メモリークエスト2 読者からの依頼一覧

Webマガジン幻冬舎: 高野秀行 メモリークエスト2
2011年7月1日 vol.249 ファイル007

メルセデスベンツで
白タク業を営んでいたオレグ(ルーマニア)

[お名前]平地 一紀
[性別]男性
[欲しい記憶の時間]2004年6月
[国名]ルーマニア、モルドバ
[都市名]ヤシ、キシナウ
[探して欲しい記憶の人名、物]オレグ
[探してほしい記憶の人物の性別]男性

[探して欲しい記憶の詳細]
 当時、ルーマニア中部のクルージュというところに留学(遊学)していた自分は日本への帰国前、隣国でルーマニア語も通じるモルドバを旅行しようと思い、夜行列車で国境に近いルーマニア東部の古都・ヤシに向かいました。
 ヤシからキシナウまでは電車もありますが、国境で長い時間足止めされると聞いていたので、できれば車で行けないかと思っていたところ、駅のホームの外れで腹の出た中年オヤジが「キシナウ、キシナウ」と列車から降りる客に声をかけていました。それが欧州最貧国と呼ばれるモルドバの出身ながら白いメルセデスベンツを使って白タク業を営んでいたオレグでした。
 キシナウまでは自分のほか4人も客がいたのでUS20ドルでしたが、キシナウからヤシに戻るときはほかの客がいないという理由で80〜100ドルとられたような気がします(そのときは携帯電話で呼び出しました)。
 突き出た腹にTシャツ短パン姿で、「モルドバのねえちゃんはきれいだろう。今度、来たら店に連れていってやる」などと調子のいいオヤジトークをさく裂させていましたが、一方でヤシにいるときは若い姉ちゃん宅に滞在しているような感じでなぞめいたところもあったような記憶があります。
 その後、ルーマニアにもモルドバにも行く機会がないので、オレグの存在も忘れ、携帯電話の番号を書いたメモもどこかに行ってしまいましたが、メモリークエストの企画をみて彼の存在を思い出しました。あのあとルーマニアがEU入りしたので、彼も以前ほど自由にモルドバールーマニア間を行き来できなくなっているのでは? という気もします。
 彼がいまどこで何をしていようが自分の人生には全く関係ありませんが、高野さんに調べてもらいたいような、もらいたくないような……という心境です。
 どうぞよろしくお願いします。




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高野秀行からのメッセージ
『メモリークエスト』第一弾/全依頼26件
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高野秀行プロフィール

一九六六年東京都生まれ。辺境作家。早稲田大学探検部在籍中に執筆した「幻獣ムベンベを追え」でデビュー。

アジア新聞屋台村』『ワセダ三畳青春記』『腰痛探検家』(以上、集英社文庫)、『怪獣記』『西南シルクロードは密林に消える』(ともに講談社文庫)『世にも奇妙なマラソン大会』(本の雑誌社)、『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)など著書多数。

高野秀行プロフィール