ワールドカップに思うこと


 ダメです。試合が面白すぎて、仕事になりません!(笑) おそらくこんなに強豪国が順当に勝ち進んだワールドカップって、久しぶりなんじゃないでしょうか? でも試合を観るのも大事な仕事だから、楽しんじゃうことにします!(←間違いない) ただ強豪国が残っているとはいえ、すでにオランダ、スペイン、チェコなどの優勝候補は姿を消しました。さらにかなり強かったコートジボワール、アメリカなどの実力国もグループリーグで敗退。今大会はいかにワールドカップで勝つことが大変か、ということも思い知らされた大会でもあります。それを考えると日本が決勝トーナメント進出するのも、もう少し先の大会になるかもしれません。

 えっ? 前回大会は残ったじゃないかって?

 前回は自国開催でシードされていた訳で、日本のグループには第1シードの国がいなかったんです。つまり日韓ワールドカップの時は日本が第1シードで、第2、第3、第4シードの国と戦い、98年と今回のワールドカップは日本が第4シードで、第1、第2、第3シードの国と戦っていたのです。そして98年の成績は3戦全敗で、今回は2敗1分。悲しいけど、これが現実です。ただ、勝ち点0だった98年よりも、勝ち点1多く積み上げた今回の日本代表の方が間違いなく進化しています。しかし進化しているのは他の国も一緒、その差を縮めるのは容易なことではありません。ただグループリーグで敗退したからと言って、日本代表が終わる訳でも、ワールドカップがなくなる訳でもありません。とにかく今回の敗戦を教訓として、前に進んでいくしかないんです。ポルトガルという強豪国でさえ、決勝トーナメントに進んだのは40年ぶり。6大会連続六回目の出場の韓国も、初勝利つまり勝ち点3を取ったのが実は5大会目。しかしそれは日本と同じく自国開催の前回のワールドカップで、自国開催以外で勝ったのはなんと今回、つまり6大会目が初めてだったんです。日本の出場回数はその半分の3大会連続三回目。ワールドカップでの歴史の差を埋めるには、まだまだ時間が必要だということです。

 ただ現実には日本代表の直接的な敗因があまり話題にのぼらず、次期日本代表監督の話が連日報道されています。それよりも今すべきことは、しっかりと敗因を分析し、日本サッカー協会がチームをどうコントロールすべきだったのか、監督は何が足りなかったのか、選手は何が足りなかったのかを検証することだと思います。具体的には、協会は暑さ対策の事前シミュレーション。これはすでにノウハウを持っていながら、ジーコ監督が必要ないと判断したという話もありますが、それでもそれを強行すべきではなかったのか。監督については、まず本大会での采配。また的確な采配を振るうために必要な、控え選手のバリエーションの構築を大会前までにしておくこと。そして控え選手のメンタルコントロール。チームの雰囲気作り。選手については、技術、戦術の差を埋めるための運動量。さらにいかなる状況においても対応できる精神的な強さ、粘り。新しい監督がオシムになれば、色々なことが解決するとは思いますが、まずは敗因分析からスタートすべきだと僕は思います。今回の敗戦を無駄にしないためにも、それは絶対に避けて通れない道です。

 オシム監督については、別に候補に挙がったからではなく、僕が以前から日本代表の監督に就任して欲しいと思っていたひとでした。何度かジェフユナイテッド市原・千葉の練習場で話したことがありますが、本当に理論的で素晴らしい監督だと思います。ワールドカップでの実績も申し分ないですし、日本人選手の知識についてもかなり持っていて、J1だけでなくJ2の選手も把握しているようです。10年に一度と言われた日本の黄金世代が惨敗してしまったことは本当に残念ですが、オシム監督ならもう一度黄金世代を作りあげてくれると思うし、日本と世界との距離を縮めてくれるはずです。さらに今後、日本代表が絶対に避けて通れない道、世界に通用する日本オリジナルのサッカーを構築していく上でのヒントをたくさん出してくれるでしょう。ただもともと保有権を持っているのはジェフなので、彼らの意見をまずは尊重するべきだと僕は思います。


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 えー、サッカーの話がかなり長くなりましたが、今回は皆さんの予想どおりまったく買い物ができず……(←当たり前です)。前回書いたようにこの二週間は、ひたすらワールドカップを観る毎日でした。しかしワールドカップ中でもサッカー以外の仕事も当然ある訳で(←ありがたい話です)、クルマの試乗を三回しました。一台目はメルセデス・ベンツCLS350で、これは雑誌『UOMO』の中での企画。撮影場所は新宿のパークハイアットでした。ベンツに乗ったのは現役時代の最後に乗っていたAMGのC36以来だったので懐かしかったです(←買い物ワールドカップ2000第9回目参照)。二台目はダイハツのソニカ。これは雑誌『GetNavi』の企画。最近の軽自動車はかなりレベルが高いです! スポーティーで乗っててすごく楽しいクルマでした。三台目は日産のキューブコンランで、これは雑誌『週刊プレイボーイ』の連載用。そうなんです! 実は六月から集英社の『週刊プレイボーイ』でクルマの連載をやらせて頂いているんです。良かったら読んでみてください!

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 とにかく今は仕事をがんばって、ワールドカップが終わったら、いーっぱい買い物したいと思います!!









中西哲生
著者ゴルフバッグ近影
相変わらずゴルフには行けてません。ちなみに今年はまだたったの9回(涙)。こっちもワールドカップ終わったら、いっぱい行くぞー!!
中西哲生プロフィール
中西哲生プロデュースポロシャツ通販開始
スポーツジャーナリスト。1969年9月8日、愛知県名古屋市生まれ。プロサッカー選手として、名古屋グランパスエイトを経て、川崎フロンターレへ。2000年末をもって現役を引退。現在は、日本テレビ『ズームイン!!スーパー』でスポーツキャスターを務め、TBS『サンデーモーニング』『筑紫哲也のニュース23』(毎週月曜日サッカー23)、テレビ朝日『Get Sports』『NANDA!?』、フジテレビ『ジャンクスポーツ』などの番組ではコメンテーターを務めている。またライターとしても、雑誌『Number』『Number Plus』などに執筆中。著書には、『魂の叫び』『ベンゲル・ノート』(幻冬舎刊)がある。伝説の連載『買い物ワールドカップ』復活にあたり、これまで以上に買い物しまくる覚悟。