メモリークエスト2 読者からの依頼一覧

[お名前]小川 靖晃
[性別]男性
[欲しい記憶の時間]1999年11月
[国名]イラン
[都市名]おそらくテヘラン
[探して欲しい記憶の人名、物]イランの大学生 名前は分かりませんが写真はあります。
[探してほしい記憶の人物の性別]男性

[探して欲しい記憶の詳細]
 細かい所の記憶は定かではありません。ただ時期は確かです。
 私が大学生の時イランを旅行中にお世話になった現地の大学生がいます。たまたま出会った私を学食でご馳走してくれたり、教授に掛け合ってくれ大学の授業を一緒に受けさせてくれたりしました。最後の方の会話で分かったのですが、彼はアフガニスタンの内戦から避難してきている難民だったのです。難民で金銭的にも余裕があるはずもない彼にご馳走になるなんて……。
 知的で行動力もあり親分肌の彼が今もイランで暮らしているのか、それとも母国に戻りアフガニスタンの復興のため働いているのか知りたいのです。
 そして高野さんが会うことができたならお金は私が負担しますので13年前のお返しとしておいしい食事(最低でも学食よりは高価な)を彼にご馳走して欲しいのです。高野さんよろしくお願いします。


高野秀行より返信


 イランにおけるアフガン難民について、私は全く知らないのですが、アフガニスタンの公用語のダリ語はペルシア語の方言、つまりほぼ同じ言語ですから、すごく馴染みやすいでしょうね。もしその人がシーア派なら、ますます行きやすいはずです。つまり、イランには相当数のアフガン難民がいるんだろうな、とこの依頼をいただいて初めて思い至りました。
 それから、今思い出したのですが、アフガニスタンも西のイラン国境に近づけば近づくほど、ジーンズを穿いている若者が多いという話を聞いたことがあります。
 実は、イラン人は中東で最もアメリカに憧れの強い人たちで(これは私の経験から言っても本当だと思います)、ジーンズも大好き。だからイランに近いとその影響を受ける……とのことです。
 でも、なんといってもアフガン難民ですもんね。彼らの視点はまたちがうでしょう。
 その大学生に会って話を聞いてみたいですが、問題は場所。「おそらくテヘラン」って、大学の授業にも出て写真も残っていて、どうして場所がテヘランかどうかもわからないんですか。
 小川さんは相当に間が抜けた人のようですね。とても他人とは思えないくらいです。私であれば十分ありえますからね。だから「おそらく」の部分はいいのだけど、テヘランは行きたくないなあ。
 テヘランは、私の中で、南アフリカのヨハネスブルグと「二度と行きたくない町ベスト1」の座を争っているんです。
 理由は、1)あまりに大都会で広すぎる、2)車の数が多すぎるため、交通渋滞がひどいうえ、道路を歩いて渡るのがひどく面倒、3)そして排気ガスで空気が異常に悪く、外を歩いていると気持ち悪くなる、などです。つまり、ほぼ全て車もしくは交通事情のせいですね。あの半分くらいの交通量なら、素敵な町なんですが。
 ここは小川さんのいい加減な記憶に期待をかけ、アフガニスタンに近いマシュハド辺りであってほしいと切に願うことにしましょう。

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高野秀行からのメッセージ
『メモリークエスト』第一弾/全依頼26件
『メモリークエスト』第一弾が文庫になりました!
高野秀行プロフィール

一九六六年東京都生まれ。辺境作家。早稲田大学探検部在籍中に執筆した「幻獣ムベンベを追え」でデビュー。

アジア新聞屋台村』『ワセダ三畳青春記』『腰痛探検家』(以上、集英社文庫)、『怪獣記』『西南シルクロードは密林に消える』(ともに講談社文庫)『世にも奇妙なマラソン大会』(本の雑誌社)、『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)など著書多数。

高野秀行プロフィール