メモリークエスト2 読者からの依頼一覧

[お名前]まあしい
[性別]男性
[欲しい記憶の時間]1989年4月〜1992年3月
[国名]イタリア
[都市名]ローマ
[探して欲しい記憶の人名、物]父が乗っていた中古のアルファロメオ

[探して欲しい記憶の詳細]
 4歳〜6歳のとき、父親の仕事(日本語学校の教師)の都合でイタリアのローマに住んでおりました。高野さんに探していただきたいのはその当時私の父が乗っていた中古のアルファロメオです。
 私と4つ下の弟がさんざん汚したり傷つけたりしたため、父の職場仲間からは「走るゴミ箱」と呼ばれていました。日本に帰国する際に近所に住んでいた若いイタリア人に売ったのですが、子供ながらによくこんなの買うなあなどと思った記憶があります。
 免許をとって4年になりますが、まだ父を私の運転する車に乗せたことがありません。父が運転していたあのアルファロメオを、今度は私が運転しドライブにつれていってあげたいのです。
高野さん、よろしくお願いいたします。


高野秀行より返信


 よくこんな非常識な依頼をするなあ――。
 というのが一読したときの感想です。だって、二十年前に「走るゴミ箱」と呼ばれていたんでしょう?
 そんな車が今も走ってるわけないでしょう。と思ったのですが、わかりませんよね。
 外国ではときどき、考えられないようなボロい車が走っていることがあります。床が抜けて道路の路面が見える車や、エンジンが普通にかからず、毎回電気のコードを「直結」させてスタートさせる車にも出くわします。
 イタリア国内ではさすがに乗られていなくても、東欧や北アフリカなどで乗られていないとはかぎらない。ルーマニア辺りでロマ(「ジプシー」と呼ばれていた人たち)の若者が爆音を響かせて乗っているかもしれないし、アルジェリアやモロッコでポンコツ・タクシーとして砂漠の町を走っているかもしれない。
 唯一の問題は、どうやってそれを探すかということ。車のナンバーがわかれば、まだ可能性がありますが、もしそれすらわからないということになると……。

 あとは占い師にでも頼むほかないでしょうね。

探してほしい記憶があれば、ここをクリック!





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高野秀行からのメッセージ
『メモリークエスト』第一弾/全依頼26件
『メモリークエスト』第一弾が文庫になりました!
高野秀行プロフィール

一九六六年東京都生まれ。辺境作家。早稲田大学探検部在籍中に執筆した「幻獣ムベンベを追え」でデビュー。

アジア新聞屋台村』『ワセダ三畳青春記』『腰痛探検家』(以上、集英社文庫)、『怪獣記』『西南シルクロードは密林に消える』(ともに講談社文庫)『世にも奇妙なマラソン大会』(本の雑誌社)、『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)など著書多数。

高野秀行プロフィール