「昔はよかった」と、言わないように生きたいと思っています。感傷に浸りたくなる時もあるけど、今さら弥生式土器とか、牛車とか、氷で冷やす冷蔵庫とか、誰も使いたくないわけで。個人的には極力「昔<今」主義を貫きたい所存です。キャストや設定を一新しての映画「スパイダーマン」に関してもそうです。こういう企画は、「前作の方がいいよねー」と言われがちなものですが、「スパイダーマン」一番の見どころは、ニューヨークの街をジェットコースターさながらに飛びぬけてゆく「飛行シーン」。なので、そういった迫力(CG技術?)が、時代とともに進化しているのは間違いない。だから、本作「アメイジング・スパイダーマン」も、前作よりよかった!と言い切りたいと思います。
 しかし、“なぜこの人が主役に選ばれたのか?"という点に関しては、少々疑問を感じる配役でした。ご存知の通り、主人公・ピーターは、「勉強以外はパッとしないB級男子高校生」という設定。先代のトビー・マグワイアの「ぽっちゃり体型+死んでる瞳」は、普段のピーターがダメであればあるほど、変身後のヒーローぶりが輝くことにひと役買っていました。しかし、今回のアンドリュー・ガーフィールドは、背が高くてイケメン気味。彼が演じると、普段からスタイルがよくて勉強もできるピーター=別に変身しなくてもよくない?という、まさかの事態に…。一体なぜ、この人がピーター役だったのでしょうか。
 女性以上に同性同士の嫉妬が激しいといわれる男社会。ハリウッドでも、いわゆるハンサムはなかなか主役にありつけないと聞きます。とすると、
やはり今回の主役はおかしい…と考えたところで、ハタと、アンドリュー氏の過去出演作に思いが至りました。「ソーシャル・ネットワーク」(2010)では、友人たちに騙されて泣きながらノートパソコンを床に叩きつける学生エドを、「わたしを離さないで」(2010)では、壮絶な運命に翻弄されて道端で絶叫する青年トミーを演じていました。この2作を見る限り、「アンドリュー=かわいそうな人」という印象しか残りません。これが、よかったのだと思います。つまり「背が高く脚も長くカッコいいのに、なんか残念な人」というイメージが先行したことで、同性からの嫉妬を回避→新生スパイダーマンに大抜擢!と繋がったのではないでしょうか。…ということで、「自分は水もしたたるようなイケメンだが、果たしてこの先、生き馬の目を抜くビジネス社会で出世していけるのだろうか!?」とお悩みの男性の皆様は、ぜひ「実は足がものすごく臭い」「彼女の体重が150キロ」などといった“とっておきの残念情報"を意図的に開示することで、同性からの嫉妬をかわし、明日の出世への足がかりとされてみてはいかがでしょうか。影ながら、健闘をお祈りしております。

映画『アメイジング・スパイダーマン』公式サイト
http://www.amazing-spiderman.jp/

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Webマガジン幻冬舎: 豊村真理 蛇いちご新聞 第25回

考えてみりゃ怖い日本語

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歌謡曲の不思議

歌謡曲の不思議

最後までお読みいただき、ありがとうございました。先日、とんかつ屋さんでとんかつを頂きました。おいしかったーと、満足し、そのあと服屋さんなど見て回ったのですが、どうも鼻がフゴフゴする。気にせず歩くこと1時間。フと鏡を見ると、鼻の穴から3センチほど、千切りのキャベツが飛び出していました。ということは1時間もの間、自分は“鼻から牛乳"ならぬ“鼻からキャベツ"で歩いていたのか…と思うと、恥ずかしいやら情けないやら…と同時に“どうして2時間の壁を破れなかったのか!"と悔しい気がしないでもない…。何を言いたいのかというと、えー、夏バテにはやっぱとんかつだよね、という話。スタミナつけて皆様も、ぜひ残りの夏を楽しんでください。



豊村真理(とよむら まり)プロフィール

豊村真理(とよむら まり)プロフィール

1981年生まれ。
「週刊TVガイド」編集部を経てイラストレーターに。第27回読売広告大賞優秀賞受賞。
余命半年から生きてます!」(相河ラズ著/幻冬舎刊)挿絵を担当。雑誌「GOETHE(ゲーテ)」で映画のイラストを連載中。
ブログもだいたい毎日更新中!

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