メモリークエスト2 読者からの依頼一覧

Webマガジン幻冬舎: 高野秀行 メモリークエスト2
2011年6月15日 vol.248 ファイル006

大学時代の思い出が詰まった
マイ木刀&木刀袋(グアテマラ)

[お名前]大内
[性別]女性
[欲しい記憶の時間]2010年3月
[国名]グアテマラ
[都市名]フローレス
[探して欲しい記憶の人名、物]木刀と木刀袋

[探して欲しい記憶の詳細]
 はじめまして。私は大学の部活動で殺陣をやっておりました。
 普段の稽古は木刀で行います。大学4年間ほぼ毎日木刀を携えていました。旅に出る際、いつかどこかで何かの時に役立つかと思い(護身用であったり、食うに困った時にはパフォーマンスでもしようかと)木刀を持って出掛けたのです。
 ところがそこにはセキュリティーの問題が立ちはだかっていました。木でできているといくら説明しても武器扱いされ、飛行機の搭乗の際など非常に苦労しました。荷物チェックで取り上げられそうになり、係員に食い下がっていたら搭乗予定の飛行機に乗りそびれた挙句、結局約10ドルものお金を払いサランラップのようなパッキングをすることで守り抜いたこともありました。正直「こんなに手間が掛かるなら持って来なきゃ良かった」とも思う程でした。しかし大切な木刀。思い出の詰まった 木刀。旅の途中で投げ捨てる訳にはいきません。
 幸い危ない目にも、困った状況にも陥ることは無かったので木刀の出番はなかなかきませんでした。本当ならば現地人相手にチャンバラごっこでもして遊びたかったのですが、そんな風に木刀が活躍する日が来る前に木刀を失くしてしまいました。都市間を移動する為に乗った車の中へいとも簡単に置き忘れてきてしまったのです。
 実はその失くした木刀、私の物ではないのです。現役時代に部室から借りた(というかパクった)もので、返すのを忘れてずっと持っていたものなのです。自分の手に馴染んだマイ木刀は大切すぎて何が起こるかわからない海外にはさすが に持っていけませんでした。その代わりに部室の木刀を持って行っていたのです。木刀を入れていた袋は大学4年間使い込んだ思い出いっぱいのボロボロのマイ木刀袋です。部室の木刀は部室へ、そして手元に残ったマイ木刀を元の木刀袋へ納める為にも、高野さんにお探し頂けないでしょうか? 
 宜しくお願いします。


高野秀行より返信


 おおっ、まさにメモリークエストらしい依頼ですね!!
 いろいろひっかかる話ですが、まず大学の部活で「殺陣」なんてあるんですね。
「殺陣部」とかって言うんでしょうか。その存在がユニークです。

 場所もいい。グアテマラ。中米には行ったことがないですが、中米の中でも先住民色が強くておもしろいと聞いてます。
 そんなところに木刀をもっていったわけですね。
 まあ私も昔三味線をやっていた頃、インドネシアやギリシアへの旅に持って行きました。
 三味線は長いし、壊れやすいので、ひじょうに気をつかった憶えがあります。

 木刀は壊れる心配はないものの、やっぱり武器扱いされるのは当然でしょうね。ていうか、武器だし。

 その大事な木刀をあっさりミニバスか何かの中に置き忘れちゃったわけですね。
 見つけた人はどうしたんでしょうね。
 木刀だけなら「木の棒かよ」って捨てられたかもしれないけど、木刀袋に入っていたんでしょう? ボロボロとは言っても、それなりに和風の模様が描かれた、向こうの人から見たらエキゾチックな袋なわけですよね?
 今でも大事に保管しているかもしれない。
 刀だということに気づいて、毎日素振りしたり、友だちとチャンバラをやってるかもしれない。
 おお、つまり、殺陣ではないですか!

 かなりそそられる話ですねー。
 これが十年前とかだったら、さすがに無理と思うけど、まだ去年ですよね。
 可能性もそこそこある。
 
 候補として考えておきますね。





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高野秀行からのメッセージ
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高野秀行プロフィール

一九六六年東京都生まれ。辺境作家。早稲田大学探検部在籍中に執筆した「幻獣ムベンベを追え」でデビュー。

アジア新聞屋台村』『ワセダ三畳青春記』『腰痛探検家』(以上、集英社文庫)、『怪獣記』『西南シルクロードは密林に消える』(ともに講談社文庫)『世にも奇妙なマラソン大会』(本の雑誌社)、『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)など著書多数。

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