メモリークエスト2 読者からの依頼一覧

[お名前]新木美野
[性別]女性
[欲しい記憶の時間]1993年6月
[国名]日本
[都市名]東京都日野市
[探して欲しい記憶の人名、物]指輪

[探して欲しい記憶の詳細]
 私の家族が崩壊した日に無くしたものです。
 当時、小学3年生だった私は、引越しを告げられた3日後に東京から鳥取へ引っ越すことになりました。
 そのとき、「あつこちゃん」がくれた指輪です。
 今思い出すと、女の子が女の子にあげる指輪にしては婚約指輪のような指輪だったと思いますが、当時はその大人っぽさに「おぉ〜」となったのを覚えています。
 ガラスをダイヤモンドみたいに切ってあって、キラキラする指輪はまだブカブカでした。
 指につけては眺め、親姉妹に見せて回っていました。
 しかし、引越しの作業中、その指輪が行方不明になりました。
 どこを探してもありません。
 畳の隙間まで探しましたが見当たりません。
「荷物にまぎれたんでしょ!!」と、キレ気味に母に怒鳴られ、「こっちは大事なもんがなくなったんだぁ!!」と怒り返しました。
 結局どこにもなくて、そのまま引越し、鳥取で荷解きをしても指輪は出てきませんでした。
 その引越しがきっかけとなり、姉・妹は不登校になるほどいじめられ(都会者だと思われたようです)、私はいじめに耐えたり「姉妹の分まで…」とがんばりすぎでうつになり、実家を半ば飛び出した形で現在イラストレーターの仕事とアルバイトをしながら実家から離れたここで一人暮らしをしています。
 あの混乱の日、指輪はどこにいったのでしょう?
 捜索願えたらと思います。


高野秀行より返信


 またもや「人の心がいちばんの秘境」説を裏付けるような依頼ですね。20年近く前になくした玩具の指輪を探せ!ですか。
 私を何だと思っているんでしょう。超能力者か占い師と勘違いしているとしか思えません。

 …と憤ることは簡単なのですが、これって、けっこう面白いかもしれないと思う自分もいます。
 むろん、私にはそれを探し出す能力なんてない。でも、本物の超能力者や凄い占い師だったら……???

 つまり、凄腕の評判をとる超能力者や占い師を徹底的にあたり、「私ならできる」という人を見つけ、その人に探しだしてもらう。
 そうすれば、新木さんの願いも叶うし、私もひじょうに満足できます。というのは、私は子供の頃から超能力や占いにひじょうに興味をもっているけれど、そういう特殊能力を自分の目で確認できたことが一度もなく、正面からそれに挑んでみたくてならなかったからです。

 考えてみれば、この新木さんの他にも、「超能力者か占い師じゃなきゃ無理だろ」という依頼がけっこうありますよね、正直言って。
 この際、いっぺんにまとめてその「能力者」にやってもらうというのも面白そうです。

 もちろん、タイトルも変更です。
 「オカルトクエスト」なんていいかもしれない。本当に指輪が見つかるのかどうかをオカルトで試してみる。それは同時に「能力者は本当にいるのか」というクエストにもなるわけです。

 「人の心がいちばんの秘境」――。
 これを副題か帯のコピーにしたいものです。私のこれまでの本よりずっと売れそうな予感がしますよ。

探してほしい記憶があれば、ここをクリック!





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高野秀行からのメッセージ
『メモリークエスト』第一弾/全依頼26件
『メモリークエスト』第一弾が文庫になりました!
高野秀行プロフィール

一九六六年東京都生まれ。辺境作家。早稲田大学探検部在籍中に執筆した「幻獣ムベンベを追え」でデビュー。

アジア新聞屋台村』『ワセダ三畳青春記』『腰痛探検家』(以上、集英社文庫)、『怪獣記』『西南シルクロードは密林に消える』(ともに講談社文庫)『世にも奇妙なマラソン大会』(本の雑誌社)、『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)など著書多数。

高野秀行プロフィール