直撃!あの人に聞きたい


 このコーナーでは、読者の皆様から「この人にこんなことを聞いてみたい」「あの話をしてほしい」という質問を大募集いたします。そして寄せていただいたご質問に直接、作家がこのコーナー内でお答えいたします。

 第1回は待望の新作小説「不倫と南米」で大きな注目を集めている

吉本ばななさん

です。





Qustion1


私はばななさんの見た夢の話が大好きです。最近かわった夢、なんだか気になる夢、心に残る夢を見ましたか? どんな夢で、ばななさんがどんな解釈をしたのかを知りたいです。教えて下さい。


Answer1


最近見た変わった夢は、私がベランダでなんだかよくわからない、毛が生えていて歯がするどくて2メートルくらいの大きな生き物を人からあずかって飼っているというものです。
そいつがかむので、えさをやるのが大変だ、という夢でした。
特に後ろを向いているとき、手に持っているえさ(にんじんだった)をとろうとしてかむので、すごくびくびくしてえさやりをする、という内容でした。
ほかにも、飼っている亀の首が折れる、という夢が最近のいちばんこわかった夢です。獣医さんに泣きながら電話するのです。
これらの夢は、まだ赤ちゃんである亀の健康に神経質なのと、昔飼っていた陸亀を死なせたつらい記憶からくるものでしょう。




Qustion2


自分が壊れたかもしれない、と思ったことはありますか?
もしそんなことがあったら、そうなったとき、どのような行動をとりますか?
あるいはとらないようにしますか?


Answer2


精神は仕事上、かなり丈夫だと思うし、苦手なことに追い込まれてストレスをためないように、ものすごく注意深く生きているので、精神的には今のところありません。
もしものときも、大泣きして、もしくはヒステリーを爆発させて、すぐにおさまります。
体が壊れているのかも、と思ったことはあります。
今思うと、苦手なことを認識せずに次々にいろいろなことをしていたため、ストレスもたまり、過労でもあったのでしょう。
1年間に3回くらい、ヘルペスとかヘルペスに似たものとかができ、とにかく顔が腫れたり、目が腫れたり、五円玉くらいの大きなかさぶたができるほどに密集した水疱ができたりをくりかえして、一度は顔が腫れすぎて目が圧迫され、緊急入院したときには、ちょっとこのままではいけないのではないか、と思いました。
ウィルス性のもので、免疫力が弱ると出てくる、ということはよくわかったのですが、どれがヘルペスでどれが違う、とか、いつ薬を飲むといいのか、とか医者によって言うことが違い、しかもヘルペスというのは、はじまってしまうと1週間くらいはどうやってもおさまらないものだとか、どうもまだよくわからないものらしく、すごく不安になり、また人前に出る仕事なので、顔に巨大なかさぶたができるのは、ちょっといやでした。
顔にいろいろあると、考え方が暗くなるもので、「またなったらどうしよう」という気持ちになるのがいやでした。
入院中、気をつかいすぎて元気にしていたら、先生に精神の病を疑われたときにはほんとうにショックでした。まあ、質問ぜめだし、元気だし、ヘルペスでないものでも「ヘルペスですか?」と病院に来るし、無理もないけど。
結局「1週間普通に、静かにしていればなおるよ」という指示が守れないような人生を考え直して、少し不義理をしても、余裕のある時間組をするようにしていますが、あのときは、このまま行くと、壊れるんだろうな、と思いました。
自分の向き、不向きをよく知ることが、壊れるに至らない秘訣だと思います。





Qustion3


映画の脚本を書いてみようとは思いませんか?


Answer3


全く思いません。興味がないです。
原案というのは、やったことがあります。
が、そんなに楽しいことではなかったです。
イメージを動かせないので、
フラストレーションがたまるのです。