでもないから、夢のお城をたてられる。
 子供の頃、よくそんな場所を探検した。クローバーとかレンゲ草に混じってる、大切なものを見つけた。行く先がわからなくても、自分を信じて進んでいけば、いつかnowhereにたどり着く。
 誰も見つけられない、自分だけの秘密の世界。
 そして、その場所に行けば、あたしは幸せな気持ちになるって信じてる。どこに着くか誰も知らなくても、恐れるな。
 どこを歩いているかわからなくても、きっとだいじょうぶ。自分の心の矢印を信じよう。
 それが今、あたしが思ってること。

 みんなにとって心のnowhereはどんな場所ですか?
 このBBSも、あたしのnowhereのひとつです。


お仕事情報

 秋に発売とお知らせしていた『Mermaid Skin Boots』は、11月はじめの刊行が決まりました。
 今、最後の仕上げで、全力でがんばってます。
 それとこの作品と連動したショートムービーを作るつもりです。
『MADE IN HEAVEN』のショートムービー以来だけど、前より一歩進んだものにしたいな。
 映画については、いろんな計画が少しずつ進行してるので、気を長くして待ってて!
 あとファンタジー小説も進行中。
 自分の想像を超えた展開になってきたので、どーいう結末になるかあたしにもわからない……。





10月1日

 沖縄の離島へ行ってきました。
 西表島とその近くにある鳩間島。
 西表は何度か行ったことがあるけど、鳩間ははじめてだったから、船で向かう間、胸がわくわくした!
 まずはSPF値50の日焼け止めを顔や全身に塗りまくり。あたしは焼けるとソバカスができちゃうから、日焼けは絶対厳禁なのです。沖縄の太陽は大好きだけど、やっぱり美白命!(笑)
 予想通り、コーラルリーフの透き通ったアクアブルーは、美しすぎて心臓が痛くなるほどだったよ。
 あたしは子供の頃からブルーが大好き。もちろんファイヤーレッドもオレンジもヴァイオレットも大好きだけど、いちばんって言われたらやっぱりブルーを選ぶ。
 宝石だってダイヤより、サファイヤやターコイズが好き。
 宇宙の色、空の色、海の色、炎の青色。不思議だよね。地球の最も大切なものは、みんなブルー。
 宇宙から見た地球の青の輝きはあまりにも神聖で感動的だから、ロケットや月から地球を見たことがある人は、みんな生きかたや人生観が変わっちゃうらしい。
「こんなに美しい星ができたのは偶然じゃない。神さまはやっぱりいる」って。
 八重山諸島の周りのコーラルリーフのブルーも、都会から来た旅行者の価値観を変えちゃうすごい力がある。東京に戻ってきても、ふとあの色を思い出すと、自分が最後に帰るのはあの青の中なんだって優しい気持ちになれるから。
 水中カメラを買って、シュノーケリングの時に、水中を写してみた。フジフィルムの使い切りのやつだけど、あれはすごく便利!
 普通のインスタントカメラとおんなじに、水中でばしゃばしゃとれちゃう。おまけに陸でも大丈夫。
 もちろん本物の半分も美しさを伝えられてないけど、一緒にアップするから見てね。ちっちゃい白い魚が何万匹も群れを作って泳いできたときは、海に吹雪が舞ってるみたいで、ものすごく幻想的だった。
 それから「星が降り注ぐ」っていう表現がぴったりの、夜空いっぱいに輝いてた天の川。乳白色の霧の流れが暗い空を横切る川に、スワロフスキービーズを無数に縫い付けたみたいな光がゴージャスに輝いている。
 見ている間にも、流れ星の蛍があちこちに飛び交ってはかなく消えていった。夜空が、そのまま果てしない物語に変わっていく。そんな気がした。
 初めての味にも挑戦したよ。ガザミっていう、八重山諸島の川に住むでっかい蟹のゆでたのを丸ごと1匹、3人で食べてみました。
 マジに激デリシャス! 一緒に行った日野くんも篠原くんもあたしも、みんな言葉がでなくなるほど夢中で食べまくった。気がついたら、全身蟹くさくなってた。
 それから大好物のムラサキイモ・ソフトやグアバ・シャーベットや沖縄そば、スクガラスのスパゲッティ......。
 もう一回、といわず何回でも食べたい。
 これで、今まで行った離島は......久米島、石垣島、西表島、座間味島、阿嘉島、竹富島、与那国島、伊計島、宮古島、鳩間島の10島。もちろん沖縄本島も全部回ったよ。
 全島制覇まで、まだあと五年ぐらいかかるかな?

 帰ってきた翌日、『Mermaid Skin Boots』の表紙の写真を見て、ぞくっときた。
 さすが実花さん。最高にヤバイです。
 今度はいままでとかなり雰囲気を変えてみました。
 みんなもぞくっとくると思う。期待して待っててね。





9月15日

 夏休みが終わって、みんなも普通の生活に戻ったころだよね。お休みのあいだ、楽しいことや恋や出会いがたくさんあったと思うけど、どうかな?
 最近よく思うこと。
 人との出会いほど不思議な奇跡はない!!
 生まれてから今まで、どれぐらいの人と出会って言葉を交わしてきたんだろう? 学校の友達とか、仕事の仲間とか、そういう親しくなって当たり前の人ばかりじゃなくて、道を聞いたり、偶然入ったお店で色々教えてくれた店員さんとか、全部いれたらきっと何万人とかになるよね(ちょっとオーバーかな?)
 そういう人たちのほとんどが、無意識に出会って別れていく通りすがりの人たち。
 でも時々、そんな流れていく川みたいなたくさんの出会いの中で、はっとするほどシンクロニシティを感じる人たちに出会ったりもする。

 あたしはずっと、自分のことを全部わかってくれる人なんか、いるはずがないと思ってた。たとえいたとしても、めぐり会えなかったり知らないまま終わったり……。
「どうせわからないんだから、仮面をかぶって本性は隠しておこう」と思ってたこともある。だって、人に弱みをさらけだして受け入れてもらえなかった時って、すごく凹むし、淋しくなるから。
 その場だけ楽しく流れていけばいい。ほんとの自分を出すのは、自分の部屋に帰った時だけでいいって。きっとあたしが弱かったから他人が怖かったり、疑ってたんだよね。だからその場その場でいい子を演じたり、ノリのいい子を演じたり……。
 たくさんの仮面があって、「今日はどれをかぶろうかな?」っていう感じだった。でもそういう時って、たとえ自分を理解してくれる人とめぐり合っても、結局、仮面のまま。
 本当に受け入れられたって感じがなくて、いつも空虚な気がしてた。
 でも少しずつ、自分の弱さや醜さなんて、さらけだしてしまっても平気で受け止めてくれる人がいるんだって分かってきて、素直に心を見せられるようになった。
 傷つくことが怖くて、いつも自分を守って仮面の殻をかぶってるあたし。
 人を信用して心をさらけだせるようになったあたし。
 時々両方がごちゃごちゃになって、どっちの自分なのかわからなくなることもある。

 他人に対して心を閉じること。他人に対して心を開くこと。スイッチをつけたり消したり、そんな感じ。
 ある男トモダチが言ってた。「閉じてる自分もけっこう好き」って。
 あたしもそう。集団の中ではどうしても閉じちゃう自分がいる。でもほんとに自分のものだって思える関係は、スイッチオンの相手としか築けない。
 仮面を付け替える相手じゃ、いつか仮面の自分に窒息しちゃうから。

 数えるほどだけど、そんな「スイッチオン」の人が地球上にちゃんと存在すること、そしてそういう人たちとめぐり会えてるっていうことが、あたしには奇跡に思える。
 友達、恋人、仕事仲間……。どんな関係でもそういう人はすごく大切。
 だから思う。「この場だけ合わせてればいいや」って逃げないで、いつもちゃんと自分のままでいよう。
 時には(っていうよりかなりたくさん)虚勢をはったり強がったりひねくれたりしちゃうけど、弱さも醜さも笑いながらかるーく見せられちゃうような自分でいたい。
 そうすれば、きっと相手もそうしてくれる。
 仮面じゃない心でつながりあえる。
 毎日、たくさんのチャンスを与えられてる、スイッチオンの出会いの奇跡を無駄にしたくない。
 それは今、いちばんあたしが考えてることで、今秋に刊行予定の『Mermaid Skin Boots』のテーマかもしれない。原稿を書き終えた今、そんなキモチでいっぱいになってる。

 この星のうえでたくさんの人たちが出会いと別れを繰り返して、スイッチオン・スイッチオフで心が赤や青に点滅してるって考えると、なんだか優しい気持ちになる。
 みんなは心を全部見せられる相手、いますか?





9月1日

 この前、BBSにもちょっと書いたけれど、NYのイベントに参加してくれた女の子が交通事故で亡くなった。ちっちゃくて童顔で、セーラー服のコスプレが誰よりもはまる子だった。でも人一倍がんばりやで、練習はほとんど皆勤賞。
 難しいダンスもあっというまに覚えて、小さい身体をフルに使ってパフォーマンスする姿は、NYでも大人気だったよ。
 その一生懸命な顔をリアルに覚えてからこそ、突然の死が今でもどうしても信じられない。
「吉本新喜劇の舞台に立ってて、演劇の世界でがんばりたい」と、大きな夢を持ってることは知ってた。でもまだネットにそのまま残ってる彼女の日記をずうっと読んでたら、芸能界っていう大変な場所で生きようと、一生懸命、自分を励ましながらがんばってる毎日の彼女が生き生きと伝わってきて、胸がいっぱいになって涙がとまらなくなった。
 毎日、食べてるもの、聞いた音楽、友達と話したこと、そしてオーディションの結果を心配したり、自分の演技に悩んだり……。
 そんな毎日のささいなことぜーんぶが、その人を作ってる。この地上に確かな痕跡を残してる。夢を追いかけて生きてるからこそ、その人がこの地上からいなくなっても夢を追いかけるエネルギーは失われないものなんだって、初めて知った。
 yukiちゃん、ありがとう。
 あなたのこと、あなたのでっかい夢を、ずっと忘れないよ。

 みんなにも、きっといろんな夢があるよね。
 臨床心理士になること、映画を作ること、俳優になること、愛する人と幸せになること、作家になること、漫画家になること、カフェを開くこと、トリマーになること……。
 夢をあきらめないで生きることは、現実ではそんなに簡単なことじゃない。
 きっと何度もあきらめたくなるときがくる。
 ひとつの夢に挫折して、別の夢に向かう日が来るのかもしれない。たとえ夢にたどりついたって、そこでまた次の苦しさが待ってるかもしれない。
 でもそれが心から望んでる夢なら、もう魂の一部。
 たとえ思った場所に届かなくても、失敗に終わっても、夢を追いかけることそのものが、自分の歩いた道の確かな軌跡なんだと思う。

 あたしは小さいころから、いつも夢ばっかり見てる。背中に翼がはえて空を自由にとべたら。別の星へ行って魔法が使えるようになったら。物語の世界に入って主人公になれたら……。
 そんな子供っぽい夢から、大人になってこの地上に形や色を残す夢を追いかけるようになった。でも現実の生活より、夢見てる時間のほうが多いのは、子供の頃から少しも変わってないかも。
 夢がなくちゃ生きていけない。夢があるから生きていける。
 今、そんなふうに実感してる。

 ちっちゃい夢からすごくでっかい夢まで、たっくさんあるけど、ちっちゃな夢からちょっこっと紹介するね。
 まず「チャーリーとチョコレート工場」を見る。生ジョニー・デップさまに会う!(これはちっちゃくないか)沖縄の行ったことない離島へ行く!(これは9月に実現する予定)
 ヨーロッパを放浪しながら横断する!

そしていちばんでっかい夢は、みんなの心の中でずっとずっと生き続ける作品をたくさん、書くこと!!

 みんなの夢はなに?
 おっきな夢でもささやかな夢でも、教えてくれたらうれしい!


亜美のお仕事情報

 文庫版『Miracle』、発売しました。感想いっぱい、待ってます!
 ピュアな愛を求めすぎるあまり、人を求めながら傷つけてしまう。
 そんな経験をしたことのある人にはきっとセイラの痛みがわかるはず。

 次の作品は単行本の「MERMAID SKIN BOOTS」。これは「The 2nd Lovers」の続編的な長編です。いつもセカンドになってしまう自分を傷つけないために、男の子とのつきあいをゲームにしてしまおうとする主人公。割り切っていたつもりの生活が、ある男の子を真剣に好きになってしまったことをきっかけに狂い出して……。
 セカンドやキープのつらさを経験した人、経験したくない人、「自分が好きな相手は、絶対あたしを好きになってくれっこない」と思ってる人、ぜひ読んでね!

 もう一つ、「愛についてのキンゼイ・レポート」という映画の公開を記念して出版された文庫エッセイ集、「愛すること 愛されること」(ソニー・マガジンズ)に、愛とセックスについて書きました。





8月1日

 熱くてバテそうだけど、みんなは大丈夫? 夏大好きだけど、35度とかになると、ウチのトイプーたちみたいに舌を出してハーハーいっちゃう。
 この前書いたホワイトバンドはすごく売れてるみたいで、在庫が少ししかないらしい。まだ受け取ってないけど、いいことだよね。
 今日は夏バテを吹き飛ばすような、パワーが生まれてくることを書く!

 村上龍さんの小説『コインロッカー・ベイビーズ』とか岩明均さんのマンガ『寄生獣』とか、浦沢直樹さんの『モンスター』とか、あたしが「すごい大傑作だ!」って思ってる作品のハリウッド映画化が、どんどんきまっていく。すっごくうれしいな。 だってあたしや日本の読者の「傑作」って思う気持ちを、向こうでも同じに感じてるってことだから。すごい作品に国境の壁なんかないよね。言葉や文化はちがっても、心のかたちや重さは変わらないから。
 前は洋画ばっかりみてたけど、このごろハリウッドやドリームワークスの映画にちょっと限界を感じる時がある。先週スピルバーグの「宇宙戦争」を見たときも同じことを思った。
 映像技術とか演技とか特撮とかテクニックはやっぱりすごいと思う。それなりに退屈しないし。でもすぐに先が見えちゃうし、「宇宙人は醜い敵。人間万歳!」みたいなメッセージにものれなかった。原作があるリメイクものだから、そういう古さは仕方ないかもしれないけど、スピルバーグっぽく「今」の映画にしてほしかったなー。

 それにくらべて『寄生獣』を読んだときの、頭を殴られたみたいな衝撃はよく覚えてる。宇宙からやってきたナゾの寄生体に右腕をのっとられた主人公が最初は怖くてパニックになるけど、少しずつ寄生体の考えを理解するようになって……っていう不思議な話(あんまり詳しく書くとネタバレになるから、あとは読んでください!笑)人間がいちばんエライ、いちばん正しいっていうのは、人間が作り出したただの自己チューな発想じゃないのか? もしかしたら人間よりずっと、植物や動物のほうが正しいのかもしれないし、宇宙人にも彼らの正しさがあるんじゃないか? ただ、言葉がわからなかったり、生きる形があたしたちとぜんぜん違うから、理解したり想像することができないだけで……ほんとはそう考えることが、地球上から争いや憎しみあいをなくす、一番の道なんだと思う。
 誰でも自分が理解できないものが怖いし、排除して安心したいと思う。だって理解できないものは自分を傷つけるかもしれないし、食べちゃうかもしれない。そんな恐怖が膨れ上がると、ありもしない「鳥の影(from『空の香りを愛するように』)」におびえて、自分の殻から外にでていけなくなる。でも大切なのは「理解しよう」っていう努力なんだと思う。

『モンスター』もちょー面白かった! 浦沢さんって絵が天才的にうまいし、ドイツからヨーロッパ、日本までのスケールのでっかい舞台で、魅力的な主役・テンマが快楽殺人鬼の謎を追っていく展開は、マンガのときから映画を見てるみたいだった。
 これもネタバレは避けるけど、「究極の悪」って存在するのか? っていうのが大きなテーマ。モンスター=悪魔はいるのか? ナチスドイツの実験とか、心理学とかヨーロッパの歴史とか、いろんなものをからめて、このままシナリオ化してもめっちゃ面白くなるはず。ちなみにあたし的にはテンマをキアヌ・リーヴス。ヨハンをジョニー・デップにやってもらえたらさいこー。
『コインロッカー・ベイビーズ』は音楽好きのあたしには、めっちゃ感情移入してラストで大泣きした映画だった。コインロッカーに捨てられていた二人の赤ん坊、ハシとキク。成長してハシは天才的な歌の才能を持つミュージシャンに成長する。そしはてキクは飛びぬけて身体能力の高い野生児に成長して、自分を捨てた社会への憎悪を募らせていく……。そんな躍動感とエネルギー溢れる作品。
 これも映画見てるみたいに、夢中になったなー。映画ではハシをショーン・レノン、キクを浅野忠信がやるんじゃないかと思うけど、ナイス・キャスティングだよね。

 たぶん、今、日本はどこよりも質の高いソフトが生まれてる時代なんだと思う。そんな時代に自分が居合わせたことをラッキーに思うし、そのパワーが「がんばれ!」ってあたしにエールを贈ってくれてる気がする。
 国境の壁なんかかるーく突き破っちゃうような、すべての人を感動させる作品を書きたい。……って書いたところで、パワー全開になってきた。みんなもバテないですてきな夏の思い出を作ってね!

P.S.「虹の女神」のストリーミングは「円都通信」の“プレイワークス”というところをクリックして、ストリーミングのところから聞いてね。





7月15日

お知らせ
 文庫本『Miracle』が8月初旬に発売になります。紫陽花に埋もれた韓英恵ちゃんの神秘的な表紙、本屋で輝いてるから迷わず見つけて! 蜷川実花さんの大傑作です。

「Back Street Boys」の『never gone』を聞きながら、きょうはちょっとみんなに語っちゃいます。たまにはめちゃホットにもなるよ。
 ロンドンのテロはほんとにショックだった。イギリス人の友達がいたり、一人旅で街中メトロで歩き回った楽しい思い出がたくさんあったり、何よりもあの古くてどっしりした町並みと、すごくエッジイな文化のミスマッチが大好きで、ロンドンはあたしの愛する音楽や映画や文学をたくさん生んできたし、街全体がカルチャーと一体化してるすてきな都市だと思う。海外に住むならロンドン! っていうぐらい。
 なのに、たくさんのストリート・ミュージシャンが感動いっぱいの演奏を聞かせてくれたメトロが爆破されて、あんなにたくさんのむごい死傷者を出してしまった。車内でハーモニカで超絶テクニックのブルースを吹きまくってた黒人のおじいさん、ドラムのセッションのすばらしさで時間を忘れさせてくれた兄弟、どんなホールより美しいコントラバスを演奏してた男性……。
 ロンドンのメトロは、ミュージシャンやパフォーマーの生活の場だったり、乗客たちがそれを楽しんで心を通わせる、ひとつの世界なのに。

 これから先、世界のどこの街があんな目にあうのかわからないと思うと、不安だしやりきれないよね。アメリカがイラクを攻撃したとき、こういう泥沼化を予想してた人はたくさんいた。
 だってアメリカは過去に何度も同じ泥沼を生み出してるから。なのに、結局、誰も突っ走るのを止められなかった。止められるのは神様だけ?
 そうは思わない。戦争や貧困を止めるのは、政治とかパワーゲームじゃなくて、人と人の連鎖が生む共感だけ。今までずっと考えてた色んなことを、今回のテロをきっかけに少しずつ行動やメッセージとして形にしたいなーと思う。
 ある、平和についてのメッセージブックに、詩を書きましたが、全文を載せてみます。

six truth

NO MUSIC,NO PLEASURE
NO IMAGINATION,NO CREATION
NO FREEDOM,NO SOUL
NO IDENTITY,NO BEING
NO LOVE,NO LIFE & NO PIECE,NO FURTURE

 それから、色んなNGOが連携して運動して、世界のまずしい人を一人でも減らそうっていう、「ホワイトバンド」を買ってみました。みんなも関心があったらぜひ……。ネットで簡単に買えるよ。
 シリコンの白いリストバンドを買って、その代金を貧困な世界の子供たちの支援にまわすと同時に、ホワイトバンドを身に付けることで、世界の貧困に関心があることを示そうという運動。ささやかなことだけど、それで飢えてる誰かの一食になればいいと思う。豊かさとまずしさの格差が憎しみを生むなら、憎しみを共感に変えるしか解決法はない。
 チャリティ・ライブ「LIVE 8 JAPAN」には、な、なんとビョークやDef techが出演するらしい。いきたい……。

 最近、思う。
 お洋服大好き! 遊ぶの大好き! おいしいものも大好き! でも自分の回りに栄養失調の子供がいたら、自分のひと時の満足よりその子の満足した笑顔のほうがずっと幸せをたくさん作る。
 きっとそのほうがずっと、自分もうれしくなれる。目の前に傷ついて倒れたひとがいたら、手をさしのべて助けようとする。それがあたりまえ。
 偽善だとか、自己満足だとか、キレイごとだとか、いーたい奴にはいわせとけばいい。……っていうのが桜井亜美の個人としての意見。

 あたしの小説はいつだって、正義やモラルなんかふっとばしてしまうような、人の心を切り裂く葛藤とか、どうしようもない孤独の、彗星のような儚い軌跡を描いてる。
 でも真の闇だから見える、至高の光もある。星のない夜だから、空が輝く夜明けを待ち焦がれる。誰かが手をつないで一緒に歩いてくれれば、そんな新しい世界にきっといける。
 心の弱さや醜さをかばう必要がなくなったとき、人は初めてトゲだらけの甲殻類の殻を脱ぎ捨てて、生身の人間になるんだよね。『Miracle』のセイラが、本当の自分になるため「誰か」を待っていたように。
 憎悪や不安が消えて、共感が生まれるのは、握りしめられた指の暖かさが心に伝わる瞬間。きっとみんなも、そんな「魔法の指」を持ってる。そう信じてる。


- 追伸 -

 7月18日から、JFNで放送されていた、私がシナリオをかいた初のラジオドラマ?の女神」がネットストリーミングで誰でも聞けるようになりました! 今まで東京や大阪がだめだったので、たくさんの人が聞けなかったと思うけど、ネットなら全国どこからでもOKです。ぜひ聞いてみてください円都通信からダイレクトで飛べます。

円都通信





7月1日

「響きあうもの」

 風のコトバ、聞こえますか?
 たったひとりで、胸をしめつける孤独の中で
 あなたに呼びかける秘密のSOS、聞こえますか?

 波のウタ、響いてますか?
 ケータイも持たずにきた真夜中の砂浜で
 ココロに突き刺さる誰かの叫びを、感じていますか?

 夜のコドウ、感じてますか?
 心臓と地球の脈動がひとつになる 獣の匂いのリズムに
 淫らな息遣いで溺れていますか?



 今日は、最近会った、すてきなヒト3人の特集!
 1人目は今度出る『Miracle』の解説を書いてくれた、超足長でカワイイ人気モデルさんです。雑誌「cancam」でおなじみの、押切もえちゃん!
 文学少女だけあって、作品と自分の恋愛をリンクさせた、すごく読みごたえのある感動の解説を書いてくれた。作品と一緒に、この解説をじっくり読んでね。 この前、一緒に恵比寿のベトナム・レストランでごはんを食べたんだけど、何度見てもやっぱり足が長くて顔がちっちゃくて、ロシアン・ブルーの子猫みたいにカワイイ。もえちゃんは自分を飾らずにあったかい思いやりを持ち続けることと、いつも仕事に全力投球でキラキラしてることが、ちゃーんと両立してる自立した女の子。モデルさんは雑誌でベストショットを見せるのが仕事だけど、レンズの前にいないときも、いつだって内面を輝かせる努力をしてるんだなーって、すごく影響される。
 もえちゃんと話してると、恋も仕事も好きな趣味も、一瞬、一瞬手を抜かずに、最高の瞬間を刻んでいかなくちゃって、強く実感しちゃうのです。
 2人目はFMドラマ「虹の女神」で一緒にお仕事をした、俳優の柏原収史くん。この前、打ち上げで一緒にベトナム料理を食べました(なぜか、いつもいつもベトナム料理・笑)
 収史くんは存在するだけで周囲をあったかく照らしてくれる、小さな太陽みたいな人。自分の演技をパーフェクトにやってのけるのはもちろん、回りの人のことまでいつもちゃんと見て、思いやれる「ココロの眼」を持ってる。
 どんな仕事でもたくさんの人たちと協力する作業って、自分だけが100パーセント出し切っても、回りが同じテンションになってないと、よりよいものにならないよね。そんなとき、ちょっと声をかけたり手をさしのべる優しさを持ってる人は、ほんとの意味で輝いてるなーと思う。人間がでかいぜ!って感じ。
 存在感って、きっと回りの人にどんなオーラを発するかで決まるんだよね。自分が一番苦しいとき、きっと他の人はもっと苦しいんだと思って、「じゃあ一緒に行こうよ」ってひっぱっていけるのは、ちょーオトナだしカッコイイ。
 収史くん、これからも応援してます!
 そして3人目は「不機嫌なジーン」に出て、一回り成長した、あたしの本の表紙でおなじみの小林俊くん。この前、打ち合わせで久しぶりに渋谷で会ったら、男の子から急にオトナっぽくなってオトコになってた。で、前よりもぐーんと眼ヂカラがアップしてました(笑)
 演技にかける情熱や、人生を真っ直ぐすぎるほど正面から受け止めちゃう素直さが、きっと眼の輝きに反映されてるんだよね。生きるのに要領がいいとは決していえないけど、真正面からぶつかる分、それを撃ち破るたときはきっと大きな山を超えてる。なんか個人的メッセージみたいだけど、マジにそう思う。次の作品、期待大です。

 あたしの考える「すてきなヒト」は、自分自身がひとつの星として、回りに光を放てるヒト。光は才能のきらめきだったり、深い優しさだったり、あっかさだったり、変わらない愛情だったり……。
 ものすごく努力してても、軽やかに宙を巡って惜しげもなく空を輝きで照らせるヒト。きっとその光が、そのヒトのたましい。
 あたしはもし自分の中に情熱っていう光を出す燃料がなくなったら、ココロに火をつけて炎を燃やしたい。きっとココロの炎は尽きることがないよね。
 ずっと、永遠を超えるまで……。





6月15日

 きのう、すごくキレイな虹を見た。
 まだこっち側は雨が降ってるのに、向こう側の空はキラキラ明るく晴れ上がって、七色の光が映画のスクリーンみたいにくっきりと浮かび上がってる。見慣れた街の光景が、不思議な物語の舞台に変わったみたいで、なんだかわくわくしちゃった。

 最初に、映画館では見れなかったんだけど、最近見たビデオの中でナンバーワンの映画『ビッグフィッシュ』について書きます。
 主演はユアン・マクレガーとアルバート・フィニー。ものすごーく素敵な映画だから、これからそっこーDVDを買って永久保存する予定。大ボラ吹きだと思っていた父が死にかけて、父の真の姿をつかめない息子は最後にそのほら話の真相を確かめようとする。でも、最後に見えてきたのは、ビッグなビッグな父の人生……。
 ファタジックでハートウォーミングでやさしくて、そして最高に心がきゅーんとする名作です。
 この映画こそ、どうして人が映画や小説を必要とするのか、どうして物語を作ろうとするのかを、ど真ん中ストレートで答えてくれてる映画だと思う。
 人の心を写すばらしい物語が、現実の出来事か、嘘の出来事か、それとも両方ごっちゃになってるのかなんていうことはどうでもいいことだよね。
 人を夢中にさせたり感動させるってことは、物語の真ん中に作家や監督の「トゥルー・ソウル」があるってことだから。あたしはこの「トゥルー・ソウル」こそ、現実の世界を輝かせたり、人を救ったり美しいものにする至高の宝物だと思う。

「マトリックス」のテーマは、甘いバーチャルより、苦くてもリアルな現実に生きたいっていうものだった。この映画でバーチャルは、人を支配するための悪。
 でも物語は人をだます「ウソ」なんかじゃない。あたしは「トゥルー・ソウル」のある物語こそが、現実の世界をもっともっと美しく輝かせる光で、すばらしい傑作は現実よりずっと「リアル」だと思う。なぜかっていうと、眼に見える現実世界の出来事の奥には、必ず人のたましいの物語が隠れていて、そっちのほうがはるかに「真実の物語」だから。たましいは保存できないし、触れることもできない。
 だけど、それは確実にこの世界に何かを刻んでいく。愛情や情熱や夢見る力。人は死んでもその光は必ず残っていくよね。「ビッグフィッシュ」を見て、ものを創るでっかいエネルギーをもらった。
 ティム・バートンにスペシャル・サンクス!!

 さて、いよいよ8月に『Miracle』が文庫化されます!
 この作品で描きたかったのは、女の子の心に棲んでいる天使と悪魔の物語。
 女の子は出会う男によって、天使にも悪魔にもなる。
 自分を利用したり、道具扱いする相手には爪を研いで、思いっきりザンコクな悪魔になれるけど、心のそこから愛し合える相手にだけは天使の顔を見せる。これがおんなじ人なの? っていうほど、その顔は変わってしまう。
 ミステリアスで謎に満ちた心の動き。この作品の美しい主人公、セイラほどドラマティックじゃないけど、あたしにだってみんなにだってその要素はあるよね。
 つきあう相手によって「これがあたし?」っていうほどメロメロに優しくなったり、「あたしにこんなやばい部分があるなんて!!」っていうぐらいダークで悪魔的なやつになってみたり……。(←これってあたしだけ?(笑))
 だから見る視線によって、同じ人がすごく優しいいい人に見えたり、えっと思うような激しい人に見えたり、血も涙もない人に見えたりするのはあたりまえ。
 いったい、どれが本当の顔? って追求してみても、実は本人にもわからなかったりする。
 そして、恋の力で、ダークな顔をもつ悪魔が、ある瞬間、羽根の生えた美しい天使になってしまうことの不思議。
 大好きなミスチルのマイベストソング『名もなき詩』に、こんな一節がある。「いろんな事を踏み台にしてきたけど 失くしちゃいけない物がやっと見つかった気がする」って。
 誰だって意識はしてなくても、エゴイスティックに他人を利用する汚さなしでは生きていけない。でもそんな自分のエゴで汚してはいけないものを見つけたとき、それを人は「愛」って名づける。あなたは生涯を賭けても、そんな「Miracle」を探す勇気がある?





6月1日

 雨ばっかりだけど、大好きな夏ももうすぐ!!
 真冬生まれなのに、どーして寒いの大嫌いで夏が好きなんだろう? 最近、ポンジュースグミグレープ味とストロベリーチョコ依存症ぎみ(笑)
 グミは2袋ぐらい一気食べしちゃう。チョコも気がついたら1箱あっという間。ケーキは3個までならいつでもいけます。糖分は頭で使うからどんどん食べる!!

 ところで、みんなは恋と愛ってどう違うと思う? 人は、美や優しさといった魅力が作り出すイメージに恋をする。それが愛に変わるには、イメージの底に縮こまっている弱くて醜くて、淋しい姿をも受け入れなくちゃならない。それを全部ひっくるめて、いとおしいって感じることができたら、きっと次の段階に進める。でももし恋で止まってしまったら……。
 愛はおたがいにすべてを受け入れあって、惜しみなくあたえあうこと。恋はときめいてそれしか考えられなくなって、相手の自分への言動に一喜一憂すること。あたしは以前、恋って愛の前段階だと思ってた。でも、恋だけで終わってしまったり、恋の段階がなくていきなり愛がはじまってしまうこともあるよね。どうして?
 恋と愛ってそもそも違う心の動きなの?
『勝つ恋愛!』にも書いたけど、みんな無意識に持ってる自分のイメージにあわせた恋をするんだよね。たとえば「どうせあたしは愛されない女の子」と思ってると自分を愛さない男を追ってしまうし、幸せの強いイメージをもてる子は、その目標に向かえる相手を選ぶ。
 そこには生まれてからの環境とか、今までの恋愛経験とかいろんなものが影響してるから、恋の「シアワセ」の形はみんなそれぞれ違う。
 でも、愛になると、ハッピーな心の形はひとつ。お互いを信頼して大切にして、だれよりいとおしく感じる。心がひとつのメロディーの高音と低音みたいに溶け合ってる状態。
 必ずしも恋から愛に進むわけじゃないのは、その間に通過しなくちゃならない「心の2回目のバースデー」があるからだと思う。
 あたしはそれを「浄化」って名づけた。相手が何の裏もなく、心から自分を好きになって、大切にしようとしてくれてるんだと気がついたとき、それまで心に渦巻いてた自分のマイナスイメージや相手への不安や疑いが全部、洗い流されてまっさらな状態になる。赤ちゃんの柔らかな心みたいに、素直に相手から入ってくるものを受け止めて、大切に大切にとっておくことができるようになる。そして今までの自分なら考えられないような苦手なことが、相手のためなら普通にできちゃうような、与えることが自然にできる心の状態になる。
 そこからはじまるのが「愛」なんじゃないかな。
「浄化」がないと、恋は恋のまま終わってしまって「愛」に進めない。恋はいつかさめちゃうから、必ず終わりがくる。でも愛には終わりがない。心と心の堅い結び目が解けることはないから。
 あたしも「恋」しかできないときがあった。恋に恋してる自分。相手のことを好きでたまらない自分。朝から晩まで相手のことしか考えられない自分。今考えると、相手を好きだっていう以上にきっとそんな状態の自分が好きだったんじゃないかって思う。
 だから相手のことを、ちゃんと知ろうとはせず、イメージだけを追いかけちゃう。そのイメージが裏切られると、幻滅して「えっ?」ってひいてしまう。その繰り返しがいつかゲーム化して、「今はときめいてるけど、どうせこの恋もすぐさめる」って殺伐とした気持ちのときもあったよ。振り向かせて好きにさせたら勝ち逃げ!! みたいな、ね(笑)
 でも、あたりまえだけど、そんな薄っぺらいつきあいは人を淋しくさせるだけ。ほんとに「勝つ恋愛!」は、ちゃんと恋から愛から変われる強い絆を作ることだと思う。
 今は「恋より愛!!」派。ドキドキする快感より、優しい気持ちで好きな人を包んであげたい!! ちょっとだけオトナになったアミでした。


- 亜美のお仕事情報 -

 講談社の「with」という女性ファッション雑誌で、あたしが恋愛の悩みに答える「勝つ恋ガール」的恋愛サクセス術の特集が出る予定です。ぜひチェックしてね!!

 あとJFNでやってる「虹の女神」、東京、大阪では聞けなかったんだけど、来月ぐらいにJFNのHPのネットストリーミングで、まとめて聞けるようになるかもしれません。詳細が決まったら、またここに書くね。





5月15日

 最近、BBSで言葉の使い方が話題になっていたので、今回もあたしが言葉についてずっと考えてることを書きます。
 それはここのBBSのあり方に通じることだと思う。『Lyrical Murderer』を読んでくれた人は分かると思うけど、イリアのダイチへのメールは最初、嘘がいっぱい混じってる。なぜそんなメールをダイチに送ったのかは最後まで読めばわかるんだけど、少なくとも嘘をつくことを楽しんでたからじゃない。

 イリアみたいに人はよく、本心をそのまま他人に言うのが怖くて、嘘や反対の言葉や、心にもないことを言う。傷口を見せることにはみんな、本能的に恐怖感がある。 弱みを見せたら、そこを噛まれるかもしれない。バカにされるかもしれないって。もっと血が流れるかもしれないって。だから、心を覆い隠す言葉で傷口を隠す。

 人の心が発する叫びなんて、そんなに無限の数あるわけじゃない。

イタイ/サビシイ/クルシイ/シンジラレナイ
ワタシヲミトメテ/ナゼ、リカイシテクレナイノ
ジブンナンカドウセダメダヨ
トモダチニナリタイ
カガヤキタイ
アイシテホシイ/アイシタイ
ダキシメテ/ドコニモイカナイデ
イキタイ/シニタクナイ

 どんなナナメに構えた言葉も、もつれた糸をほどいていくと、最後に残るのはこんな感情たち。
 たくさんの心ない言葉や冷たさ、無関心さに傷ついて、素直に出てくることのできなくなった言葉たちは、その本心を隠すために、別の言葉に形を変える。

ドウデモイイ/シカタガナイ
ドウセアソビダヨ
ジブンシカシンジナイ
シニタイ
ミンナシンデシマエ……

 この世界に本物の「悪」も「悪人」も存在なんかしないと思う。どんな悪意に満ちた行動に見えたとしても、それはみんなこういうもつれた心が、傷つけられることを恐れて、ひとりぼっちで放っておかれることを恐れて、必死にもがいてる姿。
 傷ついた動物は恐怖と痛みにかられて、人をかみ殺したり、仲間を襲ったりする。それと同じなんじゃないかな。

 でもネットは相手の顔も表情も見えないから、言葉の奥にあるものが見えない。
「ほんとは、こう思ってるんだ……」っていう心のつぶやきが聞こえない。
 言葉がそのままひとり歩きする世界。だからこそあたしは、美しい言葉しか使いたくない。美辞麗句とか、耳障りのいい言葉っていう意味じゃないんだ。
 光の中で生きている人の言葉は優しくて人を励ます。光を感じることを夢見る言葉は勇気をくれる。
 闇を脱出して光の中に出ようともがく人の言葉は、美しくて心を打つ。闇から出られなくても、その闇の静謐さ、底に流れる音楽に耳を傾ける人の言葉も美しい。それがあたしの考える美しい言葉。

 リアルな自分の心を相手に伝えるには、やっぱり努力が必要だと思う。あたし自身も含めて、そんな言葉でみんなが会話すればステキな世界になるよね。


- 追伸 -

 JFNで毎週土曜に放送している「虹の女神」ももうすぐクライマックス。ぜひ聞いてみてください。

『虹の女神』
主演 柏原収史

JFN 毎週土曜 深夜四時から

TOKYO FMの「円都通信」という番組です。あたしのテイストに、岩井俊二監督のエッセンスがプラスされて、誰もがせつなさに共感できる、最高の物語、究極のラブストーリーになりました。あたしは読み返すたびに号泣して、一晩中泣いてしまいます。人生でいちばん大切な人は誰?





5月1日

 桜はもうすっかり散って、茂った緑の葉が「もう夏だー!!」って言ってる。
 あんなに綺麗な薄紅色の花がほんの三日ぐらいで散っちゃうなんて、神様はイジワル。
 ずーっと一年中、咲いててくれればもう少しみんな、優しい気持ちになれるのに。
 でも今しかないと思うから、桜は必死に咲く。エネルギーのありったけを出し切って、命ををたった三日で燃焼しつくす。人だって同じだよね。
 生きてる間に後悔することがないよう、満開に咲かなくちゃ。明日やあさってや一年後のことなんか、考えてためらっていられない。今、この瞬間に望む世界に飛び込まなくちゃ。欲しいものを両手で捕まえなくちゃって。
 去年は精神的にちょっと不安定で、なにかしようとするたびにあたしの心の影に棲んでる小さな小人が、意地悪く囁いてた。
「そんなことしたってどうせムダだよ」
「他人なんか信じちゃダメ」
 その小人は自分の弱さだったんだと思う。弱さをかばうために、警戒心ばかり強くなって、余計に心が開けなくなった。
 もともとは人見知りで内向的な性格だから、いったんそうなるとどんどん殻が厚くなっていく。
 みんなには「人を信じることがオトナの証拠」とかいいながら、あたしもそういう子供なとこ、ばりばり残ってるんだよね(笑)。
 そんなとき、ある人が言ってくれたコトバが猜疑心の小人を追い払ってくれた。
「どんな相手でも全否定しちゃダメだよ」って。
 その瞬間、はっとした。あたしは人を信じないことで、その人たちも自分も全否定してたのかもしれないって。
 なぜこんなに分厚い殻をかぶってるんだろう? その殻が自分の心をも押しつぶして、追い詰めてるのに。
 そのことに気が付いたら、心がふっと軽くなって、優しい気持ちになれた。今までこだわってたくだらないことから、自由になれた。
 そして、自分が本当にやりたいこと、望んでいることをはじめて素直に見つめられたんだって思う。そのコトバを言ってくれた人にはすごく感謝してます!!
 あたしの心の宝石箱には、そういうたくさんのコトバの宝石たちがコレクションされてて、それぞれに違う光や色あいに輝いてる。
「立ち止まってたら、前に進めるように背中を押すから」って言ってくれた人。
「あなたがシアワセだと感じるように生きてくれればうれしい」と言ってくれた人。
 一億円だしても買えない、美しいコトバたち。
 そういうコトバたちを贈ってくれた人には、ほんとひざまずいてひれ伏したいぐらい感謝感謝、です。
 あたしはそういうコトバたちに生かされてる。あたしの作品もそんな風に、誰かの心に深く刻んでもらいたい。
 苦しいとき、ふと思い出して、心の重さから救われるように。そして心の宝石箱にそっとしまっておけるように……。そう願いながらいつも書いてる。
 切ない思い出も苦しい瞬間も、心が張り裂けるほど悲しい出来事も、真心のコトバと出会うことで、いつか優しい思い出に変えられると信じているから。


- 追伸 -

『虹の女神』
主演 柏原収史

JFN 毎週土曜 深夜四時から

TOKYO FMの「円都通信」という番組です。あたしのテイストに、岩井俊二監督のエッセンスがプラスされて、誰もがせつなさに共感できる、最高の物語、究極のラブストーリーになりました。あたしは読み返すたびに号泣して、一晩中泣いてしまいます。人生でいちばん大切な人は誰?





4月15日

 今回は「勝つ恋愛」番外編2。
 題して、「勝つ恋ガールになるためのボディランゲージ」。
これって自分の気持ちを伝えるのに、ものすごく大切!! 言葉はウソがつけるけど、眼やカラダはウソがつけない。
 よく、しゃべってるときの身体の姿勢や手足の動きでウソが見抜けるっていうよね。それと同じで、相手をほんとに大切にいとおしく思ってるかどうかは、ちょっとした仕草や無意識の目つきにはっきり出ちゃうもの。それをちゃんとキャッチして、こっちからもラブサインを出すことが、相思相愛への近道だよ。
 さて、一番ふたりの心を近づける「ザ・ベスト・オブ・ボディランゲージ」はなんだと思う? それはキスでもエッチでもなくて、彼の指に触れること。えっ? と思うでしょ? どうしてそれがベスト・オブ・ボディランゲージなのって。
 思い出してみて。ラブラブの相手とエッチをしたあと、二人が抱き合ってます。手や足の指はどうなってる? 好きな相手とはなるべく多くの面積で接触していたいから、必ず指は相手の髪や頬をなでたりしてるし、足と足も絡ませあって、足の指の感覚で相手の体温を感じてるはず。
 人と人が最後に「相手とつながりあっている」と確信できる最大の感覚は、やっぱりいちばん触覚が鋭い指なんだよね。だから、指と指を絡ませあったら、もうエッチをしたのと同じ。
 で、まだ告白していない彼への、言葉のいらない告白のしかたを紹介しちゃう。
 チャンスは二人でお茶してたり、一緒に歩いてるとき。なにげなく彼の自分に近い方の手を両手で持ち上げて、「わあ、指がきれい!」とか「こんなに長いんだー!」と観察するふりをして彼の指を優しく触ってみましょう。
 もし彼があなたに気があるなら、必ずどきどきしちゃうはず。そして「君の指は?」とか言ってお返しに指に触れてくれるよ。
 指を触れ合わせたあとは、不思議なことにふたりの心の距離がぐっと縮まる。なにしろ指の動きは言葉とおんなじだからね。
「触れたい」「大好き」「もっと近づきたい」。ちょっとした指先のボディタッチでいろんな気持ちが伝わっちゃう。彼の頬や耳、髪、背中。いろんな場所に指先のマジックタッチでおまじないをかけちゃおう。
 キスまでの距離もそんなに遠くはないよ。


- 最近の亜美の初体験! -

 FMドラマ「虹の女神」のために作曲をしました!!
 最初、ピアノでメロディを作って、知り合いのDJの作曲ソフトでアレンジしてもらったんだけど、これがかなーり面白かった。キーボードであたしがメロディ、DJが左手の伴奏を演奏して連弾し、パソコンに記憶させると、この曲がパソコン画面に表示される。あとは気に入らないところを画面上で直せば、はいできあがり! っていっても、メロディを作るとこから8時間ぐらいかかっちゃったから、やっぱりそれなりに汗と涙……だったけど。
 作曲ってこんな風にすればいいんだって、かなり感動しました。うちよせる波を表現した、シンプルで可愛い曲です。また作ってみたいな。
 今週の土曜、この曲をぜひ聴いてみて!!

『虹の女神』
主演 柏原収史

JFN 毎週土曜 深夜四時から

TOKYO FMの「円都通信」という番組です。あたしのテイストに、岩井俊二監督のエッセンスがプラスされて、誰もがせつなさに共感できる、最高の物語、究極のラブストーリーになりました。あたしは読み返すたびに号泣して、一晩中泣いてしまいます。人生でいちばん大切な人は誰?





4月1日

 今日は、ただいま大好評発売中の『勝つ恋愛!』番外編を書きます。
 テーマはズバリ、SとMあなたはどっち? 
 そう、みんなも知ってるように、Sはサド。Mはマゾ。
 もちろん誰でも両方の要素が混じりあってて、すっきり分けられるわけじゃない。でも、どっちが強いかによって、けっこう人生が変わるほど大きな影響があるんだよね。
 SとS、MとMで魅力を感じあうことはあんまりない。SとMが恋愛でもいちばんベストな組み合わせ。なぜかというと、お笑いコンビもぼけとつっこみがいないとできないように攻めと攻め、受けと受け同士じゃ、お互い盛り上がらないから。
 普通は女の子はMちっく、男の子はSちっくってよく言われる。でも、もちろん逆のこともあるし、中にはムチをふるって本物の「女王様」ができるいじめ専門の子もいるよね(笑)

 ここで、あなたがSかMかのテストを行います。

1エッチの時、軽く手や足を縛られると、もっとキモチいい。
2相手に過去の浮気を責められて、興奮したことがある。
3普段は結構、強がって虚勢を張ることが多い。
4好きな相手に冷たくされたりキツイことを言われて、かえって燃えたことがある。
5自分の子供のころはイジメっ子とイジメられっ子、どっちかというと、後のほうだと思う。


 この五つのうち三つ以上あてはまればM。ぜんぜん、あてはまらなければS。
 Sは表面は謙虚で控えめに見えたりするから、なかなかよくわかんないよね。
 でも、SとMどっちがワガママなのかっていうと、一見Sに見えるけど、実はM。なんでかっていうと、二人の関係を動かしてるのは、「もっと構って」「もっと責めて」っていうMの欲求だから。
 うまくイジメてあげるのって、愛情がないとできないんだよね。たとえエッチ抜きの関係でも、このSとMがうまく引き合わないと、相性のいいカップルとはいえない。自分がどっちかわかったら、次は狙ってる彼がどっちかを見抜こう。
 彼がSなら、効き目のあるアプローチは、低姿勢に出て「あなたがいないとダメになっちゃう」的なお願いしますモード。彼がMならその反対に「あんたはあたしがいないと絶対ダメなの」っていう文句あっかモード。
 この見極めを間違って、逆のアプローチをすると、ぜーんぜん冷たい反応だったりして、がっかりする結末に……。
 ところであたしの身の回りでいうと、日野っちはMより、篠っちはSより……じゃないかと思うんだけど(笑)、どうかな?
 さて、あたしはSとM、どっちでしょう?


- 追伸 -

たぶん来週から、あたしがはじめてトライしたラジオドラマ「虹の女神」が始まるので、ぜひぜひ聴いて感想を教えて!!

『虹の女神』
主演 柏原収史

JFN 毎週土曜 深夜四時から

TOKYO FMの「円都通信」という番組です。あたしのテイストに、岩井俊二監督のエッセンスがプラスされて、誰もがせつなさに共感できる、最高の物語、究極のラブストーリーになりました。あたしは読み返すたびに号泣して、一晩中泣いてしまいます。人生でいちばん大切な人は誰?





3月15日

 自分の心って、どんなカタチをしていて、どんな色なのかわかる?
 あたしの心のカタチと色は毎日変わっていく。
 昨日はベビーブルーの星のカタチ、今日は真っ赤な三日月のカタチ、そして明日は誰にもわからない。
 毎日の人との出会いや恋や仕事や、見た映画、聞いた音楽が心のカタチを変えていく。
 恋をすると心がハートの半分になるみたいな気がするよね。彼のハートの半分をもらわないと、自分が自分でいられなくなるような、淋しさや頼りなさでいっぱいになる。
 でもね、本当は心は半分になんかなってない。自分の心の重さも大きさも変わってない。ただ、カタチが二つでひとつになるように変わるだけ。
自分の心の欠けたところに、相手の心がすっぽりはまって、ジグソーパズルみたいにひとつの星や花になる。
 だからといって、彼のハートが自分のハートとかちんとくっつくのを待ってるだけじゃダメ。ジグソーパズルを完成させるには頭を使うよね。それとおんなじで、恋愛をうまくいかせるのだって、知恵をやしぼらなきゃ。
 自分が彼に何を求めてるのか。彼が自分に何を求めてるのか。それをはっきり知らなくちゃ、恋愛ははじまらない。
 今月20日頃書店に並ぶ、あたしの新刊『勝つ恋愛!』は、二人の心のパズルをぴったりはめるために、知っておかなくちゃならないことを、わかりやすく解説したエッセイです。
コンプレックスや疑いであなたの心に壁があったら、まずそれを壊さなくちゃ、心はひとつになれない。
 彼にちょーメロメロでも、時には要求を拒否らなくちゃならないときもある。心を鬼にして、ワルイ女を演じなくちゃ彼の心を勝ち取れない時だってある。彼を好きだからこそ、頭を使って、パズルをいちばんキレイなカタチに完成させなくっちゃね。
 純愛っていうのは、たぶん、二つの心のあいだに何の壁もなくて、きれいにぴったりとくっついた状態なんだと思う。
 『勝つ恋愛!』を読んで、最高の恋愛を手に入れよう!

 以前、ここに書いたラジオとFMのドラマ、今、収録の真っ最中です。
 主演は「血と骨」とか「きょうのできごと」ですごい演技力を見せてくれたミュージシャンでもあるイケメン、柏原収史くん。ほんとに彼の演技は天才的。声もセリフまわしもすばらしくて、聞いてるだけでうっとりしちゃいます。
 タイトルは「虹の女神」。柏原くんは主役の岸田智也を演じています。
 人生でかけがえのないオンリーワンって誰?
 高校、大学、就職……その時々のナンバーワンに恋をして流れていく日々。
 でも智也が自分の失うことのできないオンリーワンに気づいたのは、あまりに衝撃的な日だった……。
 そんな心にしみる、ひりひり痛くてせつない、でも心に住むいとしい誰かを思いっきり抱きしめたくなる物語です。
 放送は四月の予定。期待しててね。





3月1日

 日常のいろんな出来事が、どれもひとつのメッセージを自分に送ってるような気がする。誰でも、そんな体験をしたことってあるよね。
 あたしは最近、そんな現象が続いてて、すごく不思議な気持ち。そのメッセージっていうのは、「愛せるときに、ちゃんと愛せ」っていうこと。
 自分が関わっているすべてのもの。あたしがあたしであるために必要な、身の回りの大好きな人たち。お仕事で出会って、すっごく影響を与えてくれるクリエーターたち……。
 義理とか、ノルマの人間関係なんて、あたしはいらない。でも、心に揺さぶりをかけてくれたり、喜びや安心感をくれるそんな人たちとちゃんと心を繋ぎあうことは、あたしの世界ですごく大切なこと。
 それを自分の精神状態とか、忙しさとかにかまけて、いい加減にしたくない。言葉と、行動でちゃんと心にかけた橋を大切にしなくちゃ。

 そして、この「愛せるときに、ちゃんと愛せ」っていうメッセージが一番がつんとくるのは、やっぱり好きな彼に対してだよね。恋をしても、心の橋のかけかたがわからなかったり、臆病で相手の心の中に入っていけなかったり……。
 失敗して「あのとき、あんなことさえ言わなければ」って後悔してももうあとの祭り。
 めでたく恋人になっても、二人の関係をスウィートにうまく続けていくのは、すっごく難しい。浮気や嫉妬や不安がいつも、足をすくおうと待ち構えてる。

 そんなみんなに絶対、読んでもらいたいのか、3月に出るあたしの初恋愛エッセイ『勝つ恋愛!』。ちょっとすごいタイトルでしょ?(笑)
 勝つっていうのは、恋愛っていう命をかけた大舞台で勝利するっていう意味。恋のはじまりから、幸せな彼と彼女になるために、必ず起こってくるトラブルや疑問、悩みにQ&A形式で答えた、ものすっごく実用的に“使える”本です。
 ルックスへのコンプレックスの対策、絶対に結果がプラスになる告白法、彼と自分の浮気の乗り越え方、あいまいな彼との不倫を、傷つかないで終わらせる方法、などなどを、具体的な方法で教えちゃう。
 女の子が恋愛でぶつかる悩みや不安、迷いは、ぜーんぶこの本一冊で解決しちゃうよ! なーんて、なんか電車の中吊りの宣伝コピーみたいだけど、マジ、ほんとです。
 質問の中には、このBBSでみんなに書いてもらった悩みもたくさん入ってるから、「あっ、この質問、あたしのかも」とか思いながら読んでね(悩みを書いてくれたみんな、心からありがとう!)
 普通の恋愛本と違うのは、男の子の恋愛やエッチに対する「えっっ?」っていうような本音を知ってもらって、みんながちゃんと男の子の心理をばっちり把握したうえで、上手にコントロールする方法をみっちり詰め込んだこと。
 つまり待ちの姿勢じゃなくて、女の子が自分から上手に仕掛けていく、超ポジティブな新しい恋愛テクニック。
 編集の日野っち「でも、ここまで男の本音を書かれると、なんかこわいような……」。篠りん「これを読まれちゃうと、女の子にいいように操られちゃいそうで……」
 だいじょうぶ。女の子が男の子の本音を知りたいとか、うまく気持ちを自分に向けさせる方法を知りたいのは、大好きっ! のしるしだから。
 表紙の写真はいつものようにおなじみ、蜷川実花さんだけど、今回はいつもとがらりと雰囲気が違ってて、元気いっぱいなかわいいギャルのりで、モデルの藍子ちゃんを撮ってくれました。
 きっと本屋さんで大輪のヒマワリみたいに目立っちゃう、ビビッド実花カラー全開の写真です。そして、もうひとつのスペシャルは大人気のイラストレーター、おおたうにさんのめっちゃキレイかわいい女の子のオシャレなイラスト。
 彼を落としたいときの勝負服とか、初エッチに着たいエロかわいい下着のオシャレファッションとか、見てるだけでシアワセな気持ちになれる。うにさんファンも必見だよ。

 この本読んだら、恋愛やエッチの失敗で泣くことってなくなると思う(95パーセント)。恋愛のマエストロ(意味不明だけど)、亜美が全力投球した自信作です。期待しててね!





2月15日

 きのう、新宿のタワーレコードにDef Techのインストアライブを聞きにいって、終わってからの握手会でmicroにぎゅってしてもらった!!
 なんか元気と勇気と優しさをわけてもらったみたい。一緒にいった篠っちもめっちゃファンになってたよ。
 サーファーのmicroは「自分のために作った音楽はすぐ飽きちゃうようなものばかりだったけど、ハワイからミュージシャン目指して日本にきた(一緒にバンドを組んでる)shenのために、いい音楽を作ろうと思った。自分のためにはがんばれなくても、誰かのためならがんばれる」って言ってた。あたしもよく自分のためにはすぐにあきらめちゃったり、もういいやってなったりするけど、大事な誰かのためならものすごくがんばれちゃったりする。
 大切だと思う人をがっかりさせたくない、傷つけたくない、喜ぶ笑顔をみたい、っていう気持ちのためなら、自分の持ってるものよりずっと大きなパワーが出るよね。
 きっとそれは自分の中に一人より二人分のエネルギーが感じられるから。人を大切に思うことで、その人の心も自分の中に感じてるから。
 だから誰かを好きになることは、自分にもパワーをもらうこと。相手に与えてほしいと思うより与えたいと思う愛し方ができたら、その人はもうたくさんのエネルギーをもらってる。
 『Lyrical Murderer』のラストみたいなメール、あたしもほしいけど、でもそれより「自分がこういうキモチになりたい」と強く思った。ダイチみたいな男の子に愛されたいけど、それ以上に、あたしもダイチみたいに強いキモチで愛さなくちゃって。握った手を離さないこと、顔をそむけずまっすぐな心で相手を受け入れることは、ほんもののオトナのしるしなのかもしれないって思う。

誰かのためなら生きられる。
誰かのためならがんばれる。
誰かのためなら強くなれる。
誰かのためなら優しくなれる。

 もうひとつ、彼らの歌が好きなのは、ものすごく真っ直ぐで熱いメッセージ。政治のこと、テロのこと、生き方……。「そんなに熱くなってもしょうがないじゃん」っていう雰囲気の中で、「でも俺たちはこう生きたい!!」って直球で投げてくるリリックは、押し付けがましくなくて、心にずしんと響いてくる。
 機会があったらぜひ一度、聞いてみてね。特に「MY WAY」。涙が出ます。
 ところで14日はバレンタイン・デー。ケーキ屋のチョココーナーは大盛況でした。誰かあたしにもチョコちょーだい(笑)!!
 来月には初の恋愛エッセイ『勝つ恋愛!』が出ます。バレンタイン、渡せなかった人、うまくいかなかった人、もっとラブをうまくいかせたい人、彼との関係が今イチな人は必ず読もう!!





2月1日

 文庫『Lyrical Murderer』が、2月の10日に本屋さんに並びます。今回の表紙は俊くん。また少し大人っぽくなった二十歳の彼を蜷川実花さんが絶妙の光や色、カメラワークでとらえてくれました。
 この小説は、ラストを書きながら大泣きした。こんなメールをもらえたら、死んでもいいと思ったから。あたし的には主人公のダイチ=俊くん。みんなはどう思う?
 メール恋愛をしてる人もしてない人も、「メールで恋なんかできない」っていう人も「できる」っていう人も、たくさんの感想、待ってます!!

 さて今日はもうひとつのニュース。去年からずっと映画のシナリオを書いてたんだけど、この前めでたく完成し、第一段階として三月の末ころ、JFN 毎週木曜で深夜一時、TOKYO FMで毎週水曜 深夜三時にやっている「円都通信」という番組でシナリオドラマとして流す予定です。「円都通信」というのは、そう、岩井俊二監督のプロジェクトがやってる番組。
 そしてこのシナリオも、プロジェクトの一環として、監督のバックアップのもとに書いたもの。タイトルは今、協議中なんだけど、とってもとってもせつない恋の物語で、誰にでも「ああ、こんなふうに人を好きになったこと、私にも経験がある」と、主人公たちに思いっきり感情移入してもらえると思う。
 とにかくシナリオを書いたのは初めての経験だから、かなり大変だった。小説とは同じ場面でも、表現方法が違うし。でも、物語を映像の一コマに変換していくのはあたしも小説を書きながらよくやってるし、すごく楽しい体験でもあった。
この作品を映画として完成させるというゴールに向けて、今、ゆっくりだけど一歩ずつ歩き出したところです。みんなも応援してね!
 円都通信の中にあるplayworksのBBSとかに、「こういうシーン、待ってる!」「この人出して!」みたいな意見やリクエスト、たくさんくださーい!! あともうすぐ、このプロジェクトを応援してくれる人のための、新しい読者サイトもできるらしいです。タイトル、キャストとか、決まり次第、みんなに報告するね。

 いい物語はいいシナリオになり、いい映画になる。表現の手段が活字から映像になっても、人の心の感動したり共感する部分は変わらないから。
 人の心の不思議な模様を、時には美しく、時には悲しく、痛々しく見せてくれるもの。それが小説であり、漫画であり、映画だよね。どれも土台にはそれほど大きな違いはない。ただ方法と技術が違うだけ。そんな気がしました。

 最近、ずーっと心の中であっためてきた「こういうものが聞きたい」とか「こういうものを見たい」とか「こういうものを作りたい」っていう想いが花開いてひとつずつ実現して、驚きと感動の連続。
 たとえば音楽ではBBSにも書いたけど、Def Techっていうレゲエ+ラップの二人組の歌が、「待ってました。これだぜいっ」っていう感じだし、シナリオもいつかは書こうと思ってたけど、ようやく納得できるいいものが完成したし、本も今年は『Lyrical Murderer』をはじめ、初の恋愛エッセイとか書き下ろし小説とか、自分の個性を全面に出したものを出す予定だし……。
 なんとなく「ビンゴーっっっ!」の年になる予感。今年もGOING MY WAYを極めます。よろしく!!





1月15日

 2月の10日、シャープの携帯サイト“Space Townブックス”で連載してた『Lyrical Murderer』(リリカル マーダラー)が、いよいよ文庫として発売になります。
 はじまりは出会い系サイトからきた一通の勧誘メール。いつもならすぐに消してしまうのに、大学生のダイチはそのメールの差出人、イリアという名前が気になって返信してみる。
 そこから、ダイチと17歳のイリアの、メールで紡がれる、スリリングで切ないラブストーリーがはじまった……。お互いに自分のことを素直に話せないために起こる、いくつもの誤解や争いが、2人をすれ違わせ、「信じたい」、「信じられない」の間で大きく揺れ動きはじめる。「メール」だからこその親しみや身近さ。でも「メール」だからこその、相手への不安や自分の素顔を見せるためらい。あなたがイリアやダイチだったら、どんな返信をするか、考えながら読んでもらいたい物語です。
 きっと誰でも、一度や二度は、似たような出会いの経験があるよね。
「この人にどこまで自分をさらけだせるだろう?」
「さらけ出したらきっと嫌われちゃう」
 って言う自問自答の繰り返し。だから自分を作っちゃったり、落ち込んでるとこは見せなかったり、いなくなっても平気っていう顔をしちゃったり……。ほんとはぜんぜん、平気じゃないのに。
 あたしも以前はよく、恋愛のとき「この人はどこまで自分を許してくれるか」って心を試す実験みたいなことをやっちゃったりしてた。自分でも無意識なんだけど、わがままさや弱さや甘ったれなとこを「これでもか」って見せて、受け止めてくれると安心してもっとわがままになって、拒否られると「この人はあたしを好きじゃない!!」ってパニクってみたり……。
 今、思えばすごく幼稚で子供っぽいことだよね。そんな風に人の気持ちを試したりするのは、絶対に相手を傷つけちゃうし。でもその時はきっと、ちゃんと相手を信じられなかったんだと思う。相手を思いやりながら、自分のほんとの気持ちを出すのが、いちばんいい結果になるに決まってる。でも、自分がいっぱいいっぱいの時って、そんな余裕がなくて、「あたしをわかって! 受け入れて!」っていう要求ばっかりになっちゃうし。
 その人に対してだけは、どんなときでも柔らかな心でいられる。プライドや傷つく怖さも消えて、一番いい状態の自分でいられる。心にたくさん余裕ができる。どんなカタチでも、そんな相手と巡り合えたら恋モードになっちゃうよね。
 メル友だって、長く続けてれば相手の心のカタチはちゃんと見えてくる。私信メールって相手とつながっていたいという気持ちそのものだから、投げたボールを受け止めて、また投げ返してくれるコトバのやり取りの中で、2人のつながりのカタチがわかるんだと思う。
 あなたは誰かと、メール交換だけで恋人同士になれる? 本当の自分を見せられる? そんなことを考えながら、イリアとダイチの恋が実るかどうかを占ってください。

P.S.
 最近、一番ほしいもの。ミニホース。ラブラドール犬ぐらいにしかならない、ちっちゃくて可愛い豆ポニーなんだけど、普通のおうちの中でもスペースがあれば飼えるんだって!!
 つまり座敷ポニー。毎日、犬みたいにひもをつけてお散歩させてあげるらしい。この前、うちの近くの住宅展示場のイベントに来てたポニーちゃんのくりくりオメメに、一目ぼれしちゃった。うー、でもトイプー5匹とインコに、ポニーまで加わったら死ぬ……。引田テンコウさんは座敷トラを飼ってるらしいけどね(笑)
 衝動買いしないように気をつけようっと。









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