「I LOVE メガネ男子」。このごろは堂々といえるようになったんですね。

 わたしの中では、映画『王手』(1991年/阪本順治監督)で軟弱な将棋オタク・香山龍三役を演じる加藤雅也が、LOVEメガネ男子の金字塔を打ち立てたままです。
 香山は白いシャツをズボンにインしている、縁なしメガネの恋愛奥手な男前棋士。あまりの理想の具現ぶりに、くり返しビデオを再生中、よだれをたらしながら何度卒倒したことか(わ、これって冬ソナ観ながらヨン様に頬赤らめてるおばはんと酷似)。

 不器用、虚弱体質、自信なさげにオドオド、たまに挙動不信。メガネをかけてないごく普通の男であればマイナスにしか働かないこれらの要素が、メガネ美男子にくっつけば最高傑作となる。つまり、メガネ男子に限っては、いくつかのもたつく欠点と生マジメなメガネフレームとのバランスが女子のハートをくすぐり、偏愛がぶわ〜っと育っていきまして。わたしだけのメガネくん感が高まるってもんなんですよ!

 例にもれずわたしもそのひとりですが、女子からのメガネ男子に対する妄想は少女マンガチックに拡大し続け、長い間日陰にいたメガネ男子が人気上昇中です。では、メガネ女子はどうなんでしょう?
 今回は「メガネをかける女子」のモテを考えたいと思います。

 まず外見的な問題として、メガネをかけた方がかっこよく見える男子は確実に存在しますよね。メガネをとれば、かなりのひょっとこ顔なのに、今どきのしゃれた黒ぶちメガネをかけて“かっこいいかも”と思わせている男はたくさんいます。
 裸眼だと小豆みたいな目をしたゆかいな顔の友人も、細身の長身を生かし、黒ぶちメガネで雰囲気ハンサムに見事変身、いつもモデルばかりを連れているモテモテ男子になっとります。小豆め、うまいことやりやがってな。

 一方女子の場合、メガネをかけた方がかわいく見えることは少ないように思います。『ガールズメガネ』というおしゃれメガネ女子たちの街角スナップ写真集も、メガネはずした方がかわいいでしょ、なコばっかりだったし。
 男性陣からも「かわいいコなら、メガネかけててもかわいいと思うよ」などと、どうしようもないセリフを頂戴してしまいました。それじゃメガネかける意味ないやん。なぜ男子にはメガネがプラスに作用する場合があり、女子にはないのだろう?
 そうだ、一般的に男性には堅いイメージがプラスに作用し、女性にはやわらかいイメージがプラスに作用する。この男女差により、堅さを印象づけるメガネは女にとって武器になりづらいんだ。

 しかし、まれにやわらかい印象を与えるメガネもあるにはある。キャラクターでいえば、“ちびまる子ちゃんのたまちゃん”がそれだ。おっとりしたしゃべり方ではあるが、しっかり者。そんな彼女にふわりとしたやさしさを加えているのが、あの丸メガネである。まるちゃんには悪いけど、たまちゃんの方がモテそうでしょ。

 そういえば、たまちゃんキャラでモテているメガネ女子をひとり思い出しました。
 彼女は京大卒の超インテリなのですが、それを隠すかのようにすこしふざけた赤いフレームのメガネをかけ、会話では「そ〜なんですかぁ♪」と素直にあいづちを打つ側に回り、周囲の男性の頬や気持ちをゆるませている。そして、彼女のメガネの奥に潜むエロスを感じとった輩からは「今からホテルどう?」のお誘いが絶えないらしい。食事を通り越していきなりホテルってのがちと問題ではありますが、人気があるのはよいことだ。

 この実例からも、世の女子が勘違いしてるおしゃれメガネじゃなくて、『メガネの奥にエロスを潜ませてる女子☆』がモテ。エロスの潜ませ方? 口元の微妙なゆるみ、またはくちびるの濡れですかねぇ〜。くわしくは男性にインタビューしてください。

 なんていってるわたし、今年に入って7年ぶりにメガネを新調しました。かすかにモテ目的で購入したことを認めます。しかし、さきほど確認したところ、薄茶色のいわゆるセルフレームメガネでして、なんと『ガールズメガネ』のカバーになっている女子のメガネにそっくり!! あ〜ん、これじゃモテないし、ホテルに誘われないよ。
『おしゃれメガネでかわいさ半減』