(注1)一般に恒星の半径R(太陽の何倍)と光度L(太陽の何倍)と表面温度T(絶対温度Kで太陽の何倍)の間には、R = √L ÷ T2 の関係が知られている。ベテルギウスは光度。また、干渉計という装置でもベテルギウス、アンタレス(さそり座のアルファ星)、アルデバラン(おうし座のアルファ星)などの直径が計られている。さらに、連星系のお伴の星(伴星)による“食"によってもベテルギウス、リゲル、ケンタウルス座アルファ星、シリウス(おおいぬ座のアルファ星)などの直径が計られている。こうして見積もられたベテルギウスの直径は方法ごとに差があるが、現在では太陽の約1000倍という値がもっとも正しいとされている。


(注3)ベテルギウスの質量は太陽の10倍以上という意見が多く、そうだとすると、“II型 "の超新星爆発を起こすと考えられている。II型の他にIa型、Ib型などなどある。それらを含む超新星の分類については省略する。

(注4)ガンマ線については連載第6回「セシウム、ベクレル、シーベルト」http://webmagazine.gentosha.co.jp/naganumatakeshi/vol270.html を参照されたい。
超新星からは、ガンマ線以外に、ニュートリノも放出される。1987年の超新星爆発(SN 1987A)で放出された1058個のニュートリノのうち11個が日本の「スーパーカミオカンデ」で検出されたことが、小柴昌俊・東大名誉教授の2002年ノーベル物理学賞受賞に至った。ニュートリノは透過力が強いので検出しにくいのだ。逆にいうと、ニュートリノにより災厄はほとんどないと考えられる。
 ガンマ線やニュートリノ以外にも、恒星内で合成された“重い"元素も秒速3万km(光速の10%)で四散するはずだが、それが近隣の天体に災厄をもたらすかどうか、私にはわからない。
 ただし、私たちの体をつくっている炭素、窒素、酸素、リン、鉄などの元素は超新星爆発で四散したものが、銀河系の一隅に集まって太陽系の素となり、塊になって地球をつくり、地球の表面を循環しているうちに偶々<たまたま>私たちの体になったものだ。
その意味で、私たちの体は超新星の飛散物“星屑"stardustでできていると言える。つまり、私たちは“星屑の子供たち"スターダスト・チルドレンstardust childrenなのである。

(注5)オルドビス紀末の大量絶滅の原因については、もちろんガンマ線バースト以外にもいろいろな説が提唱されている。たとえば、当時の大陸と海洋の配置で、ゴンドワナ大陸が南極の位置に移動したことで地球が寒冷化し、生物が大量絶滅したという説がある。また、それまで活発な火山噴火により大量に二酸化炭素CO2が放出されて温室効果をもたらしていたが(そして、岩石の風化作用によるCO2吸収と火山からのCO2放出が釣り合っていたが)、オルドビス紀末に火山活動がぱったりと止んでCO2が吸収されるばかりで減少し、温室効果も弱まって地球が寒冷化したという説もある。

(注6)古生代、中生代、新生代などの“代替わり"やオルドビス紀、白亜紀などの“紀替わり"は生物の大絶滅で画期される。このうち、特に大規模な絶滅5回を指して「ビッグ5」という。[1] 古生代の「オルドビス紀末」あるいは「オルドビス紀―シルル紀境界」の絶滅(約4億5000万〜4億4000万年前)、これは“紀替わり"にしては大規模でビッグ5の中でも2番目に大きかった。[2] 古生代のデボン紀後期における絶滅(late-D、約3億7500万〜3億6000万年前)、これは“紀"よりも下位の“期替わり"にしては大きな絶滅だった。[3] 古生代のペルム紀と中生代の三畳紀を画期する史上最大の大絶滅で「ペルム紀末」あるいは「P-T境界」(約2億5100万年前)として有名である。[4] 中生代の三畳紀とジュラ紀の画期の絶滅(約2億500万年前)でアンモナイトが絶滅した。[5] 中生代の白亜紀と新生代の第三紀の“代替わり"(K-T境界、約6550万年前)で恐竜が絶滅した。

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