12月15日

アコガレ

うねる感情が、背中のファスナーを全部こじあけて
あたしの中の知らなかったアタシ
魔法みたいに現れた
自分が思っていたよりずっとちっぽけで、
オクビョウモノのちびウサギ
震える足であとずさりする

冷たい風の息吹が
カラダの産毛を刺して吹く
ユメの故郷はどこにも見つからなくて
苦いムナサワギのどを滑りおちる

ずっとオトナになりたかった
どんな嵐がきても静かに微笑む
不敵なヒロインになれたなら
きっと夢の国にたどりつける
そんな気がしてた

でも交差点のショーウィンドーで立ち止り
呼吸をとめてのぞきこむと
そこにいるのは迷子になって
ヒザを抱え泣いてるちびウサギ
心臓のコドウさえ他人みたいに
手の届かない高い空に浮かんでる

素顔のままでオトナになれたら
優しさを、あたたかさを、ティッシュみたいに配れたら
タジロガズ ウシナワズ タダダキシメテ ホホエムヒト
ケシテ コウカイセズ ホシヲミテ アルケルヒト

誰か 背中のファスナーをシメテクダサイ

☆☆☆

 Salyuさんの新しいシングル「iris 〜しあわせの箱〜」、最高です。
 恋愛に悩むすべての女の子に聴いてほしい!
 歌詞をじっくり聞きながら聞いてると、必ず涙がでちゃうフレーズがありマス……。そのコトバが、あまりにも心に深く、痛みと優しさを呼び起こすから。
 彼女の女の強さ、優しさを全部包み込んだ神々しい魔法の声が、きっと長く暗く苦しい夜を月光みたいに照らしてくれる。
 Underworldの新しいアルバム「Oblivion With Bells」とダブリンのセント・パトリックス・カテドラル教会で買って来た賛美歌「From the Highest Heaven」もへビーローテ。
 音楽の神様がゆりかごを揺らす手は、いつだって愛に満ちてる。


〜亜美のお仕事情報〜

 祥伝社から出ている100%恋愛小説誌「Feel Love」2号に、「KoiTube 恋愛蘇生法」を書いてます。
 不倫恋愛に悩むヒロインの、すべてをかけた勝負。
 壊れた恋。濁って底がみえなくなってしまった恋。傷つきすぎる恋。
 歪んだ恋。そんな恋愛でかわっていくヒトの心を、蘇生させる方法って……。
 先が見えない恋に悩んでるヒト、ぜひ読んでみて!!


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12月1日

<カフェは「禁ケンカ」!!>

 このまえ、渋谷のとあるカフェでであった事件。
 あたし的にはかなりインパクト大!!
 打ちあわせのあとひとりで本を読んでたら、いきなり隣りのカップルの女の子の頭にでっかい本がどーんとすごい音をたてて落ちてきた。
 どーやらカレシが棚から本をとろうとして落っことしたらしい。
 重い本に頭を直撃された彼女、とーぜん、機嫌がよくない。
 でもカレシはあやまらず、無言で本を戻して席へ。その直後、もう1回どーんという音ともにまたデカイ本が彼女の頭を直撃。カレシがちゃんと本棚に戻してなかったらしい。
 カレシ、また無言で本をとろうと手をのばしたところに、彼女がバーンとその手を払いのけ、完全にブチ切れて店中に響く大声で怒鳴った。
「ふざけんじゃねーよ」
「え……?」
「なんで2回もこんな目にあわなきゃなんねーんだよ……。けえれ」
「……ただ本とろうとしただけで……」
 カレシ、口ごもりながら薄笑い。
「本なんかとろうとすんな。てめー、悪いとかぜんぜっん思ってねーだろ。けえれ。けえれっつってんだよ」。
 その声の大きさやドスのききかたがハンパじゃなくて、隣りのあたしまで完全にカタまってた。だってマジこわいんだもん。
 なんかカップルっていうより、街でぶつかった他人同士のケンカみたい。そのあとふたり、ずーっと無言。
 ぜんぜん関係ないのに、そのぴりぴりした沈黙が異常に気まずくて、いたたまれなくなってきた。
 みんなはどっちが悪いと思う? あたしはきっと、いつもおたがいちっちゃなことで優しいコトバがもらえなくて、イラついてるのかなーと思った。
「ありがとう」と「ごめんね」。
 このふたつはいちばん言ってもらいたい時にもらえないと、悲しくなる。
 それから彼女のところにだけ料理が運ばれてきて、1人で黙々と食べ始める。
 そのあと、ずーっとパーフェクトに無言。カレシ、何も食べないで黙って下むいてる。
 15分ぐらいしたらあたしのほうがこの状況に耐えられなくなって、
「ふたりが帰らないなら、あたしが帰ります」
 みたいな気分でさっさと店を出た。だってこのふたり、絶対、最後までこの「気まずいオーラ」出しまくりだと思ったから。
 最近、カフェに入ると60%の割合でこういう事件にでくわす。
 たいていはカップルのいざこざとか口ゲンカ。
 あんまりヘビーだと、途中で「もう別れちゃいなよ」とか無責任に言いたくなってくる。
 だって隣りにいると、おいしいケーキも味がわかんなくなるし。
 ウェイトレスのバイトしてたときも、女の子が泣きながら店を飛びだしちゃうなんていうことはよくあったけど……。
 みんな、カフェではまわりのこと考えて、のんびり平和にお茶しようね。
「ありがとう」と「ごめんね」はいくら言ってもへらないよ!!
「仲良きことことは美しき哉」by 武者小路実篤


<黒猫夜想>

 きょうはなぜかpart2が……。
 さいきんなぜか、黒ネコについてよく考える。
 みんなもよく知ってと思うけど、日本では「道で目の前に黒ネコが横切ると縁起が悪い」っていうよね。だからなんとなく、黒ネコを見ると不吉な予感、みたいに思う人も多いかも。
 この前、ネットのニュースに、イタリアでは黒ネコは「悪魔の手先」っていう言い伝えがあって、黒ネコが1年間に6万匹も殺されてるって書いてあって驚いた。
 それをなんとかしようと、動物愛護協会が「黒ネコの日」を作って、「黒ネコは不吉じゃない。殺さないで!!」っていうイベントをして、国民に呼びかけたそうです。
 こんな時代になっても、言い伝えとか偏見を信じる人はたくさんいる。そういうあたしも、昔、茶色のネコを飼っててネコ大好きニンゲンなんだけど、やっぱり真っ黒のネコはちょっとニガテだった。
 きっと子供の頃から聞いてた「不吉」っていうコトバが、頭から離れなくなってるんだろーな。夜の闇の中で、眼だけが緑色に光ってると、エイリアンみたいでびっくりしちゃうし。
 でもこの前、バンプ・オブ・チキンのかなり前のアルバム「THE LIVING DEAD」を聞いてて、「K」の歌詞をじっくり聞いたら、号泣してとまらなくなった。
 これは嫌われ者の黒ネコと、たったひとり可愛がってくれた貧乏画家とのキズナのストーリーで、まるで絵本みたいに絵が浮かんでくる。藤原さんの自筆のイラストもすごくイイ! みんなに嫌われてつま弾きにされると、コドクがあたり前になる。
 愛情のぬくもりも、可愛がられることも知らないから、愛なんか信じなくなる。
 抱き上げようとすると爪をむいて威嚇する。
 でもそんな黒ネコだって、ほんとの愛情を注がれればいつか心を開いて甘えることを知る。ひざのうえで喉をごろごろ言わせるシアワセを知る。
 だって他の色のネコと何も変わらないし、不吉なんてニンゲンが勝手に妄想してるだけなんだから。
 イギリスでは黒ネコが道を渡ったらラッキーが来るとか、新婚カップルに黒ネコを贈るのが縁起がいいって言われてるし、アメリカでは黒ネコが住み着いた家は繁栄するって言い伝えもある。そういうのを聞いて育てば、きっとみんな黒ネコを好きになるよね。
 あたしは今、子供の頃うけたイジメをテーマにした小説を書いてるんだけど、イジメもひとの心の中にひそむ、黒ネコに石をなげる気持ちとどこか似てる。
 アイツをイジメておけば安心。イジメないと自分がヤバいかも。
 心の中の闇やコンプレックスを、どこかにぶつける相手が欲しい。
 悪いことがあったらアイツのせいにしとけ……。
 ニンゲンがどんなにザンコクな生き物か、きっと黒ネコはよく知ってる。
「君は君 我は我也 されど仲良き」by 武者小路実篤again


 ブログにもかいたけど、年末の12月28日、夜11時からテレビ東京で映画「虹の女神」が放映されるそうです。
 あとBSジャパンでは大晦日、31日の12時50分から放映されます。
 年末でみんな、お部屋や実家で大晦日気分をあじわいながら過ごしてると思うけど、このせつない物語をじっくり見てください!!
 映画館で見てくれた人も、小説を読んでくれた人も、きっとあおいや智也やかなの少し違う部分が見えて、もっともっと大きな感動とせつなさが味わえると思います!!
 ぜひぜひ、見てね。


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11月15日

 ブログにも書いたけど「イノセント・ワールド」イタリア語版が出版されました。タイトルは『Un mondo innocente』。
 発売元はNewton Compton Editoriという出版社です。
 イタリア語は「Ciao」と「Buongiorno」ぐらいしかわからないけど、もし勉強してるひとがいたら、ぜひ読んでほしいな。
 なにしろ「ami」はイタリア語では友達、彼女っていう意味で、「una mia ami」っていえば私の大切なひと、になる!!
 語学の勉強をしてるみんな、日本語版『イノセント・ワールド』と一緒に、英語版、イタリア語もぜひチェックしてみて!

 ところでアイルランドの旅レポート第2弾……。
 この国は島全体が北海道とおんなじぐらいの大きさ。
 一番大きい街、ダブリンも摩天楼とか今っぽい無機的な街並みがぜんぜんなくて、昔のままの教会や石造りの家がどこまでも続く。
 人口だって息がつまるほど多くはない。美術館やオシャレなファッションショップ、雑貨店、デパート、レストランとかもいっぱいあるけど、一回街歩きをしたら、何処に何があるか大体覚えられる。そんなスケール。
 あたしは昔から皮膚感覚で、記憶ができない。でかすぎて新しすぎる街は苦手。
 でもダブリンはどこへ行ってもすごく人間の匂いと手触りがあって安心できた。
 アイリッシュの女の子は赤毛、真っ白な肌、そばかす、薄茶・薄緑の瞳が多いみたい。なんとなく赤毛のアンのイメージ……。
 いろんなとこでアイリッシュギャルの団体さんを見たけど、日本と同じようにちゃんとチェックやブルーのカワイイ制服とハイソックス姿で、なんだかセンター街を歩いてても不思議じゃない感じだった。
 というわけで今日の本題……珍しく食べ物です。
 この国の食べ物でいちばーんおいしかったのは、アイリッシュ・パブで食べたまろやかさ200パーセントのたっくさん貝や海老がはいったクラムチャウダーと、キルケニーっていう近くの古い街のお菓子屋台通りで買ったチョコブウウニー。
 この手作りブラウニーは生チョコがずっしり入ってて、でもぜんぜんしつこくなくて、口溶けも抜群によくて、もう歩きながらばくばく食べた!!
 日本で売ってるブラウニーは甘すぎてなんかしつこい感じで、イマイチだったけど、これは幾つでもいけそう。今まであたしが食べた中では、ダントツにナンバーワンです!!
 キルケニーの屋台通りは、それぞれの店が手作りのレシピで作ったクレープやブラウニー、パイやタルト、チョコ、キッシュなんかをずらっと並べて、屋台で量り売りしてるんだけど、どれも昔の絵本にでてくるまんまの、生クリームとかクルミとかオレンジをいっぱい使った、ほんとにホームメイドな至福の味。ダイエット中のひとは眼の毒だから、行かないほうがいいかも。
 アイルランドは牧場がいっぱいあって牛さん、羊さんがめちゃ多いから、フレッシュな生クリームやバターを使ったお菓子やケーキ、チーズはほんっとにおいしい。
 あと生チョコもプラリネやココアクリームのトリュフがとろけるほど美味。
 ロンドンのケーキは「……」なお味だったから、期待してなかったのに、お菓子フェチには最高の国かも。
 この屋台通りにはパブやカフェもいっぱいあって、オーブンエアでみんながお茶やビールやお菓子を楽しんでる。その中のお店でお茶してたら、チェコ人の石大工のおじさんが、あたしがに日本を旅行したことあるよ、と話しかけてきた。こっちではカフェとかパブで隣りになると大抵話しかけて来て、自分のこととか仕事とか家族のこととかしゃべり出す。
 ものすごくオープンマインドだし、ジャパニーズだっていうと、日本のことを色々聞きたがる。
 でも……ネイティブじゃない人の英語は、イントネーションが微妙に違うからちょー聞き取りにくい。全身、ダンボ耳になっちゃったけど、とっても楽しかった。
 香り高いアイリッシュ・コーヒーと、脳細胞を直撃するおいしさの生チョコ・ブラウニーで、アイルランド風午後のお茶タイムを味わったハッピーな時間。
 ここを旅するなら、ぜひ試してみて!!


(亜美のお仕事情報)

 祥伝社から出ている恋愛小説だけの文芸誌「Feel Love」の12月に出る第2号から、「KoiTube 恋愛蘇生法」っていう連載を始めます!!
 タイトル見ても分かると思うけど、あたしとしては今までにない新しい恋愛小説へのチャレンジ。一挙に100ページ連載なのでお楽しみに。
 文庫新バージョン『フローズン・エクスタシー・シェイク』、来年1月刊行に向けて、着々と進んでます。


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11月1日

 突然だけど、また地球の裏側に来てます。
 大好きなミュージシャンのエンヤが生まれ育ったとこっていえば、みんなすぐ分かるよね?
 成田からアムステルダム経由で13時間。
 この遠さも慣れるとなんだか当たり前に思えてきて、いま地球のこのあたりを飛んでるんだなーっていう実感が気持ちよく感じられる。いつもは地球に住んでることなんかあんまり意識しないから、こういう時間は必要なのかも。
 この国はケルト音楽の発祥の地だけど、それだけじゃなくて、文学や詩やロックやいろんなものが生まれた聖地みたいな場所。ダブリンは新人のミュージシャンがストリートで演奏して有名になるメッカです。
 今日もギターの生演奏してるデュオを見たけど、ものすごく上手かった!!
 この路上の音楽をたっくさん聴くのが第一の目的。もちろん大好きなケルトの風に吹かれて、新しいなにかを掴んで帰れたらなーって思ってる。
 ちなみに今日食べたケーキとサンドイッチはすごくおいしかった。
 食べ物には期待できそう。
 アイリッシュシチューとかおいしいアイルランド料理のレシピも報告するね。
 みんなにもこの精霊が宿ってる風を届けたい!
 この旅の報告は次の日記で。

 Salyuさんの新曲「LIBERTY」が出て、さっそく聞きました!!!
 作詞を自分で手がけているだけあって、今回の曲は今までにないほどSalyuさん独自のものすごく豊かな情感がずっしり詰まってる。
 彼女の、誰にも真似ができない高音の歌唱力がめっちゃ生きてて、Salyuっていうミュージシャンの「歌うために生まれてきた」って思える天性の才能と、歌詞にこめられた女として生まれてきたことの喜び、愛することの喜びを、全身に感じる。
 こんな風に歌えたら、自分の感情を全部、歌うことで発信できるのになーってすごくうらやましさも感じました。
 もし大切な誰かのために、こんな風に歌ってあげられたら、最高。
 歌を歌えないかわりに小説を書くのがあたしの天命だから、がんばらなくちゃと、力と勇気をもらいました。


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10月15日

 文庫最新刊の『Holly Flow』、書店に並んでます。
 どの作品の主人公にも自分が少しずつ入ってる。好きで好きでたまらなくて、もう自分が何をしているかもわからなくなるほど、夢中になっちゃう激しい恋。
 少し胸がツンと痛くて、切なくて、思い出の輝きと一緒にとっておきたい恋。
 なにもかもうまくいかなくて、自分を嫌いになって、どうしようもなく投げやりな時に、救ってくれる彗星みたいに儚い恋……。
 どんな恋でも求めあって結びあってスパークする心とカラダのエネルギーが、生きる力を与えてくれる。エロティックな感覚が不純だなんて少しも思わない。
 大好きならもっともっと感じたい、感じさせたいと思うのがあたりまえ。感覚の海にダイブすることそのものが、生きてる証拠だから。
 この本は純愛っていうより、心を潤してくれる「潤愛」の本です!!
 どれも深い思い入れがあるけど、いちばんのお気に入りは「HOTARU」かな?
 子供の頃好きだった相手に、大人になって会うのって、なんかすごく特別なときめきがあるよね。まだ幼い憧れやいっしょに遊んだ思い出を、大人になった彼に見つけたら、どうしようもなく胸が切なく、あったかくなる。
 そんな人と恋愛関係になったら、きっと2人ともあの頃、一番大切だったものを思い出せる気がする。
 みんなはどの作品が一番好き?

 ところで最近、よく考えてることをみんなに質問。
 自分を好きになるのと、自分を大切にするのって、違うと思う?
 自分を「大好き!」にならなくても、執着しなくても、明日自分のやることを大切にすることって結構、かんたんにできる。
 あたしも以前はもう何もかもどうでもいいやっていう投げやりな気分と、でもやっぱり自分が好き、ちゃんと大切にしてあげなくちゃ、という気分が入り乱れて、毎日、生きてた。その頃は、誰も他人を信じてなかったんだと思う。
 今も時々、そんなモードになることがある。
 でも今は投げやりっていっても、ヤケになって突っ走るっていうわけじゃなくて、
「明日は明日の風が吹く」
「この道がどこへ続いてるか分かんないけど、もう何も思い悩まないでただひたすら歩いて行こう」
 みたいな気持ちなんだけど……。そんなときも、自分を好きかどうかに関係なく、自分のすることはものすごく大切にするようになった。
 明日、自分がすることが好きなら、それはやっぱり自分を好きってことなんだと思う。だから『自分が嫌い」と思ってる人も、ほんとはやっぱり自分のすることをとっても大事にしてあげてるんじゃないかなー。それは好きっていうか、「たいせつ」っていうことだよね。
 みんなも時々、自分の頭をなでて、「よくがんばってるね」とか「よしよし」みたいにほめてあげて!!
 「自分を大切にしてあげたい」っていう気持ち、大切に!

 映画「人魚姫と王子」に出演してくれた柏原収史くんが、初の舞台「ヴェローナの二紳士」にご招待してくれたので、昨日、新宿の東京グローブ座にドキドキしながら見に行きました。
 主演は今、「花ざかりの君たちへ」で人気沸騰の生田斗真くん。
 おまけに宝塚の男役トップスターだった貴城けいさんも出演するとあって、客席は99.9%女の人ばっかり。パーフェクトに女の園!! 隣りも横も前も後ろも上もぜんぶ……。
 なんかすごい熱気がむんむん漂ってた……。
 なんとチケットは発売5分で完売だったらしい。すごいなー。
 この舞台はシェークスピアの作品をコミカルなミュージカル仕立てにしたもので、収史くんの役は、主役・生田くん演じるヴァレンタインの無二の親友、プロテウス。
 高潔で純粋な人望高いプロテウスが、ヴァレンタインと恋の三角関係に悩み、やがて激しい恋の欲望に引きずられて……。っていう複雑な葛藤の表現を必要とされる役柄を、収史くんならではの陰影のある演技力で見事に魅せてくれました。
「人魚姫と王子」のメガネ男子は最高だけど、こういう騎士道みたいな役もすごく似合ってる!!
 ミュージカルだから当然、生田くんは歌って踊るんだけど、収史くんも美しいギターの演奏だけでなく歌いはじめので、思わずびっくりして耳ダンボになった!
 確か、バンドでは歌ってなかったはず……。でもすごく甘くてよく通るセクシーな声でした!
 恋にいちずで純粋で熱くて、でもときどきひょうきんもの、っていう役柄にぴったりだった生田くんとのハモりも最高。
 そして貴城さんの公爵夫人、さっすが「べルばら」でオスカル様を演じた宝塚トップスター!!
 後光が射してるみたいな華がある。いっつも思うけど、宝塚の男役スターの人って、ほんとに凛としてて媚びがなくてキレイ。近くにいたらかなりドキドキするかも……。
 演じて歌って飛び跳ねて闘って……収史くんたちが舞台で放出してる熱いエネルギーで、元気をもらいました!!


(お仕事情報)

 講談社の『Frozen Ecstasy Shake』の文庫版、1月に出版されることになりました。最初言ってたのより遅れちゃってごめんなさい。でもその分、めっちゃ濃い内容になります。
 期待しててください!
 まだ未定だけど、年内、もうひとつ書き下ろしの新作が出るかも。

 あと、幻冬舎から出版された単行本『ツギハギ姫と波乗り王子』が、あたしのコメントと表紙モデルをやってたくれた一之瀬まゆちゃんの萌え~!! なメイドさん写真とともに、全国の地方紙で紹介されました。
「メイドになりたがる女の子の心理って」っていうテーマです。みんなの住んでるとこの新聞にも出てるかも。ぜひチェックしてみてください。


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10月1日

 10月10日頃、書店に文庫『Holly Flow』が並びます!!
 いつものように蜷川実花さん撮影の魅力的な表紙のモデルは、なんとおなじみの真央ちゃん、久々の登場です。
 この作品の雰囲気を表現するのにぴったりな、大人っぽさと少女っぽさが微妙に混じったニュアンスのある表情が色っぽい。物憂くて、危うい眼差しを捉えた絶妙な空気感のワンショット、大好きです。
 部屋に飾ってトモダチにしてください!
 中身は……とにかく南国のリゾートホテルで潮風に吹かれながら眼と舌と五感で味わうフレンチの豪華フルコース、
 最高のボージョレヌーボーと、とろけるような美味スウィーツ盛り合わせっていう感じの「全身に効く」短編集です。かなりエロくて、せつなくて、でも心がじゅわーんと満ちて、恋愛の考え方を変えてくれます。
 この本の担当編集者S君は、「こういう恋愛をしなくちゃダメなんだ!!」といきまいてました(笑)。書いたあたしも、この本を読むと、なんだか細胞から生まれ変わった気がして、3日ぐらいご飯食べなくても平気なぐらいテンションが飛んじゃうから不思議。
 テーマは心のLOVEの深さが、どんなにカラダのLOVEの深さとダイレクトに繋がってるか。どっちも知って初めてほんとの純愛に目覚める女の子たち……をモチーフにしてる。
 きっとこの作品のどれかに、今の、そして過去の、好きでたまらない彼と抱きあってる自分の息づかいや、迷い、発見、胸が苦しくなるほど求める気持ちを見つけられるので、絶対、読んでね。感想待ってます!

 ところでよくあたしの小説には、きちんと食事を食べたりお酒を飲むシーンが少ないねっていわれる。
 そういえばボルヴィックを飲んだり、エネルギーゼリー飲んだり、コンビニのサンドイッチを食べるシーンはあるけど、グルメっぽいディナーやバーでブランデー飲むとこは少ないかも。
 でも、おいしいものやスウィーツやお酒の雰囲気は大好き!!
 かっこよくクールにお酒を楽しんだり、酔うと「カワイイ」モードになっちゃう男の人はやっぱりいいなーと思うし、そういう人と飲むのはすごく楽しい。
 笑い上戸のひととか、羨ましいなって思う。男でも女でもおいしそうに食べ物を食べるひとって、なんかすごくいとおしくなる。
 大食いでも早食いでも、食べることが好きって生きることが好き、と同じだから。
 そういう楽しい時間は、たくさん心に栄養をくれる。そして、もうひとつ、絶対なくせないのが感動したりすごく美しいものをみたり、全身で恋をしたり心の底から揺さぶられる嵐に飛び込む「感動でおなかがいっぱい」な感じになる時間。
「Holly Flow」は自分をいちばん揺さぶってくれる人と出会ったときの、そんなお腹いっぱいでもう何も食べられない状態に連れて行ってくれる。
 脳のアドレナリンとエンドルフィンが極限値にまで上昇する!
 だから保証します。
 この本を読むと、絶対エロかわいくなれる!!


(亜美からのお詫び)

 講談社の文庫『フローズン・エクスタシー・シェイク』、10月出版予定って買いちやったけど、凝りすぎて色々作業が遅れているので、もう少し待ってくください!
 またはっきりした時期がわかったら告知するね。


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9月15日

 今月11日は6年目の9.11、かけがえのない人生を奪われたたくさんの方々に、謹んで哀悼の意を表します。

 今、色んな計画を着々と水面下で試行錯誤してます。
 ひとつひとつ、最高の形で実現したいから自分に妥協したくない→もっと頑張りたい→睡眠時間がなくなる→体力なくなる→気力がなくなる→これじゃいけない→がんばろう→チョコ食べて頑張る→睡眠時間がなくなる……この悪循環をどーすればいいのか、今、悩み中。それに睡眠とらないと、美容にもぜったい悪い!!
 お肌がくすんできて、眼の下にくまができるし……。
 あたしはAB型だから睡眠不足だとてきめんにバテバテになっちゃう。眠るの大好きだし、20時間ぐらい寝だめもできるよ。
 で、いったん熟睡すると何があっても目が覚めない体質。見てる夢にどっぷりハマって出てこられなくなっちゃう。
 ところで、みんなは自分の見た夢、よく覚えてる?
 あたしは子供のころから、ちょーリアルに覚えてて、怖い夢を見ると1週間ぐらい忘れられなかった。
 だけど不思議なのは、夢の中で「あっ、これってどーせ夢だから何でもありだよね」って思ってること。
 たとえば朝起きて、遅刻ぎりぎりで学校について「あーよかった」と一安心。
 はっと自分の身体を見たら、パジャマのままだったっていう夢、よく見た!
 でも冷や汗かきながら「あー、夢でよかった。家に帰って着替えよう」って思ってる自分が夢の中にいて……。
 そして目覚ましが鳴って「今度こそほんとに目が覚めた」、と思ってリピートアラームを止めた……つもりがまたそれも夢で、っていうのをえんえんと五回ぐらい繰り返して、そのうちアラームを止めながら、「今、アラーム止めたけど、きっとこれも夢なんだなー」って夢の中で苦笑してたり……。
 そして今度こそほんとに目が覚めると、とっくに一時間目が終わってる時間でガーン(笑)。
 こんなまぎわらわしい夢で、5分でも余計に寝ようとする自分にすごく腹がたつ。
 もうひとつ、みんなもよく見ると思うけど、夢で好きでも何でもない人と自分のラブシーンもよく見た!
 夢の中ではテンションがすごくあがってて、好き好き好き、みたいな気持ちになってるんだけど、起きると「えっ、なんであいつと……??」みたいな不思議な気分。でももしかしたらほんとはずっと好きだったのかも、と思い始めて妙に意識して恋が始まったりすることも……時々はあるよね。
 でもしばらくすると、「やっぱり夢は夢」ってことに気づくんだけど。
 この前、渋谷でルドンっていう画家の美術展を見たら、奇妙な夢みたいな彼の絵をCGで動かしたビデオをやってた。自分のシュールな夢を映像で見てみたいで、すごく不思議な気分になって思わずDVDをゲッツ。
 夢って実は、凄く大切なインスピレーション源なのかもしれない。
 たくさん寝たい。でもいったん寝ちゃうと爆睡しすぎちゃって、なかなか起きられないのが低血圧のAB型ならではの悩み……なのかな(血液型のせいにしてる)。
 最近、止めないと爆発する目覚まし時計っていうの、買ってみようかなーと思案中。
 みんなのスッキリ目覚める方法、教えて!!

☆「東京小説」、22日から名古屋上映がスタートです!! 関西在住でまだ見てない方はぜひ名古屋へGO!

☆10月に出る文庫『Holly Flow』のあとがきは「六月の蛇」や「嫌われ松子の一生」でいい女っぷりを見せてくれた大好きな女優さん、黒沢あすかさんです! 女の深層心理を見事に表現してくれるキレのいい演技と、ギリシャ彫刻みたいにほんとに綺麗な黄金のボディ……。あとがきでは黒沢さんならではのすてきな恋愛論、エロティック論を書いてくれました!!
 お楽しみに……。

☆「人魚姫と王子」にも出てくれた高良健吾くんが主演してる「M」っていう映画を観ました。
 SMのMなんだけど、自分はMかも、でも何を望んでるのかよくわからないっていう人、必見です。
「Jヌード」っていう大型の新聞みたいなマガジンで、この映画について熱く語っちゃってるのでチェックしてみてね。高良くん、すごく深くていい演技してます!!

☆この前、市ヶ谷にオープンしたセルバンテス文化センターでスペインのダークファンタジー「パンズ・ラビリンス」の試写を見た。
 1940年代のフランコ独裁政権VSレジスタンスを背景に、独裁者が義理のパパになった少女オフェリアの悲しすぎる現実と、それを生き延びるためのファンタジー世界の物語。ちょっとテリー・ギリアムの「ローズ・イン・タイドランド」と世界観が似てるかも。ギリアム好きならおすすめです。
 痛いシーンがニガテなあたしには思わず下向いちゃうキビシーとこも結構あったけど、この死ぬ時刻が何より大切な、残酷な将軍みたいな人も、この地球上にはまだいるのかも、と思った。できることならすべての痛みはきれいに忘れたい。
でも忘れちゃいけれない痛みもある。
 このごろそう思う。


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9月1日

 やった! 9月22日から一週間、名古屋シネマテークでの「東京小説」上映が決定! 詳しいことはブログと公式サイトで見てね。

「愛するひとの、そばにいられればしあわせ」
 すごく単純な真実。
 でも、現実にはなかなかたどりつけないキモチかもしれない。

 愛するひとに、愛してもらえれば……
 愛するひとに、大切にしてもらえれば……
 愛するひとに、◯◯をしてもらえれば……

 いつでもそんな思いがぐるぐる回る。
 でも、ほんとにそうかな。
 ある日、突然思った。
 誰かを心の底から好きになって愛してしまったら、すべてのことへの見返りは求める必要なんかない。
 そばにいるために、色んなものを捨てなくちゃならないとしても、少しも怖れない。
 それが愛だと思う。
 世の中にはプライドや「自分はこういうひと」っていう定義付けよりも大切なことがある。そして誰かを愛して、自分の形がなくなるぐらい変化したって、それも自分。
 風に鳴るハープみたいに、ほんのかすかな微風でも、心の弦に響いて美しい音色のメロディーを奏でる。そんな心のあり方が理想……。
 風は地球を回って海を渡ってやってくる。強い風、弱い風、西風、南風……ぐるぐる回ったり、地上から空に吹いたり……人の心と同じように予測がつかないし、制御もできない。でもそれを世界にひとつしかない音楽に変えるのが風のハープ……つまり自分の心なんだと思う。
 肝心なのは、どんなにかすかでも風の息吹をちゃんとつかまえられるように、弦を優しくしなやかに張っていること。強すぎたら風は通りすぎていくし、弱すぎても弦は繊細に反応できないから。
 誰かをほんとに好きになったら、いちばんの願いは愛する人の笑顔を見ること、喜び、充実感、美への憧れ、エロスを共有して、同じ世界に生きること。
 たとえば凹んでる相手を精一杯のジョークで笑わせたり、もっと相手の心と身体に近づくために、いちばん感じさせるエッチをすることも愛の表現のひとつ。
 何かをしてあげることが相手の喜びであり、自分の喜びでもある、そんなキモチになれることが、恋愛の一番すてきなところだよね。
 その見返りは大切な人の明るい笑顔や、満足した顔。
 だからあたし的には純愛=プラトニック、エッチが入ると不純っていうのはウソで、純愛は心と身体、両方でするものだと思う。そしてそういうエッチはやっぱり風のハープみたいに、お互いのほんのかすかな心や感受性の変化を響かせあいながら、美しい音色を奏でていくんだと思う。
 映画の濃厚なラブシーンでも、何となく見てるのが恥ずかしくなったり眼をそむけたくなるものと、すごくジーンとして涙が出そうになるものがあるよね? そこに相手の心まで抱きしめたいっていう思いがある真剣なセックスは、人を魂から感動させたり愛の心に駆り立てる力があると思う。そしてたとえ色んな事情で結ばれない2人でも、そんな心の底から揺さぶられる関係になったら、きっと必ず自分の何かが変わる……。
 変わっていくことで初めて見えるものがこの世界にはたくさんあるし、もっともっと風を受け止めて、素敵な音楽を奏でられるように成長できるんだと思ってます。
 そんな思いをこめて、今、10月にでる短編集『Holly Folw』を作ってる。テーマはエロスとラブの関係。時には心を裏切るけどめまいがするほど感覚を変質させて、時には夜空の三日月みたいに身体の無意識の闇に突き刺さって、そして時には涙が溢れるほど美しいもの。きっとこの中に自分によく似た女の子を見つけられると思うので、待っててください。

 それから……講談社の『Frozen Ecstasy Shake』が写真を大幅に変えて文庫化されます!
 今、ロンドンで大ブレイク中のフォトグラファー、更井真理ちゃんが撮った魅力的な瞳ちゃんと俊くん。ふたりの写真の今までに使われていないものから、ドキドキするほど大胆なセレクション!! 見逃せません。

 オアシスのリアム・ギャラガーやペネロペを撮影したちょーカッコいい写真満載の、更井真理ちゃんのホームページ、一度覗いてみてね。アドレスはこちら↓

http://www.marisarai.com/


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8月1日

『シックス・ルーン2』、本屋さんで見つけてくれた?
 今回は斎藤先生が描いてくれたニドに、めちゃ萌えます。
 堕天使ルシファーはもと天使ですごく美しいってことになってるけど、あたしの中のニドもそんなイメージ。

 ということで、今日は「2」という数字について。
 1と3ってけっこう注目される数字なんだけど、2はそれにくらべて地味。
 でもあたしは、2っていう数字が好きです。
 その理由はショパンにあるのかも。
 きょう、すっごくひさびさにピアノを弾いた!!
 年単位で弾いてなかった気が……。
 とーぜん、指はぜんぜん動かないし譜面忘れてるし、めちゃつっかえてばっかりで焦りまくり……。
 でも、大好きなサティの「ジュ・トゥ・ヴー」とかショパンのお気に入りの曲とか練習してたら、キモチが浄化された気がする。
 ショパンの中ですごく好きな「スケルツォ」っていう曲がある。
 結構、強いタッチの情熱的な曲なんだけど、いちばん好きな第2番は、胸に燃え上がる情熱を押さえて優しく、恋しい人を包み込む。
 そんなメロディーに変わる。
 あたしはクラシックの曲、たいてい、第2楽章が一番好き。
 ショパンやチャイコフスキーのピアノ協奏曲も、やっぱり情熱がほとばしる第1楽章、それを抑えた究極の優しさが第2楽章っていう気がするから。
 炎のような情熱に身をまかせるとき、人はたぶん、いちばん生きてる実感が持てる。恋愛も仕事も生き方も……。
 でも、傷ついたり傷つけられたり、何がいちばんいい結果を生むのか考えたりすると、もう情熱のままには進めなくなるときがある。
 自分が持っていると思っていたものを、すべて失ってゼロになってしまう瞬間。いちばん、辛くて苦しい瞬間。その時に、立ち上がらせて導いてくれるものを、「ソナタ」や「ピアノ協奏曲」の第2楽章を弾くたびに思い出す。

 悲しみや苦痛を、優しさや微笑みに変える浄化の力。
 それはすべてのニンゲンにそなわったいちばん、気高くて美しい力。
 苦痛を怒りに変えたり、「痛い」って叫ぶことだってできる。
 お酒とか買い物とかに逃げることだってできる。
 信じることをやめて心を堅く閉ざしたり、最初から眼を背けることだってできる。
 微笑みと優しさの光に変えるのはたぶん、一番大変なこと。
 でももし光に変えられたら、この世界のすべての美しさを集めた花になる。その花は人の心をうつアートになったり、ずっと弾かれつがれる名曲になったり、みんなに生きる力を与える物語や映画になる。
 そしてきっと、いとしい誰かの心をも希望で明るく照らせる。
 ショパンの曲にはいつもそれを感じる。
 だから彼の曲は、こんなにもたくさんの人たちに時代を超えて愛されてるのかも。
 そして恋愛にも第1楽章と第2楽章、第3楽章がある。
 ときめきや心のたかぶりのままにつっぱしる第2楽章。そして傷ついたり傷つける苦しさの中で、優しさや光を求めてもがく第2楽章。
 すべてを知ってそれでも相手を受け入れ、抱擁しようっていう覚悟と一緒に歩き続ける第3楽章。
 第1楽章と第3楽章は一見、同じに見えるかもしれない。
 でもお互いの傷を引き受け合って、それでも一緒に歩くっていう第3楽章のほうが、ずっとずっと美しい気がする。
 第2楽章はたぶん、だれもが一度は通らなくちゃいけない長い長い夜の、星の瞬きのようもの……。

 以前の日記で「優しくて強い人になりたい」って書いた。
 時々、自分が優しさを忘れそうって思う時、心が揺れ動いてる時、ショパンを弾きます。
『First Love』の璃星のように感情がそのままメロディーになってる曲にあわせて、いつのまにか心がキラキラできるような気がするから。
 きっと誰でもそういう心を優しく強くしてくれる曲があるよね。
 どんな曲、歌を聞いてるか、教えてください。
 ちなみにあたしがいちばん理想とするのは、「自分がすごく苦しい時でも、周りの苦しい人に、さりげなく微笑みと優しさをあげて励ましてあげられる、第2楽章みたいなひと」。
 そういうひとって最高にかっこいー。惚れちゃいます。でもあたしがそういうひとになるには、まだまだ道は遠い……。


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7月15日

 最近、マイブームなこと。
 それは心に筋肉をつけること!!
 夢を実現するのも、深く願っている人生を生きるのも、優しくて強い人になることも、誰かをちゃんと大切に愛するのも、ぜんぶ心に筋肉がついてないとできないことだって思う。
 自分のありのままの心は、弱くて、脆くて、くじけやすい。
 ちょっとしたことで傷ついたり、迷ったり、夜も眠れなくなったり。
 おまけにすっごく涙もろくて、すぐ泣く。
 すぐ誰かに頼りたくなる。
 落ち込むと地底50キロに潜りたくなる。
 ぶあついカラで心を閉ざしたくなる。
 そういう自分を知ってるからこそ、ありのままの心でも真っすぐ歩いていけるように、心に色んな栄養をあげてたくさん、たくさん、ストレッチしなくちゃいけないと思う。
 辛い時も、悩んでる時も、心にバネがあれば、撥ね返せる。
 あたしの場合は、人と心を触れ合わせて、たくさん笑って泣いて感動して、いい本や映画や音楽を吸収して、そして大きなジャンプのために心の門を全開にすること!!
 心に筋肉をつけて、何も怖れない勇気を持つために吸収してる、亜美の栄養をちょっと紹介……。
 あっ、もちろんあたしの本は、最高に栄養価高いから、いい筋肉つきます(笑)!!

 くるりのアルバム「ワルツを踊れ Tanz Walzer」めっちゃいい!!
 きっと彼らがウィーンやドイツ周辺を旅した時のイメージを、くるり的に消化したんだろうな。
 特に二曲目の「ブレーメン」。
 あたしがすごーく言いたかったこと、音楽にしてくれて感謝。
 メロディーも今までのくるりっぽさ+古典的なシンフォニックな美しさが加算されて感動的。
 そう、ワルツを踊らなくちゃ。どんな絶望の夜にも。
 Salyuさんの「TERMINAL」。最高です。
 アルバムが出るごとに、表現する歌の世界が深く、どんどん広がってる。
 彼女の高音の宇宙まで伸びて行きそうな声は、どんな気持ちの時でも女の中にある「聖なるもの」を思い出させてくれて、すきとおった綺麗な気持ちになれる。
 恋をしてる人、悩んでる人、幸せな人。ぜひ、聞いてみてね。
 ビョークのアルバム「VOLTA」。いつもながらビョークの妖精的な音楽性はスゴイ。
 映画「ボルベール 帰郷」。大好きなアルモドバル監督の新作を劇場で見た。素晴らしい色彩感覚と、女の豊穣な生命力。この人の作品はほんとに映像がヴィヴィッドで空気感がアート!! なので、見るとまたまたスペインに行きたくなる。行ったばかりだけど……。
 彼の作品の中のペネロペ・クルスは、バンビみたいに清潔でカワイイし、生き生きしてる。ストーリーはけっこうどろどろしてるのに、カメラワークとか色彩とかシナリオの巧さで、独特のさらさらした感じになってて後味はなんか爽快です。
 感動とか泣けるとかいうより、「女って豊かな生き物だなー」って思える最後のスタッフロールのお花まで、めちゃめちゃかわいくてツボはまりまくりの作品。
 そしてDVDで「サムサッカー」
 親指しゃぶりのクセが抜けない高校生、ジャスティンが、その悩みからブレークスルーするまでの、家族との関係や学校生活。
「大切なのは答えなしに生きる力だ」
 このキアヌの言葉を、自分に贈りたい。
 正解なんてどこにもない。
 誰も答えはくれない。自分のちっぽけな経験で答えを出そうとしても、それはファイナル・アンサーじゃない。
 恋愛や生き方で自分の愚かさに悩んでも、これが一番正しい、という答えは誰にも出せないよね。
 教室に入って来た野鳥が窓ガラスにぶちあたって、何度も傷ついて落ちたとしても、誰も愚かだとは責められない。
 もしかしたらその愚かさこそ人間の生命力かもしれない。
 まちがってたって構わない。
 99パーセントの人から「愚か」と言われても、1パーセントにかける人がいたっていい。それが命のエネルギー。100点をとること、平均点をとることが人生じゃない。
 人を傷つける愚かさは悪。
 でも、誰も傷つけないのなら、自分の生きる力が欲すのなら、正解じゃなくてもいい。
 99人が×をつけても、自分では二重丸かもしれないんだから。
 楽しさや優しさ、いたわりっていう答えの方が、豊かな結果を生む時だってある。
 なんのあてもない情熱だけで生きることが、人生の転機になるかもしれない。
 最後まで正解は分からない。
 でも悔いがない人生だった、って思えたなら、それが大正解!
 最後に岩井俊二監督の作品、DVD『市川崑物語』。
 岩井さんがどんなに市川監督をリスペクトしてるか深く分かる、愛がこもった作品。市川監督の奥さん、すてきな人なんだなー。
 あと市川監督の昔の作品に出てる女優さんたちが超きれい。銀幕って言葉にふさわしい映画ばっかりで、すごく見てみたくなりました。


(☆☆☆注目☆☆☆)

 ヴィレッジブックスからいよいよ初のファンタジーシリーズ『シックス・ルーン』第二巻が出ます!! うー、これはほんとに亜美的自信作!!
 謎に満ちた危険な天才ニドとミユが……結婚? 歌を歌えなくなって、ルーンの召還能力がなくなったマコトは立ち直れる?
 そしてセイに対するミユの恋の行方は?
「キアノス・シティ」の隠されていた戦慄の真実が今、あきらかになる第二巻、必読です。
 斎藤岬先生の表紙と挿絵、思わず鳥肌が立つほどすてき。
 斎藤先生、激LOVE!!


 大阪「東京小説 乙桜学園祭」に行った人、映画と壁新聞の感想聞かせてね。待ってます。


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7月1日

 みんな文庫『R.I.P.』と『チェルシー』、読んでくれた??
 感想を書いてくれた人、ほんとにありがとう。
 そしてこれから読む人の感想、どきどきしながら待ってます。
「乙桜学園祭」が無事に終わってからしばらく、パリとバルせロナに旅してました。
 フランスは生まれて初めての地。
 ずっと長い間、いきたかったんだけど、ようやく願いが叶った。
 出会ったたくさんのシンクロニシティとミラクル。
 そんな世界が生む黄金色の光の渦。
 パリのオペラ宮で見た絢爛豪華な金色の大広間も、ノートルダム寺院のステンドグラスからこぼれる光も、夜のエッフェル搭のイルミネーションもバルセロナの壮麗なゴシック教会の石壁から立ち上る時の輝きも、みんな息を飲む美しさ。
 でもそれ以上に美しい黄金色にたくさん出会った。
 パリ→バルセロナ間のエールフランスでどっちも一諸だった天使のベビー、ダフネフちゃんのでっかい瞳からは溢れるほどきらきらした「愛」のオーラをもらった。
 そしてパパとママの、一人娘を見守る「いとしくてしかたない」っていう眼差しの美しさは、ルーブルで見たダ・ヴィンチのマドンナ顔負けだったよ。
 心の底から愛される幸せ。心の底から愛する幸せ。このファミリーからは、なんだか後光みたいなオーラが出ていて、隣にいたあたしまで、その黄金色の光に包まれてるみたい。
 そしてバルセロナにいるAvatarが引き合わせてくれた、不思議な詩人。まるでラファエロのアトリエみたいに古い石壁の館に連れて行ってくれて、とつぜん、アリア「ある晴れた日に」の音楽を流しながら、「私の仕事場へようこそ」ってうやうやしく一礼したとき、その眼に宿る情熱の黄金色に、なんだかタイムトリップしてルネッサンスの時代に飛んだみたいな気がした。
 ほんの一瞬だけど、ミケランジェロも、ダ・ヴィンチも、エル・グレコも、みんなそこにいた。ダンテもラブレーもセネカも……。
 人が夢みる情熱のちから。それも時をこえる黄金色の光。
 人がもってる神聖なエネルギーが溢れた時、きっとみんな金色の光を放ってる。
 そんな光をたくさん浴びてきた。
 だから夢見る力の強さ、優しくなりたいって言う心の願いが、今までよりもっともっと大きくなってる。
 そんな気がする旅でした。


お仕事情報

「東京小説」、大阪シネヌーヴォXでの公開がもうすぐです。
 サプライズ・プレゼントもあるのでお楽しみに。

公式サイト
http://www.biotide-films.com/otsuzakura/

 それともう一つ。いよいよ、初のファンタジーシリーズ『シックス・ルーン』第2巻が7月にヴィレッジ・ブックスから出ます!!
 怒濤の急展開で、ミユの守護神セイへの恋はどうなる??
 大波乱が待ってます。


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6月15日

 今日で2週間の『乙桜学園祭』も終わり。
 乙桜学園祭にきてくれたみんな、ほんとにありがとう。
 安達さんとふたり、心から感謝してます!!
 2週間、映画やトークで少しでも楽しんでもらえたら、すごくうれしいです。
 ここのBBSブログに来てくれてる人たちとも、握手したり言葉をかわせたし。いつもは会えないみんなと触れ合えたことも、この学園祭の一番の思い出になった。

 今は生まれて初めてのことをやった反動で、かなりウツぎみ……。
もともと人前に出るのがニガテな性格だから、出るときは「かんばらなくちゃ」と思いすぎて、考えが空回りしたり、やりすぎたり……。
 小学校のころから、なんかの発表会とかの前の夜は緊張でお腹が痛くて眠れなかった。もっとナチュラルに、自然体でいければいいのになーって、いつもいつも反省して自己嫌悪……。
 でも、これがあたしの自然体なのかも。
 性格はずうっと治らないから、これからもこんな自分とうまくつきあっていかなくちゃ。
 作家は黒子。物語だけがみんなのところにちゃんと届けばいい。
 その考えは、今も変わってないよ!
 だけど、映画はみんなに見てもらうために、色んな方法を工夫しなくちゃならないし、監督は前に出て行かないと、映画も前に出られない。
 小説と映画は作り方だけじゃなくて、見せ方もぜんぜん違う。だから時々、ムジュンしたことをやっちゃったりするかもしれないけど……。
 もともとの性格はやっぱり、「黒子」のほうがあってるなーと思う。
 安達さんとふたりで、毎日の舞台挨拶は「部活みたいだね」と言ってた。
 舞台の上の自分に自己嫌悪しながら、でもほんとにほんとに楽しかった。
 きっと一生、忘れない。
 ゲストのみなさん、スタッフやユーロスペースのみなさん、見に来てくれたみんな、ほんとうにありがとう

 幻冬舎の『R.I.P.』と、講談社の『チェルシー』の、ディレクターズカット版文庫。どこが変わったか、読んでもらえばすぐ分かると思うけど、表紙も含めて、みんなは単行本のときと、どっちがすき?
 それぞれ違うと思うけど、あたしにとってはやっぱり、文庫が完全版です。いろんな意見、聞きたいので待ってます!!


「東京小説」公式サイトオープン!!!

 お待たせしました。
「人魚姫と王子」を上映する「東京小説」の公式サイトが仮オープンしました。予告編ムービーもアップされてます。
 新しく予告編用に撮りおろした動画も使って、2本の映画を1本のムービーで紹介してるので、必ずチェック!
 渋谷ユーロスペースで特典つき前売りチケットが発売中です!

http://www.biotide-films.com/otsuzakura/


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6月1日

 今週の土曜(6月2日)から、いよいよ渋谷ユーロスペースで「乙桜学園祭」がスタート。
 実行委員や書記、風紀係、応援団チアリーダー……。みんな最後の準備に追われてる。
 きっといつまでも思い出に残る、最高の学園祭にします。
 そして『R.I.P.』と『チェルシー』の文庫ももうすぐ発売。
 新宿ルミネと渋谷のブックファーストでは、「乙桜学園祭」を記念してコーナーを作り、あたしと安達さんの本を置いてくれるらしい。
 新しい文庫もそこに置かれるといいな。

 なんだかものすごく慌ただしく、春がすぎていく。
 でも、少しでも時間ができると、近所の緑がいっぱいの川辺を物思いにふけりながら歩く。そこは毎年、マガモやカルガモの親子がわたってきて、子育てをするんだけど、彼らが一体いつわたってきて、いつ去っていくのか、いつも不思議に思う。
 凄く長い距離を飛んで旅してくるのに、あたしたち人間みたいに面倒な旅支度をするでもなく、ある日、「じゃ、そろそろ行こっか」みたいにさりげなく淡々としてる……ように見えるけど……。
 ちょっと前「WATARIDORI」っていう映画があったよね。
 長い空の旅はやっぱり想像を絶するほど大変で、事故や死もすぐ近くにある。
 でも身体の中に磁石があって、それが「行け」って命令するから、誰に教えられなくても季節がくるとまた海を超えていく。その距離は半端じゃなくて、南極から北極まで飛ぶ渡り鳥もいるらしい。
 あたしたちがジェットに座って、一晩中眠って機内食食べて「あー、座りっぱなしはキツいなー」とかいいながら映画とか見てる時間、鳥たちはただ黙々と翼を動かして大陸や海の上を引っ越していく。それってなんだか凄いなーと思う。
 でも、本能の無言の声をききとれなかったら、動物は死に絶えるしかない。
だって自分たちを厳しい自然の中で生き延びさせるために、本能がセットされてるんだから。
 人間だって同じだよね。
 恋をするのも、旅をするのも、何かを作り出すのも、みんな頭で考えてるわけじゃない。
 生存本能の一部。あたしは自分の本能の声を、大切にしてる。次から次に司令を出すから、時々、うざいなーと思うこともあるけど、それを無視したら生きてる実感もなくなる。
 優しくなりたい。強くなりたい。美しくなりたい。それだって動物がみんなもってる、あたりまえの本能。
 だからあたしはふと眺めた空に、渡り鳥の群れを見つけると、なんだか心が空に解き放たれて、人間だってことさえ忘れて、自由になる気がする。
 渡り鳥になって空をわたっていったら……地球を横断する鳥の目にはきっと人間たちの街なんて蜂の巣みたいにせわしなくてごみごみしてて、不思議なものに見えるんだろーな。
「ニンゲンって、いつもせかせか動き回って忙しがってるけど、何が楽しいのかよく分かんない動物だな」とか思ってるんだろうな。
 みんながすごくつらいときとか苦しいときは、時々、渡り鳥の目で自分たちを眺めてみるときっとラクになる。果てしないツンドラや雪の山脈や太平洋を超えていく「空の眼」でみたら、どんな悩みも迷いも、風に吹き飛ばされる小さな木の葉くらいにしか思えないから。
 空は飛べなくても、心はいつも翼ある旅人でいたい。


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5月15日

 最近、毎日がラストスパートっていう感じでお仕事をしていて、チョコ摂取量がどんどん増えてる。ブドウ糖が足りないのかな。
 今、Mac Proっていう、すごくかしこいパソを使ってるんだけど、それにあわせてあたしの脳細胞も、あと1万ギガバイトぐらい容量を増やしてもらいたい。
 そうできればラクして、もっといっぱいお仕事できるのに。

 6月に、あたしの本が2冊、文庫になります。幻冬舎の『R.I.P.』と講談社の『チェルシー』。
 でも、今回は両方ともただの文庫化じゃない。表紙も変わるけど、中身も完全バージョンに変わります。
 その意味は、読んでもらえると分かると思う。
 ちょっとだけヒントを……。
『R.I.P.』はドラマが映画になったぐらい、大幅に手をいれた。
『チェルシー』は単行本を読んでくれた人も「えっ?」と驚く意外な展開に……。
 だから2冊とも、新しい書き下ろし作品として読んでほしい。
 両方とも、あたしの中でキーになる音楽のイメージがはっきり決まってる。
 書きながら、その曲がぐるぐる頭の中を回ってた。
 あたしにとって作品を流れる空気感を決めるのに、やっぱり音楽の力はすごく大きい。クラシックなのか、ロックかトランスなのか、ラップかそれともレゲエなのか。時にはビョークやオアシスやキーンやミューズや……いろんなミュージシャンからいろんな空気感を受け取ってる。
 そういう意味では、試写に行きたかった映画「LASTDAYS」をDVDで見て、すごくいろんなことを考えさせられた。
 この映画はニルヴァーナのカート・コバーンが自殺するまでの最後の日々を、ガス・ヴァン・サント監督が映画化した作品。
 さすが大好きなガス・ヴァン・サントだけあって、音の使い方がすっごくうまいし音響が最高。
 ドラッグと精神の病で引きこもり状態になってたカートは、ほとんどセリフらしいセリフがないんだけど、彼の心を風や水、草や木の音、そして何よりも音楽が代弁して表現してる。
いちばん「すごい」と思ったシーンは、ぼろぼろになったカートが、部屋の中で妄想を見てるのか、おかしな姿勢で独りごとを言ってる時、テレビでBOYZ II MENの「On Bended Knee」のミュージッククリップが流れてるところ。
 スクリーンはビデオの人々が神に祈りを捧げるようなシーンを、長い間映し続けてた。
 この曲はたぶん、誰でも知ってるBOYZの超ヒットナンバーで、メロディラインとハーモニーが綺麗でムードも最高だから、結婚式でもよく使われる。
 世界的に有名なミュージシャンとしての虚像と素顔のギャップが許せなくて、売るための曲作りが許せなくてだんだん心を病んでいったカートと、コンスタントに世界的な大ヒット曲を出し続けるBOYZは(彼らが商業主義っていう意味じゃ全然なくて、ものすごいプロフェッショナルってこと)、麻薬中毒で心を病んだグランジロックのスーパースターと、ラブソングの王道を歌い続けてデビュー以来ずっと安定した人気を誇るR&Bのスーパースター。
 彼らは同じ時代に音楽のスーパースターだったけど、真逆のところにいたのかもしれない。
 その対比の鮮やかさが、よけいカートの内面の痛みをえぐるように感じさせた。
 会話らしい会話もできないカートが、ひとりスタジオでギターをかき鳴らしながら歌う時だけは、魂のこもった素晴らしい歌をうたう。その姿があまりにせつなくて胸がいたくなった。
 そして彼はショットガンで自殺。
 苦しんでるカートの内面を、音と光と影のマジックで皮膚に感じさせる映画だった。
『R.I.P.』と『チェルシー』。どちらも言葉の力でそのマジックを生み出したかったから、夜も眠れないぐらい悩みに悩んで、完全バージョンと思える形に一歩ずつ近づけていった。これだけ考え抜いたのは、はじめてかもしれない。
 今は100パーセント完全燃焼した、静かな気持ち。
 本が出来上がったら、ニルヴァーナを聞きながら読み直してみよう。


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5月1日

「優しくなりたい」と思う。
 あたしの性格はどっちかっていうと「はっきりしてる」「ゴーイングマイウェー」っていう感じで、受け止めて包み込むようなふんわりタイプじゃないかも。
 だからトモダチは正反対のそういうタイプが多かった。
 何がいいか、悪いかを決めるよりも、ただそばにいるだけで救われるような、そんなあったかい存在感。憧れてた。
 みんなはほんとの優しさって、なんだと思う? あたしは今日、ずっとそんなことを考えてた。
 きっかけは「パピルス」に書いた「PINKISH」っていう、自分はピンクが似合わないと思ってる女の子のショートストーリー。
 書いてたら、桜の花みたいに優しいピンクの服を着たくなって、ずっと探してた。
 綺麗なピンクは「可愛く見える」だけじゃなくて、見る人の心を優しくするよね。
 ベビーピンクは赤ちゃんの無垢な可愛さ、ラベンダーピンクは上品な優雅さ、ショッキングピンクは生き生きとした華やかさ……。
 でも、今日あたしが探してたピンクは、八重桜の「王道ピンク」。青空にくっきり映えて、春を告げる花の色。そんなピンクの桜の優しさで、心を染めたかった。
 いくらメイクを優しそうにしても、口調を柔らかくしても、心が柔らかくて、素直にならなくちゃ優しくなれない。
 朝、目覚めた時、「今日はどんな素敵なことと巡りあうかな」って思うような、世界をそのまま受け入れる心。そして、優しさは強さ。自分らしさをいつも持ち続ける強さだけが、誰に対してもほんとの優しさを注げるエネルギーだと思う。
 もしすっごく自分に優しい彼がいたしても、彼が転んで倒れてるおじいさんや、困ってる人を知らん顔してたら、あたしはすごく幻滅する。だってそれは彼が本当に優しい人じゃないってことだから。
 忙しい生活の中で優しくあり続けることって難しい。口もききたくないほど疲れてたり、人間関係のストレスが溜まってたり……エネルギーがある時ばっかりじゃない。でも、たとえすべてが思うようにならなくても、失敗ばかりで凹んでいても、恋しい人に振り向いてもらえなく傷ついていても、そんな苦しさを優しさに変えて行く強さがあれば、きっといつか、世界も自分を優しく包んでくれる。優しさのエネルギーはいつかきっと、優しさになって帰ってくる。
 優しさに変えられないことなんか、きっとこの世界には何もない。
 それに優しさは美しさ、だと思う。
 桜の花は淡くて儚くて、薔薇の花のあでやかな華麗さにはかなわない。
 でも、桜の花の何千羽もの白い蝶が空に舞うような幻想美は、見る人を優しい夢の世界へつれていく。青い空にくっきり浮かび上がる昼の美しさだけじゃなくて、月光の銀の光に輝く夜桜はまるでアート。


 淡くて頼りない色なのに、どんなゴージャスな花にも負けないのは、優しさっていう究極の美をもってるから、だよね。
 それに何ていっても、あたしの名前は桜井だし……。
 火の宮の射手座だし、燃えるような赤とか深いブルーが大好きなあたしだけど、今は心がピンクを求めてる。
 優しく、なりたい。

追伸
「虹の女神 RAINBOW SONG」のDVDが発売になりました!!
 特典映像もついてるので、映画館で見てくれた人も見逃した人も、ぜひ。1度目より2度目、2度目より3度目のほうが、心のいちばん深いところににずーんと直球できます。
 そしてもっと涙がとまらなくなって困ります。
 あたしがそうだったので……。


(亜美のお仕事情報)

「INVITATION」5月号で、映画作りに関する5冊のオススメ本を紹介してます。
「パピルス」4月末発売号と「ダ・ヴィンチ」5月号、「INVITATION」6月号では、安達寛高さんといっしょに今度のユーロスペースで上映する「東京小説」上映や映画「人魚姫と王子」についてのインタビューが出ています。
 それぞれ違う切り口の話で面白いし、写真(2人とも撮り下ろし!)も3誌ぜんぜん違う感じで撮影されたので、ぜひ読んみて!!


「東京小説」公式サイトオープン!!!

 お待たせしました。
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 新しく予告編用に撮りおろした動画も使って、2本の映画を1本のムービーで紹介してるので、必ずチェック!
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4月15日

 今、AMI HOUSEのギャラリー化計画が着々と推進中。
 大好きなカンディンスキー、ウォーホル、ミュシャ、ディビッド・ホックニー、スザンヌ・メイ、サルヴァトーレ・ダリ、そしてフランスのペーター・フィッシュリとダヴィッド・ヴァイスの、キノコや花や木の根を映したゴージャスな写真の数々が、リビングや玄関や階段にどーんと展示されてます。
 しめて全部で三億五千万円ナリ……。
 あー、お金使っちゃったなー。
 なーんてね。ウソ。真っ赤なウソ。
 本物を買ったらそれ以上だと思うけど、実はみんな、世界の色んな美術館で展示したときの、でっかいポスターをパネルに入れたものばっかり。
 だから、インテリア感覚で買えちゃうお手頃価格なんだ。
 でも、ホックニーの「マルホランド・ドライブ」を描いた花いっぱいのドライブウェイの絵とか、滅多に手に入らないポスターだから、めっちゃ気に入ってる。
 それに、ほんとに美術展のポスターとして使われてたものだから、プリントもデザインもすごく綺麗でアート性が高いし……。
 そのうち「SAKURAI MUSIAM」って名前つけて、お気に入りの音楽流しながらお茶できるカフェとか作って……と夢は果てしなく広がるばかり。(遠い目。ふっ……)
 ついでに五匹のもしゃもしゃトイプーと、二羽の仲良しラブバードも展示してます!!
 あたしは海外行った時、美術館行くのがすごく好きだがら、それなら家もミニ・ミュージアムにしちゃえば、気分もいいし仕事もはかどる! と思ったのが、この計画の始まり。
 そんなにお金かからないし、気持ちがぐっと変わるから、みんなも試してみて。
 アートの力は偉大!
 そのうち、バスキア、アンリ・ルソー、モンドリアン、ギュスターヴ・モロー、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、クレー、ミロ……のポスターも手に入れる!!
 トイレの中までミュージアムにしちゃう勢い。
 ところであたしは最近、ヒエロニムス・ボスっていう画家の『快楽の園』っていうミニ画集を買って、頭をがーんと殴られたようなショックをうけた。
 彼はルネッサンス時代のダ・ヴィンチと同じ時代の画家なんだけど、ダ・ヴィンチが太陽だとしたら、彼は深夜の三日月。
 悪魔みたいな半魚人や、卵の殻の身体を持つ男。花なのか生物なのか噴水なのかわからないものが地面からにょきにょき生えてて、裸の男女が抱きあって快楽をむさぼってる、ニンゲン界の負の部分を怪奇的に描いたシュールな作品。こんな時代にこんな絵が描ける天才がいたんだっていうショックと、なのに彼が一般にはぜんぜんマイナーだっていうことへのショック。
 やっぱり人って、自分たちの醜い面を見るのは、あんまり好きじゃないのかなー。
 影より光を見ていた方が、光に近づける気がするから……。
 でもあたしは、そんな負の部分にスポットをあてたアートも大好き。
 この世界には美しい光と、暗い影の両面がある。
 ある瞬間、光は影に、影は光に逆転する。夜はいつか明けて朝陽がのぼるし、春のこない冬はない。偽善の笑いはいつか凍り付くし、栄華と廃墟は隣り合わせ。
 死ぬほどの絶望の裏側には、いつだって希望が隠れてる。
 それを全部、表現するのがアート。
 だから、すごく深く悩んでいたことが、一枚の絵を見ただけで消えちゃうこともある。
 音楽を聞いたり、映画を観たり、小説を読んで、受け入れられなかった自分を受け入れられるようになった経験、きっとみんなにもあるよね。
 それは作品にこもってるアーティストの魂のエネルギーが、作品を通して強烈に心を揺さぶって解放してくれるから。
 なにより思う。
 生きているこの「自分」っていう作品のクリエイターはあたし自身。
 他の誰にも表現できない。他の誰も魂をこめられない。
 きょう、自分がしていること。明日の自分がすること。
 夢を追いかけて、歩いていく道をきめること。
 全部、一枚の白いキャンバスに向かうように、自分の色で自分のタッチで、他の誰にも描けないオリジナルの世界を造り出したい。

『ツギハギ姫と波乗り王子』刊行記念クイズ、当選者の発表です!

 ちょっと遅くなっちゃったけど、厳正な審査の結果、次の方に決まりました。
 おめでとうございます!
 メイド服の発送は今月末、招待券の発送はチケット印刷後になるので、来月最初ごろになる予定です。楽しみに待っててね。
 抽選に外れてしまった方はごめんなさい。
 また何か計画したいと思いますので、このページをチェックしてね。

『ツギハギ姫と波乗り王子』刊行記念クイズ、当選者
メイド服……流璃華さん
「東京小説」招待券……山下真代さん ヨギヲさん


 6月に2冊の単行本が文庫になります。
 幻冬舎の『R,I,P,』と、講談社の『チェルシー』。
 詳しくはもう少しあとで紹介するので待っててください。


(亜美のお仕事情報)
「INVITATION」5月号で、映画作りに関する5冊のオススメ本を紹介してます。

「パピルス」4月末発売号と「ダ・ヴィンチ」5月号、「INVITATION」6月号では、安達寛高さんといっしょに今度のユーロスペースで上映する「東京小説」上映や映画「人魚姫と王子」についてのインタビューが出ています。
 それぞれ違う切り口の話で面白いし、写真(2人とも撮り下ろし!)も3誌ぜんぜん違う感じで撮影されたので、ぜひ読んみて!!


「東京小説」公式サイトオープン!!!

お待たせしました。
「人魚姫と王子」を上映する「東京小説」の公式サイトが仮オープンしました。予告編ムービーもアップされてます。
新しく予告編用に撮りおろした動画も使って、2本の映画を1本のムービーで紹介してるので、必ずチェック!
コンテツンツはあと一週間くらいで全部みられるようになる予定です。
ここで前売りチケットも買えるし、豪華特典情報もアップされるので、まめに覗いてみてね。

http://www.biotide-films.com/otsuzakura/


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4月1日

「Changing」

いつも学習 たゆまず観察
心を読んでさぐりを入れ
キズつかないように身構えて
信じることに飽きたふりの
ひとり芝居がうまくなった

ある日するりと、心の繭が剥がれて
水鳥の白い産毛みたいに、ふわふわ空を飛んでいく
丘の上でそれを見ているのは、
怖れも打算も知らない
いつも転んで膝を擦りむいてた子供の自分

変わったのは世界じゃなくて、
疑いを知って臆病になった自分
ほんとうは自由なのに
見えない檻を作ってもがいている

ある日するりと、心の繭が剥がれて
桜の儚い花びらみたいに、ひらひらと風に舞っていく
丘の上でそれを見ているのは、
喜びがすべてだった
今よりずっと勇気に満ちてた自分

失敗の苦さ、裏切りの苦しさ
ひとの心の弱さを受け入れても
明日の朝陽、澄んだ眼で見つめられたら
きっと優しい子供に戻れる
喜びがすべてだった
今よりずっと勇気に満ちてた自分に

☆☆☆☆

 みんなは空を飛ぶ夢ってよく見る?
 あたしは子供の頃、毎日のように見てた。
 それも何年間も、続きものの連ドラで(笑)
 最初はすごく羽ばたくのが下手で、地面から5センチぐらいのぎりぎりな所をようやく浮いてる感じ。
 でもうまくいかなくて、家とかビルにぶつかってすぐ落ちちゃう。
 それが少しずつ上手になって、翼の筋肉の動かし方とかが分かるようになっていって、5メートル、10メートルって高く飛べるようになっていって……。
 最後は風が吹き荒れてるもの凄い夜空の高みを、自由自在に飛べるようになってた。
 はるか眼下に街の灯が小さく見えて、何万キロもひとっ飛び。でも夢ドラマの中では、スーパーマンやバットマンみたいに飛べることを皆に隠してなくちゃならなくて、真夜中しか飛べないんだけど(どうしてこういう設定なのかは謎。コウモリなの?)。
 あの気持ちよさは、言葉では言えないぐらい。
 重力から解放されて、この世界の地面で起こってるすべてから自由になるのは、すごい快感だよね。風にのってちょっと翼を傾けただけで、思いのままの方向へ時速何百キロで弾丸みたいに飛べるんだから。
 脳細胞がトランスして、ぜんぜん別の生き物になっちゃう。
 ところでこの連ドラにはちゃんとストーリーがある。
 あたしはいつも空を飛びながら、すごく大切な何か(誰か?)を探してて、色んなビルや家に舞い降りて中を探索する。
 でも、狭苦しい建物の中では、翼があちこちにぶつかってうまく飛べず、そのうち迷ってしまう。
 ちょうど家の中に迷い込んだスズメ状態で、心の中は大パニック。で、最後は窓を見つけて、また空に飛び立っていく。
 あの夢で探してたものって、何だったんだろう?
 今でも空を飛ぶ夢を時々見るけど、もうすっかり達人になってて、翼をくいって動かす背中の筋肉の感覚まで、現実でもリアルに思い出せるぐらい。
 あたしは輪廻転生で生まれる前は鳥だった?
 誰か夢判断に詳しいひと、この子供の頃からずっと続いてる夢の連ドラの意味を教えてください。


(亜美のお仕事情報)
「INVITATION」5月号で、映画作りに関する5冊のオススメ本を紹介してます。

「パピルス」4月末発売号と「ダ・ヴィンチ」5月号、かい「INVITATION」6月号では、安達寛高さんといっしょに今度のユーロスペースで上映する「東京小説」上映や映画「人魚姫と王子」についてのインタビューが出ています。
 それぞれ違う切り口の話で面白いし、写真(2人とも撮り下ろし!)も3誌ぜんぜん違う感じで撮影されたので、ぜひ読んみて!!


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3月15日

 桜、まだ咲かないかな?
 まだまだ寒くて、ラビットファーのコートばっかり着てる。

 昨日は映画「人魚姫と王子」を公開する上映イベント「東京小説」の取材を受けるために、この映画でも活躍してくれたお友達のヘアメメイクさん、ふーちゃんにメイクしてもらった。
 彼女は装苑の表紙も手がけたほどの実力者なんだけど、おっとり&ふんわりした、包み込まれるようなキャラのひと。
 あたしはメイクやスタイリング、大好き。プロのお仕事ぶりを見てると、なんだかアート作品作ってるみたいですごい!
 あたしはよく気分が落ちたり、違う自分になりたい時、アイメイクやリップの色を変えたり、ウィッグをつけたりする。
 よくファッション誌を参考にして、「チャイニーズ風」とか「スパニッシュ風」とかのメイクを試して遊んでる。女の子ならこのメイクで変わる楽しさを思いっきり味わわなきゃもったいないよね。
 ちなみにあたしの開発した色んな外国人モードになれるメイクとは……。

「チャイニーズ  ルーシー・リュー風」
 眼の下のアイラインを強めに描いて、目尻からこめかみに向かってきゅっと上につり上げるようにラインを足す。
 眉は直線的に逆ハの字。上瞼も目尻側に広くグレーのシャドーを乗せる。リップは暗めの色で小さめに輪郭をとる。そして髪はボブか後ろでおだんご。

「スパニッシュ ペネロペ・クルス風」
 とにかく眉をブラックでくっきりはっきりがポイント。眉山を高く、ちゃんとへの字にして、眉頭もいつもより長めに描くだけ。マスカラも上下濃密につけて、アイラインはやや吊り目ぎみに描く。
 そして目頭はホワイトパウダーでハイライトをつける。リップは鮮やかなオレンジ系レッド。髪はロングのゴージャスで野性的な巻き髪。

「フレンチ ジュリー・デルピー風」
 眉は細めの弓形。色も明るい茶系のマニキュアに変える。アイラインは細めだけど、まつ毛はばっちりカールさせて……。
 シャドーはピンクとか赤とかオレンジとか、明るい色の濃淡をつける。
 肌色は白っぽいピンク系。リッブはレッドでくっきりはっきり。ヘアも明るめのブラウンで、顔を細かいウェーブで囲むのがポイント。

「アメリカン スカーレット・ヨハンソン風」
 眉は山をくっきり作って、茶系ではっきり描く。下のアイラインはネイビーで目尻だけ強めに。リップは唇をぼってり厚めにみせるように、大きめに輪郭をとる。へアはおでこを上げて大きめの巻き髪。
 頬の質感をピーチみたいにふっくらつるつるにすることがポイント。

 どう? 気分転換に試してみて。
 ファッションもそれに合わせて七変化させるともっといい感じ。

 ちなみに昨日は、乙桜学園祭のプログラム用の校歌や校則も安達さんと作りました。
 お互い書いたものを見て爆笑しました。
 めちゃめちゃ面白いです。


☆☆☆亜美からの報告☆☆☆
「東京小説」の渋谷公開は、6月2日から2週間と正式決定しました。
詳しいことはblogで……。


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3月1日

 ゆうばり応援映画祭で無事、「人魚姫と王子」上映してきました!!
 詳しいことはblogに書いたけど、たくさんの人に観てもらえてほんとによかったです。
 ただ心残りだったのは、会場に来てたドラえもんと一緒に写真が撮れなかったことと、ロング・カールのウィッグが浮いちゃって、イマイチ、かっこいいメイドさんになれなかったこと(やっぱりエクステにすべきだった)
 あと旭山動物園に行けなかったこと!!
 次は絶対に行って、ペンギンと白クマを見たーい。
 夕張でいっぱい食べて、飲んで、遊んだから、少しは街のためになれたらいいなー。
 次は5月のユーロスペース上映で完全燃焼します!!

 2月27日はC.C.Lemonホールで行われたSalyuさんのライブツアー「TERMINAL」の最終日に行ってきました。
 まるであたしのために曲を選んでくれたかと思うぐらい(……なわけないけど (笑))、大好きな曲をいっぱい歌ってくれて、今、最高にシアワセな気分。
「彗星」「VALON-1」「風に乗る船」「Tower」「name」「鏡」「landmark」……みんな思い入れの深い曲ばっかり。
 Salyuさんの衣装と髪も、すごく可愛かった。アップにした髪に白い鳥が三羽止まってて、ライトに照らされると色が変わって見えるレースの白いふわふわドレスが、よく似合ってたよ。鳥さんの髪飾り、アップで写メに撮ったのに、うまくうつってなかった! 残念。
 彼女の歌声を聞きながらずっと、あたしはすごく綺麗な透き通った水をイメージしてた。人間の耳って、水の音にとっても心地良さを感じるらしい。たとえばピアノの音も雨だれや水滴を連想させる。
 なによりも、水は命のもと。きっと生まれる前からお母さんの胎内で羊水の音を聞いてるから、本能的に水の音を聞くと、気持ち良くなるんだと思う。
 ショパンのピアノ曲も、すごく水の流れを想像させる。ドビュッシーもそう。そしてあたしの好きなミュージシャンたちの歌もみんな、水を感じさせる。……ってことはつまり、歌が生命力そのものってことなのかも。
「こう生きよう」「ああしなきゃ」とか頭で考えるよりも、水がいつか海に流れ着くように、自然に大地を流れていけばいいんだよね、水は静かだけど、時間をかけて岩も砂も土も、どんな場所でも削って貫いていく凄い強さがある。
 今日、ふたつにわかれた水も、嵐で泥に濁った水も、またいつか、元の澄んだ大きな流れになる。そんな風に歩いていけたら、きっと夢も憧れも熱い想いも、何も失わずに生きられるのに……。
「VALON-1」を聞きながら、頭の片隅でそんなことを感じていた。


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2月15日

 きょうは最近、よく考えてることを書いてみます。
 最初はスピッツの歌から。スピッツは大好きで、アルバムは全部持ってる。
「渚」「フェイクファー」「冷たい頬」「大宮サンセット」……大好きな曲はたくさんあるけど、なんていっても亜美的不動の1位は初期に出たアルバム「ハチミツ」の中に入ってる「ロビンソン」っていう名曲。
 きっとみんなも知ってるよね。
 メロディーも最高だけど、歌詞もすごい。
「片隅に捨てられて 呼吸をやめない猫も どこか似ている……」
 時々、ふっとCDラックから引っ張りだして聞きたくなるんだけど、この歌詞を聞くたびに、どきんとする。
「呼吸をしている」じゃなくて「呼吸をやめない」ってしたとこがすごいなーと思う。「呼吸をやめない」っていうのは、猫の生きようとする意志を表現してるから。
 道ばたのダンボールに眼もあかないうちに捨てられて、飢えて弱ってがりがりにやせ細って寒さに震えてる子猫が、それでも必死に生きようと息をして、消えそうな声で母猫を呼んでる。いつ死んだっておかしくない。なのに、一秒でも長く命の炎を燃やし続けようと、必死に小さな胸に空気を吸い込んでる。
 そんな子猫を見ると、胸がしめつけられて、抱きしめずにはいられなくなるよね。きっともう衰弱してて、母猫を呼んで鳴くのだって辛いはずなのに、どうしてあなたはそんなに最後の瞬間まで、あきらめずにいられるのって……。
 どんなにザンコクな運命に放りだされても、生まれた瞬間からゴミ扱いされて愛情のかけらさえ注がれなくても、子猫は一分でも一秒でも生き続けようともがく。
 なぜなら、呼吸をすることが、「いきもの」の宿命だから。空気を吸って、水を飲んで、人間が捨てた残飯をあさる。それが子猫が「物体」になってしまうことを止める、ただひとつの道。
 すべての「いきもの」は呼吸をして、この星に流れている大気を身体に入れ、また出す。すべての「いきもの」は水を飲んで、この星に流れるH2Oを細胞にしみ込ませて、また流し出す。
 人間も同じ。
 あたしはこのごろ、自分を人間って思うのをやめた。
 ただの「いきもの」。
 水や酸素や、それからたくさんの世界の出来事や、夏の空気の香りや、冬の風の音や、春のきらきらした木漏れ陽や、まわりに生きてるものたちの感情を吸収して、あたしの細胞にしみ込ませて、それから出す。
 小説にしたり、詩にしたり、シナリオにしたり……。
 時には涙や愛情の行動や、笑いや怒りになって、出て行くときもある。
 身体に入れて、そして出す。
 ぜんぶ、おんなじ。子猫が必死に呼吸をしてるのと、おなじ。
 だってあたしたちのもとは、水中に澄むプラナリアみたいな「いきもの」。
 呼吸をして、この世界から何かを受け取って、また還す。そうすることでしか、この世界の一部になれない。
 以前はよく「どうして人は生まれてくるんだろう?」とか「生きてる意味なんてあるの?」って考えた。人間って特別なものだと思ってたから。
 でも、今はそう思わない。
 身体や頭に入れるものが、他の「いきもの」より少しだけ多いかもしれない。
 吐き出すものも少しだけ多くて、複雑かもしれない。
 たとえ美しいもの、刺激的なものをたくさん、作り出せるとしても、宇宙やこの星自身の限りない美しさや神秘の前では、とってもちっぽけに感じる。
 でも、それでも、空気を吸い、水を飲み、そして生まれた美しい感覚や優しさを自分の心から蜘蛛の糸みたいに吐き出す行為をやめないから、この「いきもの」はまだ化石にならずに、呼吸をし続けてるんだと思う。
 時々、自分がどうしようもなく暗い、ネガティブな闇の力に突き動かされてるなーと思うとき、捨てきれない負の部分を海に投げ捨てたくなる。
 入ってきたものは、みんな美しいものにして外に出したいのに、醜いものなんか、生み出したくないのに。それも「いきもの」の宿命かもしれないけど、せめて真っ黒の泥水じゃなくて。生き物が棲めるぐらいに濾過してから、自分から流れ出ていって欲しい、と思う。
 やっぱりあたしは『人間』にどこかで背を向けてたい、ひねくれ者なのかな。
 でも中原中也の詩も、マサムネの書く歌詞も「人はみんなくだらなくて、ちっぽけででもなんか必死にもがいてるあったかいいきもの」っていう気持ちにさせてくれるから、大好きなんだと思う。
 風を吸い込んで、空から降ってきた水を飲んで、心から吐き出したものが誰かをそんな気持ちにさせられるとしたら、呼吸をやめないことは結構すてきなことかもしれない。
 そして、あたしもそんな「いきもの」になりたい。



2月1日『ツギハギ姫と波乗り王子』発売記念クイズ

 今日はうれしいサプライズを発表します!!
『ツギハギ姫と波乗り王子』発売を記念して、この本を買ってくれたクイズの正解者から一名にメイド服好きな杏のお気に入りの、可愛いメイド服をプレゼントします!!
 カバーに登場してくれたまゆちゃんもモデルをしている人気メイド服ショップ「キャンディフルーツ」の新品でなんと価格は19950円!!
 クリスティーブラックメイド服といって、黒に繊細なフリルの縁取りがついていて、とってもおしゃれ。写真でもわかるように、ストレッチ素材で着心地も抜群だよ! もちろんふりふりのエプロンと、首リボンつき。サイズはMだけど、エプロンのひもで調節できるから、S、Lの人もだいじょうぶ(ちなみに写真のモデルさんは170センチです)ほんとはカチューシャは付いてないけど、特別、あたしのお気に入りの私物をつけまーす。まだ新品でとってもカワイイ。
 仕立てもデザインもすごくオシャレで、パーティーとかで大注目、大モテ間違いなし!! 男子でも着てみたい人はぜひ!!(笑)


 外れた方も、すてきな感想を書いてくれた優秀賞として2名を、5月にユーロスペースで「人魚姫と王子」(監督 桜井亜美)「3D/立体東京」(監督 安達寛高)を上映する「乙桜学園祭」のご招待券をプレゼントしまーす。
 な、なんと、あたしも乙一さんも、そして豪華ゲストも参加する、ほんとにあり得ないぐらい、めったにないイベントです(ちなみにあたしはメイド服着ます(笑)!!)
 招待券の発送はもう少し先だけど、ご招待予約券を送ります。
 東京や関東の人じゃないと来るのは辛いかもしれないけど、この機会に渋谷映画館巡りとかするのも楽しいかも。
 ちなみにユーロスペースは、渋谷円山町にあって、近くにはあたしの小説にも出てくる有名なライブハウス「ON AIR」とか、「Asia」「ATOM」「HARLEM」「VUENOS」とか超有名なクラブがいっぱい集まってるめっちゃ楽しいところ。クラブ系のかっこをしてくれば、映画のあと、そのままクラブで朝まで踊れちゃいます。
 ほんとは「乙桜学園祭」でも踊りたいぐらいの勢いなんだけど(笑)
 ちなみに学園祭であたしが着るのは、ウィンザーメイドっていう、ちょっと長めな膝だけの胸元でリボンを結ぶ、いかにもイギリスっぽいやつです。
 学園祭にメイド服やコスプレで着てくれた人は、何かドキドキな楽しいことがあるかも!


『ツギハギ姫と波乗り王子』発売記念クイズ
 それではクイズです!! 小説の中で、杏のネットの相談相手になる「ねずみ花火」の本名は? フルネームで書いてね。クイズの答と、
・ お名前(ペンネームも)
・ ご住所
・ クイズの解答
・ 感想
・ メイド服か招待券か
を官製はがきに書いて、下記の送り先まで2月28日までに送ってください(当日消印有効)。
沢山のご応募、お待ちしております。

〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-12-6
幻冬舎編集部 桜井亜美『ツギハギ姫と波乗り王子』プレゼント係


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2月1日

 今日はうれしいサプライズを発表します!!
『ツギハギ姫と波乗り王子』発売を記念して、この本を買ってくれたクイズの正解者から一名にメイド服好きな杏のお気に入りの、可愛いメイド服をプレゼントします!!
 カバーに登場してくれたまゆちゃんもモデルをしている人気メイド服ショップ「キャンディフルーツ」の新品でなんと価格は19950円!!
 クリスティーブラックメイド服といって、黒に繊細なフリルの縁取りがついていて、とってもおしゃれ。写真でもわかるように、ストレッチ素材で着心地も抜群だよ! もちろんふりふりのエプロンと、首リボンつき。サイズはMだけど、エプロンのひもで調節できるから、S、Lの人もだいじょうぶ(ちなみに写真のモデルさんは170センチです)ほんとはカチューシャは付いてないけど、特別、あたしのお気に入りの私物をつけまーす。まだ新品でとってもカワイイ。
 仕立てもデザインもすごくオシャレで、パーティーとかで大注目、大モテ間違いなし!! 男子でも着てみたい人はぜひ!!(笑)


 外れた方も、すてきな感想を書いてくれた優秀賞として2名を、5月にユーロスペースで「人魚姫と王子」(監督 桜井亜美)「3D/立体東京」(監督 安達寛高)を上映する「乙桜学園祭」のご招待券をプレゼントしまーす。
 な、なんと、あたしも乙一さんも、そして豪華ゲストも参加する、ほんとにあり得ないぐらい、めったにないイベントです(ちなみにあたしはメイド服着ます(笑)!!)
 招待券の発送はもう少し先だけど、ご招待予約券を送ります。
 東京や関東の人じゃないと来るのは辛いかもしれないけど、この機会に渋谷映画館巡りとかするのも楽しいかも。
 ちなみにユーロスペースは、渋谷円山町にあって、近くにはあたしの小説にも出てくる有名なライブハウス「ON AIR」とか、「Asia」「ATOM」「HARLEM」「VUENOS」とか超有名なクラブがいっぱい集まってるめっちゃ楽しいところ。クラブ系のかっこをしてくれば、映画のあと、そのままクラブで朝まで踊れちゃいます。
 ほんとは「乙桜学園祭」でも踊りたいぐらいの勢いなんだけど(笑)
 ちなみに学園祭であたしが着るのは、ウィンザーメイドっていう、ちょっと長めな膝だけの胸元でリボンを結ぶ、いかにもイギリスっぽいやつです。
 学園祭にメイド服やコスプレで着てくれた人は、何かドキドキな楽しいことがあるかも!


『ツギハギ姫と波乗り王子』発売記念クイズ
 それではクイズです!! 小説の中で、杏のネットの相談相手になる「ねずみ花火」の本名は? フルネームで書いてね。クイズの答と、
・ お名前(ペンネームも)
・ ご住所
・ クイズの解答
・ 感想
・ メイド服か招待券か
を官製はがきに書いて、下記の送り先まで2月28日までに送ってください(当日消印有効)。
沢山のご応募、お待ちしております。

〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-12-6
幻冬舎編集部 桜井亜美『ツギハギ姫と波乗り王子』プレゼント係


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1月15日

 今日、なんといっても第一に報告したいのは、今月の25日頃に出る新刊単行本のこと。タイトルは今までのあたしの本とかなり違う変化球で、『ツギハギ姫と波乗り王子』です。
 最初から、自分で何かの形で映像化したいと考えながら書いた初めての小説。
 物語の寄せ集めの世界でしか生きられない「ツギハギ姫」こと杏と、波の世界でしか生きられないサーファー「波乗り王子」のリクが出会って、混じり合えないはずの2人が恋をする。
 でも、もともと違う世界の住人だった2人が、一緒に住み始め生活を共にするにつれて、お互いの心の世界を理解する難しさを痛いほど学ぶ。傷つきながらももっと深く求め合う日々。
 でも決して消せない記憶から「ツギハギ姫」を演じるようになった杏は、そのカラが壊れ、リクに依存しないと生きられなくなったことに大きな不安を感じていた……。
 杏は本やマンガの虫だった頃のあたしが、濃く反映されてる。
 今でも覚えてるけど、中学の頃、学校も家もいやなことだらけだった時、「このリアル世界のストーリー考えた作者、才能ない! だってこんな愛も夢もない廃墟みたいな場所に、物語なんか生まれっこない」って思った。
 廃墟だって思ったのは、尖ってたその頃の心に生身の人間がエゴイスティックで怖く思えて好きじゃなかったから。現実は物語と違って、無意味としか思えないたくさんの苦しみや悩みばかり。本当はすべてに意味があって、今の、前進する大きなパワーに繋がってるけど、その当時は、とてもそうは思えなかった。
 きっとみんなもそうだよね。この世界に生きることで自分自身の物語を紡きだすなんて、あり得ないぐらい遠くて不可能なことに思えた。
 この世界はただ果てしなく広くて荒涼としていて、分厚いカラで心を守らなければ、たちまち人の心に住む恐ろしい魔物の餌食になる。そんな風に感じていた。
 杏はそんな女の子。そして恋愛の相手にもどこかで自分を守っていて、心をさらけだせないから、エッチの「いく」っていう感覚ももてたことがない。だけど、リクをたまらなく好き。
 出会って、恋をして、共に暮らしたいと望み、ケンカしたり傷つけあいながらも、やっぱり離れられない、いとおしいから同じ部屋に帰る……。
 誰もが体験する恋愛の歴史。でも、まったくちがう人生を歩いてきた2人が、心のカラを破ってすべてを共有しあうことって、ほんとはものすごいエネルギーと愛の力と勇気がいる。
 カラをかぶったままでも一緒の生活はできる。でもそんな2人には孤独な隙間に悩む瞬間がきっとつきまとう。相手の過去も傷も痛みも受け止めることは、生易しいことじゃないし、すごく強い覚悟がいること。
 でも人間って、けっこう強い。
 両足を踏ん張れば、女の子だって男の人をおんぶしたり肩で体重を支えたりもできる。人間の心って、そんな風に、ほんとに愛した人の重さを抱えても、自分の夢を持ち続けられるぐらいでっかくてすごいもの……。
 でもそれに気づくまで、きっとたくさんの失敗や別れを繰り返す。
 杏とリクは、手を繋いでそこにたどり着ける?
 そんなストーリーです。
 好きな人と一緒に住むっていうこと。同棲でも結婚でも、ただの恋人関係とちがって、お互いのいい所も悪い所も見えるし大変なこと。
 最近、英語で最高のパートナーを「ベターハーフ」っていうことの意味を、よく考える。「あなたはわたしの半分。わたしはあなたの半分。2人合わせて一人前になるんじゃなくて、完全じゃなかった魂の形が、相手と一緒になることによって、完全な形になる。
 そして2人ともその魂の輝きで、自分を遥かに越えた大きな強い自分になれる。
 そんな最高の相手っていう意味なんだと思う。
 そして今回の表紙モデルは……なんと以前表紙のモデル・オーディションをした時に惜しくも次点だった一之瀬まゆちゃん。彼女は今、可愛いコスプレ関係の衣装のモデルさんをやってるんだけど、今回の物語の世界観にぴったり、ということでモデルになってもらいました。
 おなじみの蜷川実花さんが、今回は思わず鳥肌がたつような、幽玄美に溢れる写真を撮ってくれました。光と影、色彩の陰影、まゆちゃんの表情……これこそ物語。 
 あたしはこの写真を見ると、谷崎潤一郎の『痴人の愛』を思い出す。
 本屋さんへ行ったら、この美しい表紙を見つけて!!

 そして……実花さん初監督の映画「さくらん」、試写で見ました!
 衣装、セットから人生観、恋愛観まで、どこをどう切っても丸ごと実花ワールド炸裂っていう感じで、圧倒されます。実花ファンは絶対必見!!
 みんな一つずつ夢を実現しながら、前へ前へと歩いて行く。そのことにも感動した。燃えてる星みたいに強烈な夢実現エネルギー、あたしも死ぬまで持っていたいな。すべてを焼き尽くしても、その中から新しい星の命が生まれてくるように。

 映画「人魚姫と王子」が、来月、某映画祭でも上映されことになった。
 これについてはまだ情報公開できないので、もう少し待っててね。
「……姫と……王子」っていうタイトルは、映画のタイトルとして絶対、やりたかったから、意識的に続けました。誰もが本物の恋をすると、2人の世界の中で王子さまとお姫さまになるんだと思う。お互い以上に大切なものなんて、この世界には何もないから。


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