銀座あけぼの銀座あけぼの
街中の木々もちらほら色づきはじめ、
秋の気配が色濃くなってきました……
あたたかい珈琲のおいしい季節ですね。
そんな時期に、この連載を始めることが出来てうれしく思います。

さて、前回はおいしい豆に出会うことが
おいしい珈琲が飲める近道だというお話をしました。
「おいしい珈琲のため」というと、よく、
「淹れ方はこうしましょう〜」という話になり、
また皆さんもそんな点を期待されるかもしれませんが……
淹れ方のコツは多少あるとしても
一番肝心なのは「豆」ですからね〜。
そんな「おいしい豆に出会えるお店を探すポイント」
について、今回はお話してゆきます。
今しばらく、豆に出会う旅にお付き合い下さいね。
おいしい珈琲はどこに?
いきなりですが、みなさん
「おいしいパンが食べたいなー」という時、どうしますか?
まさかスーパーやコンビニに行って、
袋に入ったパンを買ってきたりはしないと思います。
[やきたて]とカードが出ているようなパン屋さんに買いに行きますよね?

珈琲にも同じことがいえます。

魚だったら魚屋さんへ、
肉だったら肉屋さんへ、というように
おいしいものは専門店にて買い求める。
珈琲なら珈琲屋へ、自家焙煎のお店へ行く。
ごくごく普通の発想だと思いますが、
多くの人は、買い物ついでにスーパーの市販品や
コーヒーチェーン店で既にパッケージされたものを
買っている……というのが現状でしょう。
「安いから」「わざわざ買いに行くのが面倒だから」、
そんな声が聞こえてきそうですが、
そういう手軽さというのは
「ま、こんなもんだ」程度の珈琲との出会いにしかいたりません。

「ま、こんなもんだ」ではなく
「ほんとうにおいしい珈琲」というのは存在します。
このお話は、そういう珈琲に出会うための、道先案内ですからね。
正直、専門店といってもほんとにピンキリです。
でも、有名店であるとか、お店の大きさとかは関係ありません。
近所に専門店がない場合は別として、
わざわざ通販やネットで探して取り寄せることまでしなくても、
あなたの住んでいる街で
「そういえば、あそこに珈琲屋さんあったなぁ……」
というのはありませんか? たとえ規模は小さくても、
ちゃんと珈琲豆と向き合って、コツコツやっているお店の珈琲は
おいしい可能性を秘めていますよ〜。

そこで珈琲の場合の専門店ですが、
単に、ケースなどに豆を入れて並べて
量り売りをしているお店ではなく、
出来れば「自家焙煎」をやっているお店を探して行って欲しいです。
しかも、「コーヒー」ではなく、「珈琲」と書くようなお店だと、
いい感じですね〜。


ここでちょっと
よく珈琲を知らない人のために……
珈琲豆ってもともとあんなふうにセピア色をして
ふっくらと香り豊かな豆じゃありません。
もとは生豆と呼ばれるのですが、
緑色っぽい、かたーい乾燥した豆。
それを焙煎という「豆を煎る」作業によってセピア色になり、
あのスバラシイ香りを放つ
みなさんが普段目にしている
珈琲豆へと変身するのです。
「自家焙煎」と書いてあるお店は
そこのお店で焙煎している、ということですね。
ま、パン屋さんが自分のところで
パンを焼いて売っているのと同じです。
お店の前に立ってみて
そんなお店を見つけたら
まずはお店の前に立ってみて下さい。
珈琲の良い香りがしてきますか?
また、お店の中に一歩入った時、
ぷわんっと香って、思わず
「い〜〜におい」と言ってしまうようなところは
かなり期待出来ます。
逆を言うと、
珈琲屋なのに珈琲の香りがしないお店
というのは、あまり期待出来ません。
そのくらい、「香り」というのは
ひとつの目安になります。

おいしい珈琲=よい香りがするものです。

香り以外には、具体的な部分で
お店の中をチラッとのぞいた時に
シンプルな商品構成で、豆の管理がちゃんと出来ている
お店というのはgoodです。
最後に、
どうも感覚的な話になりがちですが
私の経験からしても、お店を見つけるコツって
カン(勘)の部分もあるんです……じつは。
おいしいお店というのは、珈琲でも他の食べ物でも
店構えからしてセンスの良さが感じられますからね。
「なんとなくおいしそうだな……」
そういうものを発しているお店を
すばらしきカンとウン(運)を働かせて探すといいですよ。
そうして自分のカンがあたって
おいしい珈琲に出会えた時って、けっこううれしいですよ〜。
ピコン! って電球がつきます。


では次回、「豆を買う時のちょっとしたポイント」の
お話をしてゆきますね。
みなさんそれぞれに、おいしい珈琲探しを
楽しんで頂けるとうれしいです。
今回はこの辺で――。