警視庁捜査共助課の白戸は指名手配犯たちの顔を脳に焼き付け、新宿の一角に立っていた。一日で100万もの“顔”が行き交う雑踏で、記憶との照合作業を密かに行う。犯人の罪状も動機も関係ない。覚えた顔を見つけるだけ。不意に目の奥が弛緩した。親しみを感じる顔が目に飛び込んでくる。すぐに500の“顔”が並ぶ手帳を確かめた。間違いない、指名手配されている男だ。

来る日も来る日も、勘を頼りに繁華街を彷徨い、いつ現れるとも知れない手配犯を探す“見当たり捜査”。見つける側であり続けるはずだった白戸が見つけられる側に転じたのは、一人の中国人マフィアを歌舞伎町で逮捕した時だった。

登場人物

白戸警視庁刑事部捜査共助課見当たり捜査員
警視庁刑事部捜査共助課見当たり捜査員
安藤警視庁刑事部捜査共助課見当たり捜査員
須波元警視庁刑事部捜査共助課見当たり捜査員
小池警視庁組織犯罪対策部捜査員
川本警視庁公安部捜査員
中国人マフィア
千春白戸の同棲相手、介護ヘルパー

羽田圭介『盗まれた顔』特設サイト|Webマガジン幻冬舎
あらすじ〜登場人物一覧著者インタビューちょっと立ち読み読者プレゼントのお知らせ

羽田圭介
©高橋依里

Webマガジン幻冬舎
『盗まれた顔』特設サイト

羽田圭介 Hada Keisuke

1985年、東京都生まれ。明治大学卒業。2003年、「黒冷水」で第40回文藝賞を受賞してデビュー。08年「走ル」、10年「ミート・ザ・ビート」が芥川賞候補になる。そのほかの著書に『不思議の国の男子』『御不浄バトル』『ワタクシハ』『隠し事』がある。

Webマガジン幻冬舎

羽田圭介『盗まれた顔』特設サイト

http://webmagazine.gentosha.co.jp/
hadakeisuke/stolenface.html