いいな〜、犬を飼っている人って、うらやましい!! 今回ご紹介する『子犬のカイがやって来て』を読んで、やっぱり私は犬好きなんだと確信しました。
 映画「クイール」の際に大変お世話になり、今でも交流のある盲導犬クイールの訓練士・多和田悟さんが帯に紹介文を書いていらっしゃいます。でもそれが……こういってはなんですが、笑えます。
「かけがえのない犬たちとの出会いは、人生を豊かなものにしてくれます。その見本のような生活が、ここに描かれています。無茶苦茶ですが。」
 途中までは「うん、うん、その通り」とうなずけます。でもラストの一言「無茶苦茶ですが。」の一文が、ホント可笑しい! 最高!
 この本には、お茶目でやんちゃな犬達の生きっぷりがいっぱいに描かれています。飼い主の清野さんは、「自分は普通に犬を飼い、普通に暮らし、日々の生活を送っている」と思っていたそうですが、その暮らしぶりを書いた文章を読んだ方々からの予想外の反応に、どうやらこれは普通ではないらしい……と思われたようで(笑)。確かに読み始めたら止まらないくらいに面白い!! 2回読んでも飽きません。次回作があれば私は絶対に買います。それくらい可笑しいし、愛情に満ちたあったか〜い本です。
 最高7匹を同時に飼っていらしたのでそりゃ喧嘩も起こるだろうし、静かな時間なんてひとときも流れないだろうし、散歩なんて大変だろうし、えさ代や諸費用だって相当な金額のはずだろうとは思います。思いますが、「そんなことはいいの! それも含めて、これが犬と生活するってことなの!」と深い愛情を持って教えられた気がします。
 久しく行ってませんが、私が通っている乗馬倶楽部に大好きなバーニーズマウンテンドッグのバーニーがいます。大きくて、立ち上がると私の肩くらいまである、やんちゃなかわいい甘えん坊の男の子。この本を読み終えたとき、一刻も早くバーニーに触りたくなってしまいました(笑)。黒々としたふっさふっさの毛に覆われたあの子をぎゅっと抱きしめたい気持ちにかられる私。明日にでも行ってみようかしら。
 ほんとに面白いし、犬好きじゃなくてもOKだと思います。皆さん読んでみてください。それでは、また次回までお元気で。


黒谷友香

黒谷友香(くろたにともか)
黒谷友香(くろたにともか)1975年、大阪府生まれ。95年、映画「BOXER JOE」のヒロイン役で女優デビュー。その後、CM・ドラマ・映画・ 雑誌など幅広く活躍。主な出演作に03年「魔界転生」、04年「クイール」など。またこの秋、公開の映画「SHINOBI」では、美貌の毒婦、陽炎(かげろう)を好演。

子犬のカイがやって来て
『子犬のカイがやって来て』
清野恵里子・文
スソアキコ・絵
幻冬舎刊
1365円(本体価格1300円)