
ひだ・かずお PROFILE
1964年東京都生まれ。バレリーナ、会社勤務を経て、料理家となる。誰にでも簡単に作れる料理にファンも多く、雑誌、書籍、テレビなどで活躍中。現在は、夫と娘の三人で、神奈川・三浦半島の海辺で暮らす。著書に『作りおきして、便利なおかず』(世界文化社)『飛田和緒のかわいいお弁当』(小学館)、『お料理絵日記1〜3』『毎日のみそ汁100』(小社刊)など多数。

今日から夏休み。
初日はベランダにプールを組み立てました。
空気をいれて膨らませるタイプではなく、今年はポールを組み立てて、ビニールを張るタイプのものを新調。ネットでみる限り、簡単にセットできるものと思っていましたら、それがそう簡単にはいきません。夫とふたりであーでもない、こーでもないと作り出し、水をいれるまでに二時間近くかかりました。
汗だくになって格闘しただけあってプールはりっぱに組み上がり、水をいれるときらきらと透き通って美しい。家族三人でさっそく飛び込み、涼みました。
この日から娘は一日中プールで遊び、大人は朝と夕方水に浸かって、身体を冷やすが日課となりました。
夏休みの我が家は民宿状態。友人たちがやってきてはベランダで飲んだり、食べたり、プールに入ったり。平日なら少し車を飛ばして我が家お気に入りの佐島のビーチに出かけます。浜は少々狭いけれど、水の透明度が抜群なのです。
ベランダバーベキューのために今年はたっぷりとにんにく味噌を作っておきましたので記します。皮をむいたにんにくは味噌に埋め込んで一ヶ月くらいそのままおいておくだけ。にんにくに味噌が染みたら、フードプロセッサーで撹拌し、なめらかにして出来上がりです。焼き肉につけて食べたり、きゅうりなどの野菜につけて食べてもおいしい。夏のあいだ重宝した調味料のひとつです。

猛暑が続いていますが、我が家ではそんな暑さもなんのその。朝からたいへんな食欲です。
今日は夫のリクエストでチャーハン。長ネギとたまごのシンプルな炒めごはんを作り、昨夜作った鶏のから揚げと、ポテトサラダをそえました。
チャーハンは最近ごはんを炒めてからたまごを加える作り方。そのほうがごはん全体にたまごがからんでふんわり仕上がるように思うのです。
しっかりと食べて寝る、汗をしっかりとかくことをしていると暑さには強くなっていくみたい。だからか逆にエアコンの効きすぎた部屋にはいったりすると血の気がひく。先日もすーっと貧血状態になってしまい、急いで家に帰ってお風呂であたたまったら治りました。
海の家で暮らすようになったら野性的な身体になったのかもしれませんね。

赤じそのジュース作りの日。近所の農家のお母さんから無農薬の赤じそをわけてもらいました。葉を摘んで、よく洗い、湯と合わせてよく煮だし、砂糖で甘味をつけて、仕上げに酢を加えると赤じその色がぱっと赤く鮮やかになります。ただ煮出しただけではこの色は出ません。煮ているときには黒っぽくてくすんだ赤緑色なのです。だから最後の酢をいれる瞬間の気持ちのいいことといったら。鍋のなかがパッと明るくなるから不思議です。
晩はここにきて寝苦しい夜が続き、我が家では全員水枕をして寝ています。

まぁ、よく晴れること。夕立もない夏っていうのも珍しいことです。鉢植えの花やハープにはあまりにも強い日差しなので日陰に隠しました。洗濯物もカラリと乾くというよりはいっきに乾くからか、ややパリンパリンと固く乾く。せっかくのお天気ですが、タオルはふんわりとさせたいから乾燥機にかける始末。
ただそうはいってもお盆が過ぎると海辺はいっきに秋の気配に。今まで、もやで見えなかった富士山や伊豆半島の姿が見えたり、朝晩の風がいっきに涼しくなったり。虫の声もかわりました。庭のすみにみょうがが顔を出し始め、青じそが茂りはじめました。
さっそく掘りたてみょうがを千切りにして、しそとしょうがの千切りも合わせて薬味をたっぷりと作りました。今晩はなすの揚げ浸しとそうめん、厚焼きたまごの献立に決定。薬味が隠れ主役です。
なす:6本 揚げ油:適量 だし:2カップ
しょうゆ、みりん:1/4カップ 砂糖:少し
1. みりんは煮切ってからしょうゆとだしと砂糖を合わせておきます。
2. なすは一口大の乱切りにし、高温の油で素揚げします。切り口がこんがりと揚がってきたら油から引きあげて1にいれて30分も漬けると出来上がり。一晩漬けるとさらに味がしみていきます。
みょうが、しそ、しょうがはすべて千切りして水に5分ほど放し、水気をよくきって合わせておきます。そうめんにも、なすの揚げ浸しにのせてもおいしい。


逗子の花火大会。ここ最近大きなスポンサーでもついたのか、花火はもちろん音楽も組み合わせたイベントになっていると聞き、今年はぜひと思っていましたら、なんと秋に出版予定の本の再撮が入ってしまいました。夏休みといえどもこればかりはやるしかありません。それでも娘が楽しみにしていたので、なんとか仕事を済ませて花火開始ギリギリにとにかく行けるところまで行ってみようと家を出ました。逗子と家の中間あたりまで進んだときに突然目の前に大きな花火が。ここでも十分と車をとめて出ましたら、びっくりするほど大勢の人が観ていました。
うわさ通り花火はかなり豪勢な感じ。あいだをあけずにどんどんと打ち上がり、素人のわたしはもう少しゆっくりとやってもと思うくらいでした。でもこの演出が花火をさらに迫力のあるものに見せているんだなと。残念ながら音楽とのコラボは来年までお預け。音はさすがに風にのっては聞こえてきませんでしたね。
帰ってから娘とやたらで冷や茶漬け。やたらは実家の母から教わったサラダのような漬け物のような、長野の郷土食です。やたらといろいろ入れるからこの名がついたそうです。これがあるとごはんがとまらない。夏太りが気になる我が家族です。そう娘がこの夏ものすごく大きくなりました。3センチ近くニョキニョキっと。夏休みはストレスがないから大きくなるんだなんて友人が言っているのを聞き、家族でギョギョっ。
きゅうり:1本
なす:1本
みょうが:1個
おくら:2、3本
青唐辛子:1本
大根のみそ漬け(粗みじん切りにしたもの):大さじ2くらい
塩:少し

1. おくらはさっとゆでてから、ほかの野菜は生のまま、5ミリ角くらいに刻みます。
2. 生野菜に少し塩をふって和えてしばらくおき、水気をしっかりとしぼります。
3. おくらと2、大根のみそ漬けを合わせてよく和えて出来上がり。みそ漬けの味が調味料となります。
そのまま食べてもよし、ごはんにのせたり、そうめんの薬味にしたりします。
久しぶりに東京へ。やっぱり都会の暑さは尋常じゃなかった。聞いてはいたけれど、もうすぐにでも家に帰りたい気分となりました。
神保町で打ち合わせをし、お昼は松翁で冷なすそばを、食後にプリマペーラで甘めのアイスコーヒーとはちみつがけのバナナを。おいしいものを食べると東京はいいなぁと思うんですけれどね。松翁の冷なすそばは皮をむいたなすが丸ごと二本どーんとのった冷やしそば。なすは蒸したか、煮ているのか、だしをたっぷりと含んでいました。その上に鶏のそぼろとみょうがの刻んだのがのっていました。つゆはかつおがよくきいていてとてもおいしかった。近くにあったら毎日でも食べたいくらい、夏らしいそばでした。
