お品書き




話題のミュージカル「リトルマーメイド」イラストと、ファッションにまつわる「ひとり相撲」イラスト。かけ離れた2つの世界観をお届けします。

 劇団四季さんの最新ミュージカル「リトルマーメイド」を観劇しました。以前ディズニーのアニメ版を観たけど、たしか大半が海の中のお話だったような…。舞台の上で水の中って、どうやって表現するのかな!? 始まる前からとてもワクワクしていたのですが、実際にミュージカルを鑑賞すると…もう! 私の文章能力では到底お伝えしきれないほどの大迫力でしたので、何となく、イラストをご参照ください。
 とにかく、舞台全体が「海の中」で、その海の中を人魚や魚など海の生き物役の俳優さん方が自由自在に(!)泳ぎまわっていたのが印象的です。えーと、「舞台の上=海」という設定なので、その中を泳いでいるということは実際には「空中に浮いている」わけですが、(多分、ワイヤーとかで吊られてらっしゃると思うのですが)ワイヤーもよく見えず、動きもとても自然だったので、なんだか本当に人が飛んでいるみたいでした・・・。いやー、目の前で人が飛んで、歌ったり踊ったりしている様子というのは生まれて初めての光景でしたので、非常にびっくらです。多分、ともだちのライブに初めて潜入した時のケンヂより驚いたと思います。また何回も観に行って、その都度「浮いてるー!」と、驚きたいです。「もう酸いも甘いも噛み分けたわ・・・この世に不思議なことなどありゃしない!」という地に足の付いた皆さん。必見です。

劇団四季 作品紹介(ステージガイド)ミュージカル リトルマーメイド
http://www.shiki.jp/applause/littlemermaid/

社説

Webマガジン幻冬舎: 豊村真理 蛇いちご新聞 第39回

ファッション問題

ファッション問題

「あなた…ファッションセンスがありませんね?」
10年以上前、当たると評判の占い師さんに手相を観ていただいた際、開口一番そんなことを言われました。(てゆーかそれは、『占い』っつーよりむしろ今日の私の格好に対するダメ出し?それとも手のひらに『ダサい』って刻まれてんの?DOTCH!?)
心は千々に乱れたのですが、結局恐ろしくてその日は聞けず終い。しかし混乱が長じて精神が分裂したのか、あれ以来私の心には、相対するファッション人格「A」と「B」が誕生しました。
 Aは、いわゆるバカポジティブ。A「いいじゃん別に…人に何て言われたって。センスがなくても、努力すればどーにかなるんじゃね?」 一方Bは、超ネガティブ派。B「ハー。よくそんな能天気なコト言ってられるよね。とりあえず『ダサい認定』受けたんだから、ジタバタしないで大人しくダサいまま一生を終えなさいよ」。
…ここ10年、コイツらが常に心の中で闘っておるのです。

 例えば秋。ちょっと寒いし、ブーツの中にズボンをINして出かけようかなー!?と玄関先で試みると、Aは「あらいいじゃない。それで行きなさいよ」背中を押してくれるのですが、Bがポツリと「・・・どこの築地魚河岸三代目だ」。このひと言で、ブーツに入れていた裾を、すべて外に出して出かけることになります。

 例えばメガネ店。黒縁の(ウェリントンタイプ)メガネを試着するとAは「あーら、いいじゃない。おしゃれっぽい!」褒めてくれるのですが、すかさずBが「よォッ! 凡ちゃん!! 新聞イッキ読みか!?」勢い、メガネをサッと外して陳列棚へ戻すハメに。

 あるいはベルト選び。バックルが大きめのベルトを巻いて姿見でチェックしているとAは「全体のアクセントになってて、いいんじゃない!?」 しかしまたもやBが「チャンピオン・・・今回の防衛戦も苦戦しましたね!」・・・いい加減Bの発言に耳を塞げばいいのでしょうが、「ア・・・アッパー!」ついつい鏡の前で、ジャイアント馬場のモノマネなどをしてしまうのが、私の悲しい性です。

 そんな調子ですから、服を買いに行くのは毎回ひと苦労。その場には店員さん、私、A、Bという4人が集合していることになるので、それぞれが己を主張し合い、常に戦争状態です。何か1枚(いいな)と思って手に取っても、Aは「あらいいじゃない。でも、もうちょっと派手めでもいいんじゃない?」と攻めの姿勢を崩しませんし、対するBは「絶対反対!地味なヤツの方が着回せるよ!」と真っ向勝負を挑んできます。すると激昂するA「もー、うるさいわね!アンタは黙ってなさいよ!」B「そっちこそ!そんなワケ分かんない服買って…どこに着て行くつもり!?」A「言ったわね!」B「キーッ」・・・掴み合いのケンカが始まると、ようやく私の出番です。「まぁまぁおふたりさん…そう興奮しないで。そんじゃ間を取って、この服なんかどうでしょうかね?」穏やかな表情で、AとBの中間地点に位置する、派手なような地味なような服を手に取る私。
 するとA「あら・・・いいんじゃない?」B「うーん・・・悪くないかもね」。
仕上げに店員さんから、「それ、最後の1枚なんですよ?(or『昨日入ってきたばっかりなんですよ?』)」とシメの台詞を頂いてなんとか場を丸く納めると、疲れた体を引きずってようやくレジへ。そして代金を支払いながらハッと気づくのです。
「コレ・・・別に欲しくねぇわ」。
すると今日も耳の奥から、占い師さんの声がリフレイン。
「あなた…ファッションセンスがありませんね?」・・・・・・ハイ、そっすね。



豊村真理(とよむら まり)プロフィール

豊村真理(とよむら まり)プロフィール

1981年生まれ。
「週刊TVガイド」編集部を経てイラストレーターに。第27回読売広告大賞優秀賞受賞。
余命半年から生きてます!」(相河ラズ著/幻冬舎刊)挿絵を担当。雑誌「GOETHE(ゲーテ)」で映画のイラストを連載中。
ブログもだいたい毎日更新中!

豊村真理オフィシャルブログ
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